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高電圧トランスのコアにギャップを入れる事は、どの様な効果があるのでしょうか?
飽和しにくく、一定のインダクタンスが得られるとは思うのですが、その他にも効果があるのでしょうか?

当方、あまり磁気学は詳しくありません。やさしい回答よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

>当方、あまり磁気学は詳しくありません。


トランスのコアにギャップを入れる質問をされている時点ですでにだいぶ詳しいと思いますが (^^;

高電圧トランスというより、高周波トランス全般ですね。
ギャップの役割は、おっしゃるとおり磁気飽和を防ぎ、AL値を一定化させ、一定のインダクタンスが得られるようにすることです。

特に高電圧トランスの場合AL値が高いと1次巻き線の巻数が極端に下がり、製造に支障をきたすため、ギャップは重要な役割となります。

EIコアではPETフィルムをはさむなどしてスペーサギャップをつけますが、生産性が悪いのでEEコア、ERコアなどではセンタコアを削ってギャップを作るほうが多く、一見するとギャップがないように見えます。
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この回答へのお礼

前回(絶縁紙)の質問に続き、回答ありがとうございます。

お礼日時:2005/11/29 18:42

「高電圧トランス」とのことですが、DC/DCコンバータなどで用いられるタイプでしょうか。



高電圧を得るためにはフライバック方式が有用です。フォワード方式の電圧がON時間/周期時間で決定される(ただし平滑インダクタを有する場合)のに対し、フライバック方式ではON時間/OFF時間となり、前者が1倍で行き詰まるのに対して、後者は容易に10倍に到達できます。さらにこの倍率とトランスの巻数比を掛けたのが実際の昇圧比です。

さてフォワード方式では一次側のSW素子がONの期間、すなわちエネルギがトランスに注入される期間と、二次側からエネルギが取り出される期間は一致しています。この場合トランスにギャップは無用です。コアの実効透磁率は原理上大きいほど望ましく邪魔にはなりませんし、一定である必要もありません。

ところがフライバック方式では、エネルギが一次側からトランスに注入される期間と、二次側から取り出される期間は一致していません。交互です。一次側のSW素子がONの期間、エネルギは磁界のエネルギとしてトランスに一旦蓄積されます。そして、一次側のSW素子がOFFの期間に二次側に吐き出すような動作をします。フォワード方式ではエネルギの蓄積場所が必要無いのに対しフライバック方式では必須という事です。

さて磁気エネルギ密度はBH積ですが、飽和磁束密度で使用可能なBの最大が限定される中、Hを大きくするには透磁率が邪魔になるという事です。空隙を設ける事によって大きなエネルギを溜める事が可能になるのです。
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