憲法の保障する方の下の平等は、絶対的なものではなく相対的なものと言われている理由はどういう意味で言っているのですか。具体的な判例にも触れて教えてください。

A 回答 (1件)

 大学の試験問題の典型例ですね。

もしお持ちであれば「憲法」の参考書の「法の下の平等」の部分を参照されると良いかと思います。簡単に説明させていただきますと、

 憲法第14条の「平等」とは、絶対的平等ではなく常に相対的平等を指すと言われています。相対的平等とは、人はそれぞれ性別、能力、年齢、財産、職業等に差違があり、これを前提とし考慮した上で、同一条件の下では各人を平等に扱うという意味です。絶対的平等を貫くと、例えば、未成年の犯罪者と成年の犯罪者に同等の刑罰を科さねばならなくなりますし、すべての国民に全く同じ量の税金を課さねばならなくなります。これは如何にも不合理です。国民それぞれの個性を考慮し、それに対して合理的な差別を加えて実質的な平等を保つことが相対的平等の持つ意味です。

 相対的平等では合理的差別が加えられると書きましたが、「合理的差別」の明確な解釈は困難です。この「合理的差別」がしばしば問題となります。憲法の主旨から判断すれば「立法目的が正当かどうか」「必要最小限の差別であるかどうか」という基準が妥当であると考えられています。これに関して、判例として有名なものに「サラリーマン税金訴訟」(最大判昭和60・3・27)があります。

http://www.takagai.jp/catchaser/hanrei/scs600327 …
 
 憲法第14条1項違反を争った訴訟です。最高裁は合憲の判断を下しましたが、広く国策的な問題をはらんでいると言えます。

 もうひとつ、有名な判例として堀木訴訟(最大判昭和57・7・7)があります(直接的には25条違反の事案です)。

http://www.takagai.jp/catchaser/hanrei/scs570707 …

 こちらも、最高裁は差別を「合理的」と判断しましたが、強い批判もあります。他にも、議員定数不均衡の問題もありますので、興味があればご自分で調べられると良いと思います。


 以上の判例を見てもわかるように、「合理的差別」の解釈が重要です。相対的平等を堅持する以上、この問題は避けて通れません。14条の解釈の最大のポイントであると言えます。




 

参考URL:http://www.takagai.jp/catchaser/hanreikenpou.html
    • good
    • 2
この回答へのお礼

とても参考になりました。有難うございました。

お礼日時:2001/12/05 21:32

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人が検索しているワード

このQ&Aと関連する良く見られている質問

Q大日本帝国憲法における権利保障とのあり方との日本国憲法は人権をどんなものとして保障しているか

日本国権法の人権保障は、侵すことの出来ない永久の権利からきてるもので、そこから特質・根拠・分類といけばいいと思っているのですが、大日本国憲法における権利保障がイマイチ分からなくこの2つの対比ができません・・。

Aベストアンサー

どういう趣旨かはいまいちよくわかりませんので、的外れかも知れませんが、とりあえず想定して回答してみます。

大日本帝国憲法(明治憲法)の人権保障規定は俗に「法律の留保」と呼ばれる制限がありました。これは、法律の規定があれば憲法の人権規定は制限できるというもので、人権保障としてはきわめて不十分でありました。そのため、治安維持法をはじめとする各種法律で戦前・戦中において国民の人権は大きく制限されてきました。これを形式的法治主義という言い方をする学者もいるようです(本来の形式的法治主義とは異なったものだとする学者もいます。詳細は専門書などを参考にしてください)。また、「法律」も制定過程からしても民主的なものとはいいがたく、貴族院は非民選議員で構成され、衆議院についても幾多の選挙法の改正は経ているものの、完全な普通選挙のもとで行なわれたものではありませんでした。さらに、緊急勅令や独立命令など、法律によらずして人権が制限されることもありました(現在では緊急勅令や独立命令は禁止されています)。結果、軍の暴走を引き起こし、第二次世界大戦の苦い経験を経て現在の日本国憲法が出来上がったわけです。

