英語で雲=cloudは可算名詞だということは知っています。たしかにポコポコ出る積雲系の雲はひとつ、ふたつと数えられますが、層雲系の雲は文字通り層状になっていてどこが切れ目か判然としませんし、前線に沿って形成される雲は積雲系であっても切れ目が不明確で、数えられない場合が多いと思います。高積雲も集合的にそれ自体がひとつなのか細かく分かれているのかよくわかりませんし、圏雲(以前は絹雲と表記していた)も細い線の一本一本がひとつひとつの雲としてCountされるべきなのか、それとも筆で描いたような塊がひとつとして扱われるのかはっきりしません。
にもかかわらず、何故可算名詞なのでしょうか。
「そういうふうに決まっているのだから、いちいち疑問を持たずそう覚えなさい」という回答だけは御勘弁願います。一応、知識としては知っているつもりですので。ただ、中学でそう学んで以来、20年来の疑問です。
英語の評議会みたいなところ(アメリカかイギリスに仮にこのようなものがあったとして)で、このような語句が「やはりこれは不可算名詞だ」などのように、文法上の扱いが訂正されるような機会や前例はないのでしょうか。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
面白い疑問ですね。
>英語の評議会みたいなところ(アメリカかイギリスに仮にこのようなものがあったとして)で、このような語句が「やはりこれは不可算名詞だ」などのように、文法上の扱いが訂正されるような機会や前例はないのでしょうか。
自分も、ある意味、エスペラント語のように、簡単に理屈で割り切れるものになればいいと感じます。
さて、自分は、ちょっと他の回答者の方と違う意見です。
可視性みたいなものが意識の基礎にあるのだと思います。
英語を始めとした、西欧語は、その基礎に、狩猟文化があります。つまり、「あの鹿、このいのしし、と言う感じで、その所有権がまだ決まっていないのか、または、すでに、誰かのものになっているのか」を問題にする文化です。動物は、基本的に動き回るので、「あの山で見かけた鹿はだれだれのだ。」というように、つねに明言しないと、所有権が混乱するわけです。
農耕民族なら、この畑、あの田んぼが誰のモノか、基本的に、田んぼも畑も動くわけではないので、一度所有者が決まれば、互いにその所有権を争うことはないでしょう。
こうして、常に対象を区分けし、その所有権や数を確認する言語習慣ができ、その先に、雲とか空を、自分の見える範囲で一つと認識し、西の方向に見える雲、東に見える雲、のように数えて行き、結果として、
The clouds are thick. のような表現になると感じています。
The skies are clear. のような表現も同じようなことでしょう。
この回答への補足
日本語の場合だと、文部科学省の中に、国語審議会だったか評議会だったか、標準語のスタンダードを決める団体があると思うのですが、英語にはこのようなものは無いのでしょうか? Oxfordあたりで決め事を決めるようなところは無いのかなと、この部分は未だ疑問です。
補足日時:2005/11/13 22:35歴史的背景は私も想像してみたのですが、論理的説明にたどりつけずにおりました。説得力のある説をご教授いただき、ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
>日本語の場合だと、文部科学省の中に、国語審議会だったか評議会だったか、標準語のスタンダードを決める団体があると思うのですが、英語にはこのようなものは無いのでしょうか? Oxfordあたりで決め事を決めるようなところは無いのかなと、この部分は未だ疑問です。
あまりよく答えることができません。確か、フランスなどには、おっしゃるような機関があり、標準を決めていると新聞で読んだような気がします。
できれば、別にトピを立てられたら、求める回答が得られるのはないでしょうか。
最後に、こちらの回答にきちんと返事を書いてくれて、回答のし甲斐があり、うれしかったです。
No.6
- 回答日時:
ごめんなさい。
一部訂正です。>次に、仮に可算と考えましょう。
あの山の上にかかっている雲、あれは、ひとつなのか、二つなのか、はっきりしない。でも、空いっぱいに広がっているわけではないから、単数で良いだろう。複数はthe Alpsのように、ある種の塊、集合体をあらわせるから、空全体に広がっているときに複数を使えば良いからな。
