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「対立遺伝子」は、それぞれの遺伝子での表現型が
異なっているときだけに使うのですか?

例えば、塩基(翻訳後のアミノ酸)配列が一個異なるけれども、
形質に影響していない程度の違いを持つ遺伝子どうしも、
「対立遺伝子」と呼んでいるんですか?

多型という表現との関連は?

A 回答 (2件)

どもでーす。


上から3つ質問があるようなので順番にお答えします。

違いますよ。

その通りです。
ただ、高校生物レベルではそこまで考えないため、上の質問が出てきたのかなって思いました。

すいません、分かりません。汗・泣
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この回答へのお礼

わかりました。ありがとうございました。

お礼日時:2001/11/26 09:16

 この問題は結構奥が深く、一義的には答えられません。

といいますのも、「対立遺伝子」の定義が人により、時により、異なっているからです。

 一見王道のように見える定義は、同じ遺伝子座に存在する「遺伝子」が異なっていればそれらを「対立遺伝子」と呼ぶ、というものです。しかし、これはさらに細分化できます。
 このような定義は遺伝子の本体が何であるか分かる前からあったわけで、当然表現型が異なる場合にだけ使われたわけです。例えば、エンドウ豆のしわ型と丸型は対立遺伝子の発現で生じる、という具合。この使われ方は現在でも様々な場面で見られますし、間違っているとはとても言えません。
 しかし、相同染色体上に同じ表現型を発現する遺伝子が乗っているとしても、塩基配列がお互いに全く等しいとは限りません(というか、ほとんどない)。といいますのも、遺伝子の中にはアミノ酸配列を変えても最終的な産物に影響を与えない部位があるし、また同義置換もたくさんあるからです。これはご存じですね。
 分子生物学が進み、様々な遺伝子の塩基配列が分かるにつれ、アミノ酸配列にすら影響を与えないような変異が多数見つかってきました。この段階で、これらの遺伝子のことも「対立遺伝子」というようになったわけです。これも間違った定義とは言えません。大切なのは、その言葉を発する人がどう定義しているのかをはっきりさせることです。
 「多型」という言葉についても、本来は表現型に現れるような変異を遺伝的多型と定義していたと思いますが、いまではアミノ酸多型、DNA多型という言葉が誕生し、それぞれが遺伝的多型に含まれます。

 ところで、「対立遺伝子」にはもう一つの定義があります。それは、「相同染色体上で同一の遺伝子座を占める二つの遺伝子」というようなもので、つまり、この場合にはこれら二つの間に違いがあるかどうかは問題でなくなります。ある遺伝子座がホモ接合していたとしても、それについて、「これらの対立遺伝子の片方は父親から、他方は母親から受け継がれたものです」と説明して間違いではないのです。
 分子生物学者の間ではこの定義が一般的で、遺伝子間で配列が異なっていれば「対立遺伝子」ではなく「多型」と表現するのが普通なような気がします。

 自分の知識を整理する良い機会になりました。ありがとうございました。
  
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この回答へのお礼

ごていねいに、どうもありがとうございました。

お礼日時:2001/11/26 09:16

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