日本国憲法の「公共の福祉」の意義について、いわゆる一元的外在制約説を採る学説もかつてはありましたが、それでは明治憲法の「法律の留保」とかわらないということになり、現在ではいわゆる一元的内在制約説が通説的地位を占めています。つまり、「公共の福祉」は人権が衝突した場合の実質的な衡平を図る機能として設けられたものであるとされています。法律によって自由に制限できる人権とはまったく異なります。

学者によって解釈の異なる場面もあり、またかなり端折った部分もあろうかと思いますが、詳細は専門書等に譲ることにします。

どういう趣旨かはいまいちよくわかりませんので、的外れかも知れませんが、とりあえず想定して回答してみます。

大日本帝国憲法(明治憲法)の人権保障規定は俗に「法律の留保」と呼ばれる制限がありました。これは、法律の規定があれば憲法の人権規定は制限できるというもので、人権保障としてはきわめて不十分でありました。そのため、治安維持法をはじめとする各種法律で戦前・戦中において国民の人権は大きく制限されてきました。これを形式的法治主義という言い方をする学者もいるようです(本来の形式的...続きを読む

Q絶対的無効、相対的無効、無権代理無効

無効には、絶対的無効、相対的無効、無権代理無効と3つあるのでしょ
うか?
これらはどのように整理されるものなのでしょうか?

Aベストアンサー

 3つかどうかはともかくとして,民法上同じ「無効」とされていても,扱いが異なる場合があります.

 「絶対的無効」は,本来の意味?での無効です. 誰に対しても無効で,誰でもその無効を主張でき,追認により有効になることはありません(119条).
例としては,公序良俗違反(90条)など.

 「相対的無効」は,取消的な無効といわれるものですね. 無効であるけど,主張できる人が限られていたり(錯誤なら本人は言えるが,相手は言えない),主張する相手が制限されたりして,その性質が取消に近くなります.
例としては,錯誤無効(95条)など.

 「無権代理無効」は,追認可能(116条)な無効ですね.

 民法総則の基本書で,「無効」の項目を読めば,いろいろ書いてあると思いますよ.

Q憲法の基本的人権に関する質問です(判例:マクリーン事件)

外国人の政治活動の自由の勉強中によく分からない判例が出たのでお聞きします。

判例:マクリーン事件(最判昭和53年10月4日)

『在留期間中に政治活動をしたとして在留期間の更新を拒否された事件です』

判旨
『・・・外国人に対する憲法の基本的人権の保障は外国人在留制度の枠内で与えられているに過ぎない。在留期間中の憲法の基本的人権の保障を受ける行為を在留期間の更新の際の消極的事情として斟酌されないことまでの保障が与えられているものと解することはできない』

とあるのですが、[在留期間中の憲法の基本的人権の保障を受ける行為を在留期間の更新の際の消極的事情として斟酌されないことまでの保障が与えられているものと解することはできない]との部分の意味がよく分かりません。どなたかご存知でしたら教えていただけないでしょうか。

Aベストアンサー

こんにちは。

その事件の最高裁の判旨からは、
ほかに、
○政治活動の自由も、権利の性質上日本国民のみに限定されるもの以外、
 在留する外国人にも保障される。
○しかし、出入国の規制・在留の許否は国の裁量に委ねられている。(主権の点から)
 そのため在留する外国人は、
 憲法上在留する権利ないし在留することを要求する権利を保障されてはいない。

○出入国管理令上(当時)、法務大臣がその裁量により更新を
 適当と認めるに足りる相当の理由があると判断する場合に限って、
 外国人は在留期間の更新を受けることができるにすぎない。
 …在留中の外国人の行為が合憲合法な場合であっても…。

 が目にとまりました。

なので、その部分の意味を考えると、
憲法上保障されると認められる行為であっても、
在留許可の判断の材料になり得る。
材料になり不許可になったからといえ、
直ちに違法な処分にはならない。
違法な処分になるのは、
裁量権の濫用や逸脱があった場合、
たとえば、事実の誤認があったり、
事実への評価が合理性や妥当性を欠くのが明らかなときなど。

