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何年か前に日本弁理士会が、知的所有権協会を詐欺で告訴した件を、テレビで報道していましたが、現在この件はどうなったかご存知ありませんか。
何か結論が出たのでしょうか?古い話しかもしれませんが宜しくお願いします。また著作権とは本当にアイデアを保護できる効力をもっているのでしょうか?よかったらそれも教えて下さい。

A 回答 (6件)

>何か結論が出たのでしょうか?



 検察庁に書類送検まではされましたが、不起訴処分となりました。

 これを受けた株式会社知的所有権協会は、「自分達の商法が公に認められた」とでも思ったのか、相も変わらず、「現在、中小企業や発明家にとって頼りになる権利、それが『著作権』なのです。著作権のメリットは権利期間が長い、世界に及ぶ、権利取得費用が要らない、等があります。」などと、発明そのものによって著作権が生まれ、著作権が工業上有用な権利となると誤信させるような表現を多用しています。

 「特許と並んで、~著作権が次世代の根幹産業になるべきだ」という弁護士の意見を添付して自分達の商法の確かさをアピールしたがっていますが、新聞記事で言われているのは、「コミック、ゲーム、アニメなどのコンテンツの著作権」であって、「発明(工業製品)の著作権」ではありません。誤魔化されてはいけません。

 誤信させる表現は、他にもあります。例えば、「当会への著作権登録とは、アイデア創作事実の証拠を残すことによって、自然発生する著作物の著作権の立証を行うものです。著作物とはアイデアの表現、つまり、取り扱い説明書やイラスト、図面、設計図、企画書などがその部類に入ります。すべてのアイデアの出発点となるこの著作物をまず、押さえることが大切なことです。著作権の立証になるだけでなく、このようなアイデアを考えていたという証拠になります。」。

 特許権で保護されるのは、アイデアを具現化する技術的思想です。例えば、「真横に走行可能な自動車」というアイデアを保護するのではなく、真横に走行可能な自動車とするための「具体的な足回りの構造」が保護されます。そして、他者がそれとは全く別の足回りの構造で真横に走行可能な自動車を製作し、これを販売しても特許権の侵害にはなりません。

 また、著作権で保護されるのは、アイデアの「創作的な表現」です。アイデアそのものは著作権の保護対象ではなく、よって、「真横に走行可能な自動車」という発案が著作権で保護されることは絶対にありません。

 加えて、アイデアそのものを保護する法律は、世界中のどこにもありません。「真横に走行可能な自動車を最初に考えたのは自分だ」と主張したとして、それが例え真実だとしても、「他人が発案した技術は、何人たりとも文章にして表現してはならないし、具現化してもならない」という規定を含む法律が存在しない以上、何の効果もありません。

 さらに、知的所有権協会は、
・特許法(第79条)先使用による通常実施権
・意匠法(第26条)他人との意匠登録等との関係/商標法(第29条)他人の特許権等との関係 ※他人の著作権と抵触するときは、登録(意匠・商標)を使用できない。
として登録の優位性を挙げているようですが、特許法79条の先使用権は、「事業の実施、又は実施の準備」をしていることが絶対条件です。判例上、「準備」は相当厳格に解釈されており、漠然と「実施するつもりで設計図もある」程度では、準備とは認められていません。

 また、著作権侵害は、既存の著作物に依拠したときに成立します。他人が独自に創作した著作物が、偶然自分の著作物に似通っていた場合、著作権の侵害にはなりません(最高裁判例)。
 知的所有権協会は、「当会への登録は、非公開制度ですので登録により、アイデアの新規性が喪失することはありません。」と断言していますから、たとえ創作的な表現を生み出して登録しても、「他人が模倣した」からと侵害を主張することはまずできないでしょう。
 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1333891 でも参照して下さい。

>著作権とは本当にアイデアを保護できる効力をもっているのでしょうか?

 上に説明した通りですが、念のため、大阪地裁は「アイデアそのものについて、法は著作物性を与えていない」と判示しています。
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この回答へのお礼

とても理解出来ました。ありがとう御座います!

