つい最近、11年目の車検を受けましたら、アイドリング時の状態で次のような数値が出ました。(この車は大変気に入っており、丁寧に乗りましたし、走行距離もまだ5万キロ程度なので、まだまだ廃車まで乗るつもりです)(^^;)
CO・・・0.01%
HC・・・ 7ppm
前回の記録は紛失したのですが、前々回はそれぞれ、0.05%, 30ppm で、その前は 0.33%, 130ppm、そしてその前は 0.46%, 160ppm でしたから、段々と良くなっており、悪くはないのではと思います。でも、数値はオイルやガソリン、天候などによるそうですから、単純に車の調子が良くなったとは言えないかも知れませんね。特に今回はオイルを換えてから、あまり日が経っていませんから良い結果が出ているのでしょうか。
私は車と同様に環境も大事にしなければと思っていますので、次第に環境ハイオクや良質のオイルを使ったり、エレメントもこまめに換えたりするようになったので、数値が良くなっているのかと想像します。また、巷では効果はないと言われたりするガソリンを完全燃焼に近づけるグッズも利用しています。
前置きが長くなりましたが、一体今回の数値は燃焼的にはどういうことを示しているのでしょうか?知識がありませんので、分かりません。この二つの数値が良ければ、完全燃焼に近づいたと単純に言えるのでしょうか?それとも、他のガスの数値も調べないと分からないのでしょうか?
車屋さんによると、COの数値が 0%の車もあるとか・・・。これは完全燃焼をしていると言えるのでしょうか?COは分かるのですが、実はHCはどういうものか分かりません。(^^;) 他のガスも発生しているかと思いますが、完全燃焼の時、排気ガスの成分というのはどういう状態なのか、ご教授願えませんか?よろしくお願いします。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
排気ガスにおけるCO、HC、NOxですが、
COは、一酸化炭素。
HCは、炭化水素、燃料の燃え残りです。
NOxは、窒素酸化物です。
車検時に計るのは、COとHC、ディーゼルでは黒煙も規制地域では計ります。
CO,HCともに、基本的には不完全燃焼時に発生します。
燃料が多いと、CO、HCの発生量が増えます。
燃料が多く、空気の量が少ないと、酸素分子の数が少ない為に、HCは燃焼出来ず、COは結合する酸素分子の量が欠乏し、発生するのです。
NOxは、本来不活性元素である窒素が、高温高圧下の燃焼状態で、酸素と化合して発生します。
燃焼温度が高く、キチンと燃焼するとCO,HCは減り、NOxが増え、燃料が多くて燃焼状態が悪いと、CO,HCが増え、NOxが減る、と言う、相反する要素です。
これらの中ではCO,HCは、基本的には燃焼性の特性がありますので、燃やしてやる事で無害化出来ます。
昔の車(キャブ車)では、ダッシュポットなどで発生量を抑えると同時に、CO,HCの燃焼の為に、酸化触媒や、サーマルリアクター、二次空気導入装置と言う装置を付け、燃やす事で無害化し、NOxは、排気ガス再循環装置(EGR、エキゾースト・ガス・リサーキュレーション)と言う装置を付け、一度燃焼した燃えにくい空気をエンジン内部に戻し、再度燃焼させる事で、燃焼温度を下げて発生を抑えていました。
ですが、ダッシュポットはエンジンの回転下降を遅くし、EGRはパワーダウンの要因となり、サーマルリアクターはもう一度燃やす為の燃料消費により燃費が悪化する、などの多くのデメリットを生み出しました。
その後、エンジン制御が進化し、インジェクション化し始めると、O2センサーや、エアフローメーターなどで、導入空気の量、排気ガス中の酸素濃度などを検出出来る事で、CO,HCの排出量を抑える事が出来始めます。
エンジンのハイパワー化による燃焼温度の上昇で発生するNOxに関しても、燃焼させるだけの酸化触媒から、NOxを、窒素と酸素に還元する事も出来る「三元触媒」へと進化し、対応力を高めたのです。
エンジン自身の発生させる、排気ガスの有害物質の量が多くなると、当然数値は上がります。
数値が下がると言うのは、エンジン自身の燃焼状態がいいと言う一つの証ではあります。
完全に燃焼し切らな状態であっても、触媒の能力がきちんとしていれば、ある程度発生量を抑える事も出来ます。
質問者様の車の、この数値は、決して悪いものではありません。
また、極端に、CO,HCの数値が上がる場合、O2センサーの不調の場合があります。
この場合、エンジンの燃焼状態の不調が発生しますので、乗っててパワーダウンや、メーターパネル内のエンジンチェックランプの点灯があります。
そういったグッズの中には、有効性が怪しいものも少なくはありませんが、そう言う部分を気にすることは、今の時代にはいい事だと思います。
また、車検時の整備記録簿なども、目を配るのは良い事です。
車を大事に、色々と気にして使ってあげて下さいね。
>車検時に計るのは、COとHC、ディーゼルでは黒煙も規制地域では計ります。
