プロが教えるわが家の防犯対策術!

ラテン語はローマ帝国の公用語と聞きましたが、滅びたとは言え、長期に渡って広範な地域を統治したローマ帝国で実際に使用されていた言語がそう簡単に使用されなくなるとは、とても不思議な気がするのですが、何か特別な理由があるのでしょうか?

A 回答 (3件)

一気に急速に使われなくなったのではなく、徐々に変化していった、というのが真相でしょう。


それと公用語が帝国内一般に使われていた、というのも必ずしも正しくありません。
1.そもそも帝国の東半分では、公用語はラテン語でも、実際に通用していたのはギリシア語やアラム語です。(イエスが話していたのがアラム語、新約聖書が書かれたのがギリシア語)それも都市部が中心で、農村部などではそれぞれの土地の言語が話されていました。(シリア語、ガラティア(ケルト)語などが有名ですが他にもたくさんあるようです)

ただ、文字で表記できた言語は話し言葉とは別なのですが、それも帝国の都市部では少なくともアラム語、ヘブライ語、シリア語などが表記されています(当然ラテン語、ギリシア語も)。

さて帝国分裂後、基本的に7世紀以後の東ローマ帝国の公用語はギリシア語です。もともとギリシア語が準公用語だったので問題なく移行したようです。

一方西ローマ帝国崩壊後、ラテン語自身も大きく変化した形跡があります。8世紀の文章で、ムラトリ正典表というのがありますが、そりゃもうすさまじいラテン語です。ただし、形跡、というのは、このすさまじさが、この文章その物の特徴なのか、それともそれ以前にすさまじい書き方でかかれたものを筆写したのか、また時代の特徴なのか筆記者の特徴なのかはっきりしない・・・などですが、ともかく統一した帝国が存在しない中で、各地でしだいにラテン語自身が変形していき、一方で各民族の言語をとりいれて、しだいに別物になっていった、ということでしょう。このあいだに数百年あるいは千年以上の時間が流れています。
中国だって例えば宋の時代の中国人と今の中国人で会話は成立しません。文字も簡体字は昔の人は読めないでしょう。
つまるところ簡単に使用されなくなったのではなく、長い間に別物になっていいった、ということです。
ただし、宗教は古いものほどありがたい部分がありますので、また西ローマ帝国におけるキリスト教の礼拝はラテン語だったのでそれがそのまま教会の中には残りました。
私たちがよむお経なんか古代中国の発音で、現代中国人も現代日本人も発音を聞いただけではなんのことかわからない代物ですが、残っていますね。それと同様です。
    • good
    • 3
この回答へのお礼

ていねいなご回答いただき大変ありがとうございます。状況が見えてきました。

お礼日時:2005/08/12 08:44

簡単にいうともともと文語だからです。


日本の古語と同じで、言葉が変化していったことで
口語とはかなりの差ができて使われなくなりました。

日本でも今「おじゃる」とか使うのはおじゃる丸くらいでしょ。
日本でも公家言葉と一般とでは最初から差異があったのです。

文語としてのラテン語は、一般でも地域的には
18世紀まで使われてましたし、
カトリックなど宗教界ではラテン語を
現在も口語としても一部儀式につかってますよね。
ラテン語は死語とも言われますが、
現在もまだ使える言葉なので、他の古代語と違って
消えてなくなったわけではありません。

ラテン語の現代語化したものが、イタリア語(トスカナ語など)であり
フランス語であり、スペイン語です。
それぞれ地方で訛りや文化交流で変化していったわけです。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2005/08/12 08:46

日本でも古典が公用語でないのと同じではないですか。


それにローマ帝国滅亡後にゲルマン民族やアジア民族が侵入して色々な言葉が混ざり合ったからだと思います。 英語にもラテン語の法則があったりするそうです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2005/08/12 08:40

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!