プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

無門会の空手は受即攻を中心に成り立っていますが、

もし相手がローキックを出してきたら、どう対処するのですか?

無門会の大会を見に行ったことがあるのですが、蹴りはまったく出ませんした。
同門同士で闘うのならばそれでもいいですが、他流試合をすれば、相手は脚を蹴ってくると思うのですが。
K-1でも、ボクサーがローキックで倒されています。

A 回答 (3件)

 まず格闘技というのは自分と相手との相対関係で攻防が存在するわけですから、極真の全国大会の上位で「飛び後ろ回し蹴り」は、なぜ使用されないのか?剣道の全国大会でオーソドックスな「面」はなぜ決まらないのか?また柔道の試合で「きれいな一本背負い」はなぜ生まれないのか?更には最近のK-1ではなぜKO決着がほとんどないのか?というような質問と同様で、相互に力量が高じてくれば、こうしたことは必然的に起こってくる現象です。


ある攻撃技がどれほど華麗で人を魅了し人を倒すのに十分な破壊力をもっていたとしても、「時間が掛かる」攻撃方法というのは、相手の防御の反応レベルが高くなっている場合においては「時間が掛かる=防御しやすい」という理由で、そうした攻撃方法は使用し難くなるため、出せるものなら出したいけれど「出せない」というのが実情で、その競技に実際に携わってみればこうしたことは身を以って理解できると思います。

無門会の場合、ローキックに対する対処法方は、ローキックが発せられた際には、ステップ・アウトのように決して下がらず、また膝を上げる方法も行わず、若干前に体をせり出して相手の蹴り足を自分の膝に“当て受け”して、そのままの体勢で顔面にカウンターを返す、というのが彼らの云う「前屈立ちによる下段蹴り対策」の公式だろうと思います。これは彼らの試合を何度も見ていれば分かりますし、実際にそのケースでカウンターが決まったのを見たこともあります。この技術はキックなどにおいてもありますが、非常にリスクの高い難しい「ディフェンス兼カウンター」です。これがキックの試合中にある程度「出来る!」と見抜いた場合には、対戦者は腰の入ったローキックは心情的に出せなくなります。双方に出せなくなった状態に至ると、確かに見ている人からは物足りなさを感じるでしょうが。これはちょうど駒が止まっている状態も、高速で回っている状態も、素人から見ればどっちも止まっているように見えて「面白くない」と感じるようなものです。
彼らは基本的にはこうした高度な「カウンター狙い」のみに徹している、というのが私の見方です。またそうした技術を会得した者同士の対戦においては、ロ-キックは「相手の足にダメージを与える攻撃」ではなく「自分がカウンターパンチを喰らうためのお膳立て」となってしまう、と考えられます。ですから無門会の連中はロ-キックを出さないで闘っているのではなく、またローキックが不得手でもなく、ローキックを散々やった挙句にそれが一切通用しない領域にある程度到達している、らしいのです。到達の過程で淘汰されたようなのです。剣道の試合でも「籠手」や「突き」といった“一挙動”の速い攻撃方法が主流になっていくのと理由は同じで、そういった闘い方の者が「面」や「胴」のような「振り上げる→打つ」のような“二挙動”の攻撃方法が出来ない訳ではないように。極真の全国大会上位入賞者が飛び後ろ回し蹴りを出来るけれど、どうせ通用しないから使わないように。出来るけど使わなくなる、通用しなくなる、そういった領域があるのだということは、物事の追求度を深めないとかなり難しい理屈なんです。(ボクサーがローキックを喰らうのは、単純にそれに馴れていない、知らない、反応が出来ないからで、無門会のスタイルと似ているように見えても中身は全く異なります)