と、おもえます。

こんにちは。

その事件の最高裁の判旨からは、
ほかに、
○政治活動の自由も、権利の性質上日本国民のみに限定されるもの以外、
 在留する外国人にも保障される。
○しかし、出入国の規制・在留の許否は国の裁量に委ねられている。(主権の点から)
 そのため在留する外国人は、
 憲法上在留する権利ないし在留することを要求する権利を保障されてはいない。

○出入国管理令上(当時)、法務大臣がその裁量により更新を
 適当と認めるに足りる相当の理由があると判断する場合に限って、
 外国人は...続きを読む

Q民法438条の「連帯債務における混同の絶対的効力」とは具体的にどのよう

民法438条の「連帯債務における混同の絶対的効力」とは具体的にどのような事をいうのでしょうか?

いろいろ文献を読んでもどうしてもよくイメージがつきません。どなたか分かりやすくご教示下さい。よろしくお願いいたします。

Aベストアンサー

こんにちは

連帯債務における、絶対的と相対的の意味の違いですが、
一般的な日本語で使われる場合と少し意味合いが異なります


・絶対的効力・・・一人に対して生じた事由が、連帯債務者全員に効力が及ぶ
・相対的効力・・・一人に対して生じた事由が、ほかの人には生じない

ということです

438条でいえば、
混同、つまり連帯債務者の一人の地位と債権者の地位が同一となる場合があれば、
弁済されたものとされるということで、
いわば連帯債務者全員のために(全額)弁済されたのであって、
その同一となった人の部分を限度に(一部だけ)弁済されたのではない
ということです


他の絶対効の例としては、
第434条
連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずる
がありますが、条文通り、一人に請求しただけにもかかわらず、
全員にその効力(履行遅滞・時効中断の効果)が生じるということです


ちなみに、相対効の例としては、
第433条
連帯債務者の一人について法律行為の無効又は取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨げられない。

がありますが、一人について取消し原因があったとしても、
その一人だけが取消すことができるだけであって、
他の連帯債務者には何の影響も及ぼさない(取消せるわけではない)
ということです

何らかの参考になれば幸いです

こんにちは

連帯債務における、絶対的と相対的の意味の違いですが、
一般的な日本語で使われる場合と少し意味合いが異なります


・絶対的効力・・・一人に対して生じた事由が、連帯債務者全員に効力が及ぶ
・相対的効力・・・一人に対して生じた事由が、ほかの人には生じない

ということです

438条でいえば、
混同、つまり連帯債務者の一人の地位と債権者の地位が同一となる場合があれば、
弁済されたものとされるということで、
いわば連帯債務者全員のために(全額)弁済されたのであって、
その同一となっ...続きを読む

Q具体的な判例を知りたいのですが?

使用者が職制等を通じて、特定の労働者に対して他の労働者との関わりをしないように働きかけたり、様々な方法を用いて職場で孤立させ、
さらに職場の内外で継続的に監視する体制をとった場合、これらの行為がプライバシーを侵害すると共に、職場において自由な人間関係を形成する権利を不当に侵害するものとして、違法性を問われることがある。

上記のような解釈で、具体的にどのような判例があるのか、ご存じの方、おられましたら教えてください。
当方、労働裁判で係争中の者です。

Aベストアンサー

1番です。

>私のような事例があれば、教えていただければ幸いです。

ヤミカルテルを内部告発されて何十年も左遷させられた、トナミ運輸の串岡さんの判例が有名です。

トナミ運輸・内部告発・串岡さん・・・など検索するとたくさん出てきます。

串岡さんの事はテレビのドキュメントで拝見しました。
(お気の毒で涙が出ました)
氏は著書もあります。
著書を読んだり、支援者や本人にお手紙を書くのも良いかもしれません。

判決は氏の訴えをほぼ認めたようですが、謝罪文が無かったことが納得出来無いとの言葉もあります。

参考URL:http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/3550216/s/~6b19cf0ce,http://www.tokai.t.u-tokyo.ac.jp/~madarame/lec1/tonami.html


人気Q&Aランキング

おすすめ情報