→これはNOxを測るということでしょうね。
>燃焼温度が高く、キチンと燃焼するとCO,HCは減り、NOxが増え、燃料が多くて燃焼状態が悪いと、CO,HCが増え、NOxが減る、と言う、相反する要素です。
→そうですか、難しいんですね。車にも環境にもいいという問題が自然とハイブリッドに繋がるのでしょうね。私もこの次はハイブリッド(もしかしたら電気自動車になっているかも)にしようかと思っています。
>エンジンのハイパワー化による燃焼温度の上昇で発生するNOxに関しても、燃焼させるだけの酸化触媒から、NOxを、窒素と酸素に還元する事も出来る「三元触媒」へと進化し、対応力を高めたのです。
→この部分の前から、何行にもわたってずっと詳しく説明して頂きまして、とても勉強になりました。
>また、車検時の整備記録簿なども、目を配るのは良い事です。車を大事に、色々と気にして使ってあげて下さいね。
→車検時の整備記録は、実はあまり見ていなかったのですけど、最近は環境に興味を持ったせいで見るようになったのですよ・・。はい、車も生命があると思っていますので大事にしますね。
いろいろと教えて頂き、本当にありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
環境への気配り、同感です。
これからの社会で優先されるテーマだと思います。
排気ガスの成分および排出ガス規制へのクルマの技術などについては、他の方々が話しておられるので割愛いたします。
0,01% 7ppmという数字は、今、新車として流通しているグリーン税制適応などの新しいクルマでは極めて一般的ですが、11年前の車両ですと、とても優秀な数値と云えます。
恐らくは、メンテナンスなども小まめに気に掛けて保守管理されているのではないかと推察いたします。
質問者様のお言葉の中にもあるように、気候やコンディションなどで変動する数値なので困惑されているのかと思いますが、このお車を購入された頃の排ガス規制値は4.5% 1200ppmという古いキャブレター車などに対応したものでしたが、環境問題が叫ばれる昨今、現在の規制値は1.0% 300ppmという風に1/4程度に強化されました。
2つの数値だけを考えれば概ね完全燃焼されていると見て差し支えないでしょう。
但し、エンジンの温度(水温)でもこれらの数値は大きく変わります。
説明は省略しますが、暖機途中などは規制値を上回る値になりますので暖機をされないで、すぐに走行を開始するような運転は好ましくありません。
また、完全燃焼(理論空燃比)付近ではCO HCが減少しますが、NOxの発生割合は最大となります。
CO HCは、かつてより光化学スモッグなどの一因として規制の対象でしたが、NOxは酸性雨の要因として注目されています。
酸化触媒(マフラーの一部)でこのNOxを還元し無害化するようにはなっておりますが、一般の整備工場にはNOxテスタが設置されていない所も多く、低年式車でどれだけ正常に働いているかは疑問です。
話が脱線してしまいましたが、完全燃焼していたとしてもクルマが何らかの科学物質を排出し環境に負荷をかけていることに違いはありません。
質問者様の心掛けは素晴らしいと思います。これからもお続けください。
以上、参考まで。
この回答への補足
たくさんの有益な回答を頂きました。この場を借りまして、改めて御礼申し上げます。
で、ポイントなのですが、困りました。専門家の方の回答(この #7 様のように)は当然素晴らしいので・・・。ですから、ポイントに関しましては適当なので、お気を悪くしないで下さるようお願いします。
>暖機途中などは規制値を上回る値になりますので暖機をされないで、すぐに走行を開始するような運転は好ましくありません。
→そうなのですか。暖気運転はガソリンを消費するだけで意味がないとか聞いたのですが、違うのですね。勉強になります。出勤前は忙しいですが、出来るだけ暖気をするように心掛けたいと思います。
>一般の整備工場にはNOxテスタが設置されていない所も多く、低年式車でどれだけ正常に働いているかは疑問です。
→なるほど。今度、整備工場でテスタがあれば検査してもらおうと思います。
>話が脱線してしまいましたが、完全燃焼していたとしてもクルマが何らかの科学物質を排出し環境に負荷をかけていることに違いはありません。
→現在は一日に100キロを走行していますので、環境に配慮する義務があると認識しています。これからも排ガスだけでなく、環境への負荷を意識していきますね。
ご丁寧なご回答を頂き、誠にありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
触媒が頑張ってるからと言っても、機関自体もそれ相応のコンディションを保ってないと、触媒能力も衰えます。
アイドリングのみとはいえGF-位の数値は立派です!10万Km走行でもこの数値が出るよう頑張ってください!>10万Km走行でもこの数値が出るよう頑張ってください!