無門会の試合でローキックは私の見学した限りでは確かにあまり多用されていませんでしたが、あの試合では顔面攻撃を主に「金的蹴り」すらも認められているため、蹴りの主体はむしろより速く、危険度の高い金的蹴りに傾いていると考えています。ローキックを多用する人はいませんでしたが、金的蹴りを多用する選手はわりと見られました。彼らは想定している闘いや実践の方向性が「格闘技」ではなく、道端のケンカ、殺し合い、戦争における白兵戦の類なのだろうと思いますし、またそういう点こそが彼らが大きくは発展しない理由でもあり、また他の格闘技や他流派がある意味恐れて一目置いている理由でもあるだろうと思います。
私の率直な感じではプロのキックボクサーの一流どころと他流試合をさせた場合、グローブを着けずに顔にスーパーセーフを着用して戦った場合、結果はさておいてキックボクサー側も「深いローキック」は出せない状態になるだろうと思います。私自身が極真出身でプロキックボクサーだったからその視点で客観的に無門会側の力量が見て取れるのです。ウソだと思ったら、ご自分で試してごらんなさい、ローキックなんてあの組織の高段者相手では一発も当たらないですから。当たった場合は自分のすねが傷んでいるはずです。そういうもんなんですよ。
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この回答へのお礼

ご返信ありがとうございます。
具体的にローキックの対処法が分かってよかったです。
私は素人なので無門会の選手の力量は分かりません。
私は無門会の一般クラスを見学したことがあるのですが、ローキックを散々やっているようには見えなかったんですけどね。もちろん会長は散々練習したのでしょうけど。

お礼日時:2005/10/22 10:59

 もう少しだけ追記させて頂きます。


格闘技の組織には理想的と考えられている戦い方のスタイル「こう闘わなければいけない」という暗黙に了承された理想的スタイルというものが各組織、競技ごとにあります。それは多くの場合、強くなり勝つための必然的な理由からなるものですが、時には指導者や責任者といった権限を持つ者が理由の如何に関わらず生理的に嫌いだから「やってはいけない」とされてしまっているものもあるようです。例えば極真会の総本部で昔、比較的軽い組み手-スパーリング中に「シッ シッ!」とか「シー!」というような歯を食いしばった状態で口から息を吐く行為を大山館長が気に入らなかったらしく「君達、ボクサーみたいなシッ シッってのはダメだよ!」「そんなのはカラテじゃないよ!」ということになって「シー」と口に出してはいけないことになってしまったんです。気合の出し方はシーではなくきちんと声を出せば、声と共に肺が鍛えられ、、、と理由はあったようですが多分、生理的に耳障りで妙に気に入らなかったのだろうと思っています。

無門会で組み手における理想的なスタイルというのはおそらくは富樫氏の受即攻の最高レベルの動きで、それを僅かな練習期間の人ですらこの組織で理想とされる動きを真似て組み手をやっているのを見た際に、質問者さんが「ローキックをいきなり出されたらモロに喰らうんじゃないだろうか?」って直感的に感じたのは、とても良い着眼だと思います。おそらく一部の高段者の猛者を除いて、ローキックへの対策(前屈立ちでの膝受け、即、突きによる返し)が十分に出来る練習生など多くはないと私も考えています。
しかしこの組織では、富樫氏が「君たち、ローキックを使ってはダメだよ!」(そんな言い方はしない)というようなことを言ったなどということは勿論ありませんから、高度な試合で技術的に「出そうにも出せない理由」というのは考察に値するでしょう。

>私は無門会の一般クラスを見学したことがあるのですが、ローキックを散々やっているようには見えなかったんですけどね。
おそらくそれは前屈立ちの稽古だと思います。
無門会では「立ち方ごと」に練習を分けていたと思います。「猫足立ち」と「前屈立ち」とに分けて、その「猫足立ち」の練習バージョンにおいては、ムエタイか極真以上に廻し蹴りのオンパレードで、うんざりする程ローキックを散々やることになるはずです。180度違う稽古内容であまりのギャップに驚きますが、本部以外でやっているかどうかがちょっとわかりません。
以上、参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

