私は中国人で、日本語を勉強しています。文章が上手く書けるようになりたいので、作文の本を読んでいます。理解できない例文があるので、質問させてください。
1.「自分なりに気が付いた一つに、自然の美しさがあります。運転台から見る、四季折々の風景は、ぼくの心をいやしてくれます。紅葉のすばらしさに思わず車を止めたこともあります。峠から見渡すと身もひきしまる雪景色、春がきて、いっせいに芽を吹く山々、自然はいつも新鮮です。」
(1)「身もひきしまる雪景色」というのはどんな感じの雪景色でしょうか。
(2)「芽を吹く山々」は間違っているのではと思います。「山々が芽を吹くように聞こえますから。「いっせいに芽を吹く山々」はどういう意味なのでしょうか。
2.「最近では、蒸気機関車のように強いトラックと、男の心意気あふれる運転手という職業を誇りにさえ感じているぼくなのです。」
ここの「さえ」の使い方はよく分かりません。この「さえ」の意味と同じ使い方の「さえ」の例文を作っていただけませんか。
質問文の中で不自然な表現があれば、それも併せて指摘していただくと非常に助かります。よろしくお願いいたします。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
1、
(1)真っ白な雪に覆われた山の景色。険しい稜線にわずかな立ち木と青い空が見えるだけです。
俗世間にまみれた人間が立ち入るのを拒絶するかのような神聖な風景。
峠の下から吹き上げてくる冷たい風と相まって、思わず全身の筋肉が硬直するような緊張を覚える。
ーーーというようなイメージです。
(2)「木々が」という言葉を省略することによって「山」を「擬人化」する表現と考えて良いと思います。
それだけ「山」に対する思い入れが深い、ということです。
「(木々が)いっせいに芽を吹く山々」という意味になります。
「(機関士が)大きな汽笛を鳴らして列車が通り過ぎた。」
「私の家のすぐ横には、(機械が)大きな音をたてる工場があっていつもうるさい。」
などと似たような言い方だと思います。
2、
「さえ」には3つの意味があると考えて良いと思います。
a.極端な場合を例示することによって、他の場合も当然であると想像させる。
「動くことさえできない」→(学校に行くなんてことは当然無理だ。)
「子供さえ知っている」→(大人であれば当然知っているはずだ。)
b.他の事を付け加える「~までも」「さらに」「~の上に」。
「(彼女の行為は親切だけではなく)愛にさえ思える。」
「(あの映画はグロテスクだけではなく)恐怖にさえ感じる。」
c.「さえ~ば」という形で、「十分だ」と言う意味。
「勉強さえすればいい。」
「君さえ黙っていればいい。」
さて、ご質問文の場合は「aまたはb」どちらにも解釈できます。
<aの場合>
「職業を誇りに思っている」という(最高に)【極端な例示】をしています。
つまり、「職業が辛かったり、嫌だと思っていることは当然ありえない。」ということを言いたいわけです。
<bの場合>
今までも自分の職業が特に嫌いではなかったが、最近では【その上に】誇りに思っているという意味になります。
今までに関しては、自分の職業が嫌いだったのかまたは特に何とも思っていなかったのか、前後の文脈を見ないとはっきりしません。
ご質問文中で添削を要するような箇所は一箇所もありません。
いつもお世話になっております。
ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございます。とても理解しやすいと思います。大変参考になりました。
本当にありがとうございました。
No.10
- 回答日時:
>ここの「ぼく」は健太郎なのか、
それともこの話を発する話し手なのでしょうか。
「ぼく」は、健太郎ではなく話し手です。
>また、「『ぼくなのです』は照れ隠しの可愛い主張」
はなぜでしょうか。
「~ぼくなのです」の基本形は「ぼくは~なのです」です。
A.健太郎とは幼なじみですが、
今は顔を見ることさえ不愉快なぼくなのです。
B.ぼくは健太郎とは幼なじみですが、
今は顔を見ることさえ不愉快なのです。
C.ぼくは健太郎とは幼なじみですが、
今は顔を見ることさえ不愉快です。
A、B、Cを比較します。
意味は全て同じですが、ニュアンスが異なります。
AとBの「~なのです」は、Cの「~です」を強調しています。