→激励を頂きありがとうございます。以前は勤務地が近くて一年で 5,000km と走行距離が少なかったのですが、最近転勤になりまして一年で 25,000km くらい走らなくてはなりませんから、10万キロはあと2年くらいで達成しそうです。その時は車も13歳になっていますので、メンテに励もうと思います。実はこの車 2000cc なのですが、燃費は 15km/l 以上ですので、なかなか手放せません。(^^;)
ご回答を頂き、誠にありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
CO,HC,NOxこの3つが排気ガスの悪玉です
ただこれらを抑えるのに酸化触媒という部品が使われているため、一概に完全燃焼であるとはいえません、しいていえばHC値が燃え残った燃料といえるのではないでしょうか、
自分では#1さんの仰る通り水滴やエンジンの調子で判断しますが、あまり気にした事はありませんね、
それでも0.01の7ならば大したものだと思います
この回答への補足
>CO,HC,NOxこの3つが排気ガスの悪玉です
ただこれらを抑えるのに酸化触媒という部品が使われているため、一概に完全燃焼であるとはいえません
→酸化触媒を入れるのですか。勉強になりました。
No.2
- 回答日時:
CO・HCの簡単な説明としては、リンク先などが参考になると思います。
(Yahoo!にて"CO HC 排気ガス"で検索かけて最初に出てきただけなのですが…)
HCについて補足すれば、"HとCが1個ずつ"ではなく、HとCで構成された物質全般のことです。化学で出てくる有名どころとしては、ベンゼンやメタン・エタン…などです。
排出ガスの成分は、とりあえず大半が窒素です(取り込んだ空気の約8割を占めるのですから)。それ以外は、大半が水と二酸化炭素になります。しかし、市販のガソリンには少なからず添加物・不純物が含まれていますので、それらに起因する他の成分も、微少成分として入ってくることでしょう。
数値としては、不完全燃焼の成分が(たしか体積比で)0.01%・0.0007%それぞれ残っている、つまりそれだけエネルギーの取り残しがあるということです。数値が下がるほど、完全燃焼に近付いているのはたしかです。しかし、真に完全燃焼かどうかの指標だとは言えません。
なぜなら、数値は燃焼の結果だけでなく、その後排出されるまでにも反応が行われた結果だからです。つまり、真に環境問題(の中の燃料枯渇問題)を考えるのであれば、シリンダー内の燃焼でどれだけ完全に反応が終わっているかが重要です。
逆に、大気汚染問題のみに着目するのであれば、これだけ微量に近づければそれほど大きな問題ではありません。フロンのように被害に持続性があるわけでもありませんし、直接取り込まなければ問題ないレベルにあると言えるでしょう。
排出ガスの質の問題であれば、触媒などで今後も改善が図られるでしょう。しかし、行き過ぎた対策は新たな廃棄物を生み出すだけです。
オイルやエレメントにしても、換えすぎれば今度は廃棄物問題です。
…環境問題って、本当に、難しいですね。
参考URL:http://www.saga-auto.com/in-magic/co-hc.htm
>しかし、行き過ぎた対策は新たな廃棄物を生み出すだけです。オイルやエレメントにしても、換えすぎれば今度は廃棄物問題です。…環境問題って、本当に、難しいですね。
→以前は車も結構頻繁に買い換えていたんですよ。でも今は景気には貢献できないけど、長い間乗ることにしました。家族もそうです。みんな車を大事にしています。おっしゃるようにオイルも頻繁に換えれば、その処分に困りますよね。ですから、良質な物にして、あまり換えないようにしています。(汚れたオイルは再生利用しているとか聞きましたが、真偽の程は分かりません。)排ガスの数値が良くなると、オイルが汚れにくいらしく、私の車のオイルに工場の人が驚いていました。8000km走ってもちょっと茶色という程度でした。私は滅多に見ることはないのですが・・・。
サイトのご紹介ありがとうございました。HCは炭化水素というのですね。H(水素)とC(炭素)が不完全燃焼により結合したものですか。勉強しました。
とても丁寧なご回答を頂き、誠にありがとうございました。
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