ご返信ありがとうございます。
確かに無門会のHPを見ると、現在は「猫足立ち」と「前屈立ち」にクラスが分かれているみたいですね。
経験者ならではのご返信ありがとうございました。

お礼日時:2005/10/24 10:09

アメリカで使える伝統空手と護身術を教えている者です。



攻撃とは自分で隙を作っていると言う心理学的な理解からこの受けからの即攻撃がトレーニングの一部になっていない武道は「もぐり」としか考えられません。

接近戦で受けた手でそのままなんでもありの攻撃に移ると言うトレーニングは糸東流などでは(すり)受け突き等はその例ですね。 しかし、それを実用化するには前後左右体裁きを、単なるコンビネーションとして習うのではなく、意味のある「即状況判断」「続行意識」を取れ人具する「道具」として教える事の出来る指導者が必要だと言う事なのです。

その指導が出来て初めて、ローキックが来たらどうする琴が出来るかが自然に分かり自然に体全体が意味のある動きを相手は倒れるまで「続行攻撃」をする事になります。

また、那覇手のトレーニングを受け継いでいれば、ブロックするのではなく、相手の攻撃を受けて、その攻撃による相手の物理的隙と心理的膠着を利用する事が出来るわけです。 このトレーニングをしていれば、結局何もかもブロックする事もない事が分かるし避ける必要もないということになるわけです。 攻撃を受けて、自分の体をもっとも有効な場所に移す体裁きを使い、その距離から反撃をする、そして、その反撃への反応を見極め次の攻撃を続行すると言う事につながるわけです。

動きだけを一人でならっても結局使い物にならない、また、これらの事を習ってきていない昇段テストによって昇段してきた自称黒帯では教える事は出来ない、教える琴が出来ないから高配は習えない、その後輩がまた昇段テストを受けて合格して指導員になったと言う、単なる繰り返しではなく、昇段テストごとに実力と理解が薄らいでいく流派・道場・指導員・師範がいる事実は私にとって非常に残念なことであるわけです。

やっと、シュートやプライド・UFCのおかげでこの事が分かってきたわけですが、まだまだ、日本での伝統武道と呼ばれる武道は元の武道に変える必要があると感じてもいません。 型と言う踊りの動きを覚えさせるだけで、型とは実践へのトレーニング「機器」である事が分かっていませんね。 だから、段を持っていながら実践的な実力、指導できる指導力と理解、がないわけです。

>もし相手がローキックを出してきたら、どう対処するのですか?

これはどう対処したら良いのですか、例はありませんか、と言う事でしょうか、それとも、大会などでけりを出さないと言うのであれば彼らはどうやって受即攻を習うつもりなんでしょうか、と言う事でしょうか。

例としてなら、物理的隙を突いて入り込んでストレート、脚をつかめるのであれば倒しそのまま一緒に倒れて体重すべてをかけたひじで頭骨を砕く、得意なけりの癖をすぐにつかみ、下段回しで膝を蹴るなり腿の外側の筋肉を砕きそのまま手を顔に当てたまま相手を倒し頭を地面で砕くなり、睾丸を握りつぶすなど、いろいろ伝統空手の簡単な技がありますね。

受即攻を習うつもりの事をおっしゃっているのであれば、答えは「無でしょう」と言う事につきます。 組み手は組み手という一人では出来ない訓練のひとつに過ぎません。 それを試合形式にしてルールの中でのスポーツでは受即攻の練習にはならないでしょう。

非常に有効ともいえる手刀、立つための立ち方として教える名前のついたすべての立ち方が実践には全く不都合であるという疑惑の念を感じさせず、立つことの重要性を高め洗脳していてはどうやって体裁きを教える事が出来るでしょう、と言う事なんです。

自己主張を基にして回答させてもらいました。 

これでいかがでしょうか。 分かりにくい点がありましたら、補足質問してください。 
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この回答へのお礼

ご返信ありがとうございます。

お礼日時:2005/10/22 10:38

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