また、「~なのです」は心情を表現しづらい場合に使います。
それが照れ隠しに聞こえるのです。
照れ隠しとは、恥ずかしさをごまかすことです。
そして、Aの「ぼく+なのです」は、Bに比べて「ぼく」が
強調され、自己主張に受け取られます。
それから通常、大人の作文には「ぼく」という一人称を
使いませんね。「私」「自分」に比べて幼い表現だなと
思ったので、「可愛い」と書いてしまいました。
ところで、実際の会話では、「ぼくなのです」は
あまり使いません。
会話表現例 ;
(ぼくは)健太郎とは幼なじみだけど、
今は顔を見るのも(/見るのさえ)嫌なんだ。
No.9
- 回答日時:
この例文は間違いなく日本語を母語とする者の手になるものでしょう。
陳腐な表現の連発がかえってそう思わせます。「蒸気機関車のように強いトラック」などは苦笑するのもためらわれる。(でもこれ「強い」じゃなくて「力強い」じゃありません? そのほうが陳腐さの完成度は高まるのですが。)(1)雪景色ってのは日本語話者の身を引き締めるものなんですよね、昔から。淡雪さんは上海でしたっけ? ということは本格的な雪景色はご存知ない? 雪景色と一口に言っても実際はいろいろです。山ならまず針葉樹林か広葉樹林かで大違いです。まあ身が引き締まるなら広葉樹で葉を全て落とした裸木が林立しているんじゃないかしら。白一色じゃなくて、黒い骸骨のような木々が単純なような複雑なような模様の連続をどこまでも鮮やかに続けているもので、これは自分の目で見てみないとどんなものかわからないと思います。非常な美しさです。
(2)日本の山はたいてい木がびっしり生えてるんですよ(たまに草だけの山があると「へー」と感心するくらいのもんで)。岩山やハゲ山はほとんどないんで。たしかに芽吹くのはまずは木であり、でなければ草なんだけど、山がそういうもので必ず覆われていれば、山が芽吹くと言ってもいいようなもんです。
(3)「車夫馬丁の輩」という差別的な表現があります。いや、ありました。もう車夫も馬丁も絶滅したようなもんですから。で、トラックの運転手というのは、その末裔なんですな。だからここに「さえ」が出てきてるんでしょう。
質問文について少々書き換えてみましょう。
>文章が上手く書けるようになりたいので、作文の本を読んでいます。理解できない例文があるので、質問させてください。
披読中の作文の本にそのまま呑み込みかねる例文があり、不審の点に付きお教えを請いたく質問いたします。
>質問文の中で不自然な表現があれば、それも併せて指摘していただくと非常に助かります。
質問文に不自然な表現があればどうぞ併せてご指摘ください。
いつもお世話になっております。
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。ご指摘の通り、「強い」じゃなくて、「力強く」です。さすが鋭いです!(そうすると、陳腐さはもう史上最高でしょうか^^。) 雪景色と言うと、岩井俊二監督の「ラブレター」という映画の雪景色がかなり印象的でした。上海は、雪がめったに降らないので(降っても雪とは言えないほど…)、雪景色の体験はゼロに近いです。回答(1)の文字だけでもすごく美しい雪景色を私に伝えてきました。また、質問文の例文にも感謝いたします。新表現をまたたくさん学べました。いろいろと大変参考になりました。
本当にありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
こんばんは。
いつも勉強熱心ですね~、頭が下がります。1.「身も引き締まる」・・・これは、よい意味で緊張する、というような感じでしょうか。「自分に甘くならないようにしよう」「もっと真剣に頑張ろう」というような前向きな気持ちも感じられます。見ている自分を厳しい、甘えのない気持ちにさせるほど、清潔で完全な、1点の汚れもない真っ白な雪景色、ということだと思います(雪景色、だから季節はもちろん冬ですね。厳しいが爽やかでもある寒気も「身が引き締まる」効果を高めていると思いますよ)。
2.「芽を吹く」・・・確かに、芽を吹く―芽を出す―のは山に生えている木であって、山そのものではありません。が、特別な事情がない限り、山には木がたくさん生えているものだと、大概の日本人は考えています。だから、「そこに生えている木が芽を吹く山々」と言わず、「芽を吹く山々」と言うだけで、日本人には十分自然に聞こえるし、意味もよくわかるのです(早春、花も葉もなく枝ばかりだった木に緑色の芽や若葉が出始め、山が春めいてくる情景ですね)。
