アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

今、仕事で同期発電機(原動機はガスエンジン)を立ち上げています。
同期発電機は立ち上げても、端子電圧が6600V発生しているにもかかわらず、すぐには負荷をとらずに、徐々に負荷をとり始めます。なぜそうなるのか、分かる方いらっしゃいますか?? 発電機の内部では、物理的にどのような現象が起きて電流を制限しているのか??分かる方いれば教えてください。

A 回答 (3件)

同期発電機は、一般的なモーター(誘導電動機)と違って、流れている電流の大きさによって、回転速度が変化することはありません。



ご質問のように、内燃機関に接続されている発電機は、少しずつ負荷を増加させていかないと、内燃機関に負荷がかかりすぎて、安定した回転速度にならず、周波数を変動させる原因になります。

ですが、動力が水車などの場合は、数秒で最高出力まで増加させることが可能です。

では、実際にどのように制御されているかを説明します。

同期発電機の負荷(出力)は、固定子に巻かれたコイルの磁束と、回転子のポール(電磁石の磁極)との角度差によって出力が異なります。
固定子磁束に対して、回転子磁束の角度が進んでいる場合、発電し、遅れている場合、電動機になっています。つまり、接続されている原動機の出力が高くなり、回転子を回転させる力が大きくなり、固定子の磁束に比べて回転子のポールが少し進んだ角度を持って回転しているとき、発電し、その角度が大きくなるほど、つまり原動機の出力が大きくなるほど負荷が増えます。

同期機として回転するには、この角度にはある一定の範囲があり、この角度を超えた場合は、脱調と言って、同期機は運転できなくなります。

同期発電機であれ、誘導発電機であれ、接続されている原動機の出力によって、発電機の負荷が決定されるのであり、発電機の界磁や、他の発電機の制御によって負荷を増減しているわけではありません。

界磁電流を増減すると、発電機の出力電圧は変化しますが、電圧が高くなっても、発電機の入力(回転力)が変化しない限り、出力は変化しません。界磁を変化させて、最終的に変化するのは、発電機の力率です。
もっとも、力率は低下した分、発電機出力は若干低下する場合があります。

同期発電機の場合、原動機によって、同期速度になった発電機は、同期検定回路により、系統に並列されます。このとき、原動機は、最高出力の数%の出力になっています。
ここから、燃料を徐々に増加させ(内燃機関の場合)、水量を増加させ(水力の場合)、または、蒸気圧や蒸気量を増加させ(火力、原子力の場合)発電機出力を増加させています。

なお、自動車の場合でも、4速や5速のままで、アクセルを急に踏み込んでも、自動車の速度は急上昇しません。同じように、燃料を急上昇させても、それが直ちに発電機の出力にならない場合も当然あります。
これは、発電機と原動機の特性によるもので、特に制御しなくても、このようになる場合があるかもしれません。(が、負荷調整用の発電機として運転できませんが)
    • good
    • 1
この回答へのお礼

ありがとうございます。何となくイメージはつかめました。同期発電機の周波数、誘導起電力、端子電圧、電流、力率、トルクなどの数式、グラフがあれば、もっとイメージしやすくなるのですが…おすすめの参考書、サイトがあれば教えてください。
あと、高速遮断器、系統連系条件、系統連系保護継電器、EVTなど電力系統に関する参考書、サイトがあれば教えてください。
よろしくお願いいたします。

お礼日時:2005/11/30 23:19

こんにちは。


発電機よりは原動機の特性が大きいのではないでしょうか。
常用ガスエンジンはエネルギー利用効率重視のため、希薄燃焼を採用することが多く、この場合、燃料比が小さいので、急激な出力変動の際にストールする可能性が高くなります。(なお、最新技術では気筒単位で燃料ガス量や点火時期を調整したり、失火を検出して他の気筒でフォローする対策が取られています。)
この現象を回避するために、負荷投入率が規定されています。
これは起動時(0→30%:一例)のみではなく、定常時(30→60%:一例)でも同様です。
負荷投入率については、質問者様お取り扱いのエンジン仕様書、取説等をご参照ください。
    • good
    • 0

>同期発電機は立ち上げても、端子電圧が6600V発生しているにもかかわらず、


>すぐには負荷をとらずに、徐々に負荷をとり始めます。なぜそうなるのか、

ガスエンジについては詳しくは判りませんが、
発電機の負荷のかけ方は、無負荷から定格負荷電流投入が一番条件的に厳しく、
ディーゼル発電機の全負荷投入は、過給気付き原動機の場合、
エンジンのピストン面積あたりの負荷投入量が制限されています。
おそらく、給排気系統の配管抵抗などのレスポンス性からくる制限と思われます。

web上に適当な資料が見当たらないので、国交省資料を使って説明します。
詳細は、社団法人 日本内燃力発電設備協会の
URL; http://www.nega.or.jp/07/a/0501_05.html
「発電機駆動用原動機の負荷投入特性の指針」を参考にして下さい。

■国土交通省官庁営繕の技術基準より
 ※国交省も、上記の内発協資料より抜粋しています。
 URL;http://www.mlit.go.jp/gobuild/kijun/design/setub …
 建築設備設計基準
 └第2編標準設計
  └第8章燃料系発電設備
   └第2節発電設備の出力算定43/129ページ

原動機の無負荷時投入許容量[PU]
ディーゼル機関(無過給)の場合  :ε=1.0(発電機容量125kW以下)
ディーゼル機関(過給器付き)の場合:ε=0.7(発電機容量125kW超過250kW以下)
ディーゼル機関(過給器、給気冷却器付き)の場合:ε=0.5(発電機容量250kW超過)
ガスタービンε:一軸式は1.0、二軸式は0.7とする。

原動機の暖気運転及び停止前のエンジン冷却が目的であれば、
下記の書籍にその理由の記載があります。
■JEAC 3705-2004 発電用内燃機関規程
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!