
現在大学で基礎実験を学んでいる女子大生なのですが・・・TLCについてわからないことがあるのでご教授いただきたいと思います。
TLCの原理で調べたのですが、極性が多大きいものほど展開も長くなると書いてありました。
私たちが今回行った実験というのが、P-ニトロ安息香酸エチルを用いてP-アミノ安息香酸エチルを合成するというものでした。
その過程で有機層と水層に分離させるという工程が3回あって、その3回をTLCチェックしました。
比較として、1枚のシリカゲル板にて、
原料(P-ニトロ安息香酸エチル)、原料+反応液、反応液
の3点測定をしました。
そのとき原料が一番展開距離が長く、反応液の方が短く出ました。
反応液にはすでに反応したP-アミノ安息香酸エチルが含まれているわけで・・・・
**************
そこで、疑問に思ったのですが、P-ニトロ安息香酸エチルに付いているNO2よりも、P-アミノ安息香酸エチルについているNH2の方が極性が高くなるのではないか?
それなら何故、TLCでP-ニトロ安息香酸エチルのほうが、長距離移動したのか?
チェックに用いているシリカゲル板のシリカゲルの吸着性に関係しているのか?
それとも、他の原因があるのか・・・・
わからずに混乱しています。
どうか、原理を交えて教えていただける方が今したら、ヨロシクお願いしますm(--)m☆
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
「極性が大きいものほど展開距離が長くなる(=Rf値が大きくなる)」、この場合の「極性」は「展開溶媒」の話です。
同じ展開溶媒で考えた場合は、「シリカゲルに対する対象試料の吸着性が小さいほど(=相対的に、展開溶媒との親和性が大きいほど)、展開距離が長くなる」ことになります。
TLCは、「シリカゲルへの吸着」と「展開溶媒への再溶解」の平衡によって、対象試料内の複数成分を分離させるものです。
つまり、シリカゲルに吸着されやすいもの(→概ね極性が大きいもの:分子内水素結合を起こす場合など例外もあり)ほど吸着されている時間が長くなるため展開距離は短くなり、展開溶媒との親和性が大きいほど吸着されている時間が短くなるため展開距離は長くなります。
これが、TLCで複数成分を分離できる原理です。
ご質問の場合は、シリカゲル中の水酸基との水素結合などにより、ニトロ基よりもアミノ基を持っていた方が吸着性が上がるため、p-アミノ安息香酸エチルの方がRf値が小さくなった、ということでしょう。
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