3.「さえ」・・・「さえ」は、極端な例を出すことによって、自分の言いたいことを強調する時に使います。ここでは「誇りに思う」ことが極端な例とされているのですが、なぜかというと、一般的にトラック運転手という職業は、社会的に高い地位にあるわけでもなく、また大金を稼げるようなものでもないからです―弁護士や医者なら「職業に誇りを持つ」といってもおかしくありませんが。しかし、この人は、それを知った上で、なお運転手という職が好きなのであり、誇りに「さえ」思う、というわけです。トラック運転手には独立独歩、好漢の生き方、というような感じもないではないですからね(笑)。”感情的”という言葉もありますが、やはり心情に関する事柄は、往々にして誇張的な表現になるようです。「せっかく好きな人と二人きりになれたのに、(私は)すっかりあがってしまって、一緒に仲良く話すどころか、早く誰か他の人が来てくれたらいいのにと”さえ”思った」など、どうでしょう。
勉強頑張ってくださいませ。
いつもお世話になっております。
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。よく理解できました。例文3を暗記します。いろいろと大変参考になりました。
本当にありがとうございました。日本語の勉強、頑張ります!
No.6
- 回答日時:
作文テキストの難解な文章表現についてのご質問ですね。
私は日本語に自信がありませんので、
間違いがありましたら、遠慮なくご指摘ください。
よろしくお願いします。
1.
(1)
■緊張で身がひきしまる例 ;
○「いよいよ入試の合格発表です。」
○「目の前で車が猫を撥ねました(はねました)。」
「身もひきしまる雪景色」・・・
峠から見渡すのは、谷間の里の雪景色ではないでしょうか。
山の稜線が鮮やかに浮かんでいます。
車の運転で存在すら忘れていた雪の白さ、空気の冷たさの記憶
と体感が甦り、はっとして背筋も伸びるような新鮮な感動です。
(2)
「芽を吹く山々」は比喩でしょう。
■比喩の例 ;
○「さっちゃん、ほら、山が笑ったよ。」
○「前略 山が芽吹きました。風も優しく頬をなでます。
お元気ですか。」
「いっせいに芽を吹く山々」とは、厳寒な冬を乗り越えて、
待ち焦がれた春の訪れに、我先にと顔を出す緑の
生命力に山が活気づく様子だと思います。
2.
「さえ」は以前は○○だった事柄が△△に変化した時の
変化の度合いを強調しています。
「最近では~」の例文の前には、「ぼく」の
消極的な過去を表す文章が隠れているはずです。
■前文の内容例 ;
○ぼくの少年時代の夢は列車の運転士でしたが、
運送会社に就職しました。
○ぼくは家の事情で仕方なく長距離トラックの
仕事を始めました。
○ぼくはトラックの運転が好きではありませんでした。
■「さえ」の使用例 ;
○もう二度と貴方に逢えないと思うと、あんなに嫌いだった
煙草の臭いさえ今は愛しく感じます。
○健太郎とは幼なじみですが、今は顔を見ることさえ
不愉快なぼくなのです。
(「ぼくなのです」は照れ隠しの可愛い主張でしょう。)
この回答への補足
申し訳ありませんが、理解できないところがあるので、またお聞かせください。
>健太郎とは幼なじみですが、今は顔を見ることさえ不愉快なぼくなのです。(「ぼくなのです」は照れ隠しの可愛い主張でしょう。)
ここの「ぼく」は健太郎なのか、それともこの話を発する話し手なのでしょうか。「幼なじみ」という言葉は幼い頃に親しくしていた関係をもつ男の子と女の子のこと、と思っているので、「ぼく」はもしかして「健太郎」のことかと勝手に推測しています。
また、「『ぼくなのです』は照れ隠しの可愛い主張」はなぜでしょうか。
もう一度教えていただければ幸いです。お願いします。
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。例文をたくさん書いていただき、とても理解しやすくなりました。いろいろと参考になりました。
本当にありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
1)凜
2)芽を吹く(吹芽)は木や草でしかないから、分かり切ったことを
省略して、強調の意味合いも含むかな?