可視性というのは、この場合は、実際に見た場合、どのぐらい見えるか、ということなのです。空全体をいっぺんに見ることはできないでしょう。なぜなら、目は顔の前にあり、後ろは見えないのですから。その意味で、空全体を現すときは、the skies のように言うのだと感じているのですが、雲もその感覚で良いのではないでしょうか。
おっしゃることのひとつひとつに、素直に頷けます。この疑問は私自身の疑問であると同時に、「誰かにこの質問をされたらどう答えるべきか」という疑問でもありました。これで他人に質問されても自信をもって答えられるようになった気がします。ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
>圏雲(以前は絹雲と表記していた)も細い線の一本一本がひとつひとつの雲としてCountされるべきなのか、それとも筆で描いたような塊がひとつとして扱われるのかはっきりしません。
>にもかかわらず、何故可算名詞なのでしょうか。
ちょっと、答え方がずれてしまたようですね。
もう一度、やってみましょう。
基本的に、可算とは何かという問題です。
これは、一つという単位がきちんと決まるかどうかで普通判断されます。
犬一匹だったら a dog ですが、
ただの dog とすると 犬の肉 のような不可算名詞となるというそんな感じでした。
りんごも 外形のある実ったままのりんごなら可算で切り分けたものは、piece で数える不可算名詞になります。
では、雲はどうか。確かに一つ一つ数えられるように浮かんでいる場合もあれば、そうでなく、形や外形がはっきりしない場合も多いですよね。
こういう場合、あなたが、その言語を作る、または、使う立場だったら、可算にしますか。不可算にしますか。その判断は何ですか。
多分、判断の基準は、言葉による表現が現実を最も正確に表すようにするということでしょう。
仮に、不可算としたらどうなるか。
東の空にも、西の空にも、雲がある。なのに、複数表現ができないので、別の単位が必要になる。a loaf of cloud でいいだろうか。見たいな不便がでてきませんか。
次に、仮に可算と考えましょう。
あの山の上にかかっている雲、あれは、ひとつなのか、二つなのか、はっきりしない。でも、空いっぱいに広がっているわけではないから、単数で良いだろう。なんて言ったって、複数はthe Alpsのように、ある種の塊、集合体をあらわせるからな。
ですから、あきらかに外形がはっきりしていて、かつ内容的にひとつの内容、構造であれば、ひとつと認識できるでしょう。
しかし、りんごを数えるようには数えられないが、一応、なにか雲として空に広がっている場合、複数で表現するのが、他の名詞と比べて、筋が通るということかなと感じます。
どうですか。
No.1
- 回答日時:
cloud は可算的にも,不可算的にも用いられます。
ジーニアスには「一般的にはUで,ぽっかり浮かんだ一かたまりの雲,むくむくと重なってふくらんでいる雲などはC」と説明されています。
コウビルド英英辞典でも,The sky was almost entirely obscured by cloud. という例文が載っています。
他にも,オンラインの英英辞典で調べてみると,C or U とあり,There was so much cloud that we couldn't see anything. という例文が出ていました。
>ポコポコ出る積雲系の雲はひとつ、ふたつと数えられますが、層雲系の雲は文字通り層状になっていてどこが切れ目か判然としません
という感覚で正しいと思います。
ジーニアスで,「一般的にはU」としている意味合いはわかりませんが,実際には可算的に用いられることが多いと思います。日本語でも,「雲」と言えば,「入道雲」を連想することが多いのと同じだと思いますし,a cloud of ~で,「砂・煙など雲状のもの」を表したり,「大群」という意味で用いられたりすることもあるからだと思います。
液体は不可算ですが,「涙」は「ひとつぶ」という感覚で,tear を可算的に用いて,通常 tears と表現するなど,それぞれの物のもつイメージによって,可算・不可算の使い分けがなされているのだと思います。
ただ,冠詞とか,名詞の単複などは日本人には,永遠に習得できないものの一つだと思います。といって,あきらめるわけではなく,一つ一つ地道にこなしていけばいいのではないでしょうか。
ご質問者が期待しているような回答ではないかもしれませんが。
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