お礼日時:2005/08/12 06:55

> 素材Aまたは素材Bに特殊な加工を施すことによって当該素材にある特殊な機能を付与した考案物の出願を考えていますが



弁理士とは、上記の文章だけで実用新案の対象外と判断するものと見えます。
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この回答へのお礼

??

お礼日時:2005/08/12 07:04

知的所有権協会の登録料は1件につきたった2千円ということで、本格的な詐欺集団であればこんな低い金額を設定するはずもありませんのでなかなか興味深いものがありますね。



アメリカのような先発明主義国であれば著作権登録によって先発明を主張することも可能かと思われますが、残念ながら日本では先願主義ですので発明の著作権登録は意味がないばかりか危険でもあるようです。

しかし知的所有権協会が現在に至るも合法的団体としてて存在し、活動している実態はどう考えるべきでしょうか? 統一協会などと共通する点があるようにも思われますが、知的所有権協会は信者を食い物にしてボロ儲けしているわけでもなさそうで謎が深まるばかりです。
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この回答へのお礼

もしかして安い登録料を餌に会員を集めてるのかもしれませんね?参考になります。

お礼日時:2005/08/12 07:00

知的所有権登録の実態について、こちらで解説されていましたので、背景知識としてまずこちらをお読み下さい。


http://web.kyoto-inet.or.jp/people/yanopat/Rpro. …

「知的所有権(著作権)登録」の民事訴訟については、こちらのサイトで解説されていました。
http://www.jpaa.or.jp/care/care2.html
http://www.jpaa.or.jp/old/gozonji/care/songaisos …
http://www.jpaa.or.jp/old/gozonji/care/songaisos …
http://www.jpaa.or.jp/old/gozonji/care/songaisos …
http://www.jpaa.or.jp/old/gozonji/care/songaisos …
http://www.jpaa.or.jp/care/care_win_01.html

こんなところかな?

日本弁理士会が提起した刑事告発に対する反訴としての損害賠償請求訴訟では、知的所有権協会は全面的に敗訴していますし、被害者から提起された民事訴訟でも知的所有権協会は負けたようです。刑事告発が不起訴になったからといっても、今後被害者から民事訴訟が提起されれば知的所有権協会が負け続けるだろうということは、予想に難くないでしょう。

ちなみに、No.1の方の会社に届いた売り込みレターは、上記民事訴訟のケースと似ていますね。(苦笑) 国が認めた特許になっていないんですから、その売り込みによって技術内容を知った企業は、勝手にその発明を実施してしまってもかまわないということにもなります。何の権利ももらえないのに有料で登録だけさせられ、甘言に騙されて売り込みをしたら発明を無償で盗まれるというのは、極めて悪質な詐欺行為だと感じるのは私だけでしょうか。

参考URL:http://web.kyoto-inet.or.jp/people/yanopat/Rpro. … http://www.jpaa.or.jp/care/care2.html
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この回答へのお礼

なんだか怖い団体ですね・・・ありがとう御座います!

お礼日時:2005/08/12 06:57

知的所有権協会のサイトに以下のような記事がありますのでご参考まで:



新着情報刑事告発『知的所有権協会 VS 弁理士会』の結果が出る! ~
弁理士会の知的所有権協会への刑事告発が「不起訴」となる。当会の「完全勝利」

参考URL:http://www.e-chiteki.com/
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この回答へのお礼

ありがとうございます。参考にします。

お礼日時:2005/08/12 06:31

知的所有権協会が告訴された件は知りませんが、現在もこの協会は存在するようです。



ここ1週間内に私が勤める企業に
「この協会に私のアイデアを著作権登録しているので、御社でこのアイデアを使ってくれませんか?」という第三者からの売り込みレターが着ました。

それはどちらかといえば意匠的な物でした。
この協会が特殊法人でなく、株式会社になっていたし、内容も虚偽なので(著作権は登録せずとも権利は発生します)胡散臭いと思いましたが、告訴された経緯があったのですね。

著作物とは「思想または感情を創作的に表現したもので、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」です。

一口でアイデアといってもよくわからないのですが、上記に該当すれば著作物と認められると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。参考になりました。

お礼日時:2005/08/11 12:55

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