「千里鶯啼緑映紅」のような省略。
2.)不僅僅是那個 でいいのかな?
この場合、与えられた仕事というだけではなく、誇りまで感じるまでに
なった。といった様な意味でしょうか。
「その料理は美味しいだけではなく、盛り付けには芸術性さえ感じられる。」
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。中国語はお上手ですね。適切な表現を使われました。大変参考になりました。
本当にありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
こんばんは
2.「さえ」 についてです。下記URLを参照してください。
>http://cgi.search.biglobe.ne.jp/cgi-bin/dic/look …
この中の(3)の用法だと思います。例示されている文に即していえば、まず「ぼく」はトラックの運転手をしている人でしょう。
「ぼくはトラックや運転手に魅力を感じていた」
(今はその仕事をしていて、それについては満足で自信もある)
「そして、最近ではこの仕事に、自信だけでなく誇りも感じるようになった」
ということでしょう。
ふだん意識しないで使ってる言葉も、いざ聞かれると(意識していないがゆえに)なかなかうまく説明できませんね。かえって、こちらが勉強になります。失礼します。
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。「さえ」のこんな使い方は初めてなので困っていました。いろいろと大変参考になりました。
本当にありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
私の解釈があってるかわかりませんが参考までに。
(1)壮大で、人の手がまったくつけられていない。って感じですかね。清いといいますか。きらきらとして美しい景色ですね。
(2)芽を吹く山々でOKですよ。「木々が」芽を吹くのです。芽吹くって言うのは新芽が出るって言うことですね。
山なので芽吹くのは「木々」ですから余計な言葉は省いたのでしょう。
(3)「さえ」には「さらにつけ加わる意を表す」という用法があります。この文章の場合はそれではないのかな?
運転手という職業に『満足しているだけでなく』、誇りにも思っている。
『』の部分は省略されているのではないでしょうか?前後の文脈がわかりませんのではっきりとはいえませんが。
例「親だけでなく、妻に「さえ」死に別れた」
日本語の勉強がんばってくださいね。
ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございます。理解しやすいと思います。大変参考になりました。
本当にありがとうございました。日本語の勉強、頑張ります!
No.2
- 回答日時:
日本人ですがまだ未熟な者でハッキリと説明できません、(最近の日本人はそれでイイと思っているようですが)なんとなく私が
感じることは、身もひきしまる雪景色とは情景のイメージとしては、冬で体が自然にちじむ程寒くあたりは雪一色、そして山々は鋭く(これは木々等が見えず無機質な山 詳しく言うと山と空との境界線がハッキリしている)感じなのでは・・芽を吹く山々とは春に
なり温暖な気候になり、一斉に植物が芽を出している
山の情景を言っているのではないでしょうか。表現的にはおかしくないと思います。 ここの”~でさえ”はそんな細かな事なのにそれまでも誇りに思っているということでは・・。そう言われれば、最後の”僕なのです。”が余計な気がしますが・・・結局、答えとしてハッキリしていませんが、日本人として精一杯、答えたつもりです。
No.1
- 回答日時:
1-(1)
この場合の「身もひきしまる」は、気分がすがすがしく感じられ、荘厳な感じがする、といった意味です。心の状態をからだの状態に置き換えて表現しているわけで、日本語には多い表現です。
1-(2)
これは、(木々が)が省略された表現です。厳密に言うと間違っているということも可能かもしれませんが、このような省略は日本語では珍しくありません。割とありふれた表現です。
2.この「さえ」は、たぶん、筆者には、過去、運転手という職業に誇りを感じるのはおかしいという気持ちがあったのに、いまでは、劣等感どころか、誇り「も」感じるということで、誇りを強調した表現です。
例文
私は、昔は、酒は飲まなかったのだが、最近では、朝まで飲み歩くこと「さえ」ある。
日本語の勉強が順調に進むよう願っています。
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。大変参考になりました。
本当にありがとうございました。日本語の勉強、頑張ります!
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