光電効果において、より結合エネルギーが大きい内殻の電子が飛ばされるのはなぜでしょうか。感覚的には逆のように思います。結合エネルギーが大きいと、飛び出す電子の運動エネルギーが小さくなり、原子核の受ける反跳エネルギーが小さくなるため、という説明を読んだのですが、いまいちよくわかりません。

別質問にアドバイスしたとき以前抱いたこの疑問を思い出しました。物理学は大の苦手です。よろしくお願いします。

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A 回答 (4件)

siegmund です.



> まだ直感的なイメージがつかめないのが
> 「運動量保存則の制限(イオンが動かないといけなくなる)がシビアになる」
> というところです
> 何か直感的にわかるような例を出していただけないでしょうか?
>(例えばボールをぶち当てるというような

すみません,うまい説明が思いつきません.
もうボロが出かけています(^^;).
直感的には,入射電磁波のエネルギーが大きいと電子は前方に散乱されると思います.
ビリヤードで2つくっついた的球に手球を当てるとき,
手玉のスピードが大きければ2つの的球は大体前方に行きますが,
スピードが小さければ的球は比較的横方向にも行きます.
説明になっていないかも知れない.

前の私の回答で,グラフの縦軸は logσ と訂正してください.
また,L殻の吸収端のところの尖りは正確には3つに分裂します.
L殻の角運動量が3つあることの反映です.

> K, L, M,...殻からの光電子の割合の計算式などはあるのでしょうか?
Z^5 (mc^2/hν)^(7/2) に比例するという記述は目にしました(物理学辞典:培風館).
Z は原子番号です.

多分,X線分光,とくに EXAFS あたりの本に何か説明があるのではないかと思いますが
今手元に資料がありませんので,このあたりでご勘弁下さい.
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
やはりこのような現象を直感的に考えることに無理があるのかもしれませんね。
示していただいた式ですが、殻の違いによる光電子の割合を示したものではないですよね?この点を知りたかったのですが、私の書き方が悪かったようで、お手数かけました。
EXAFSではなく、XPSの本はちょこっと見てみましたが、私の頭では理解不能でした(笑)。古典的な光電効果の話と、XPSのスペクトルを関連付けて解説してくれる本があるといいんですけど、まず私が物理、量子化学の基礎を勉強することが必要かもしれません…。

お礼日時:2001/12/19 13:15

 siegmundさん、詳しい解説を有り難うございました。

私も勉強になりまし
た。(いい加減な説明をしてしまいました)

>そこらへんは人やグループによって多少用語の使い方に違いがあるかも知
>れません.
そうですね。私が教えてもらった講師はコンプトン効果について「自由電
子とみなせる最外殻起動電子との衝突によって」と講義をしましたが、友人
は別の講師によって「最外殻でなくとも」というニュアンスで講義を受けて
いました。この辺は分かれているというか言葉の使い方が違うようです。私
が受験した国家試験を考えたときには、siegmundさんがおっしゃるように、
狭義に考えた方が答えが出てきやすかったです。(このへんは受ける試験に
よって違うのでしょうね)
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この回答へのお礼

なるほど。講義での説明の仕方が参考になりました。siegmundさんへの補足に書いたようにこの点に関しては一応解決しました。ありがとうございました。

お礼日時:2001/12/13 17:39

物理屋の siegmund です.


こういう話は直接の専門でないので,物理屋としての常識程度の回答です.
あまり突っ込まれるとボロが出ます(^^;).

> 光電効果によって内殻の電子が飛ばされるのではなく、内殻電子が飛ばさ
> れるから光電効果だと理解しているのですが。

普通,光電効果というと,光を吸収した固体の表面から電子が外へ出てゆく
現象を言うように思います.
電子が自由電子であったか,内殻電子であったかは問わないようです.
そこらへんは人やグループによって多少用語の使い方に違いがあるかも知れません.

光子のエネルギー hνが電子の原子核による束縛エネルギー E_b より大きければ
(X 線でないとだめだと思いますが)
エネルギー的には電子を飛び出させることができます.
このとき,余ったエネルギー hν-E_b が電子の運動エネルギーになります.
X 線の振動数が十分大きくてK殻の電子を叩き出せるくらいのエネルギーを持っていれば
当然L殻,M殻...の電子も叩き出せるわけです.
もちろん,元K殻の電子より元L殻の電子の方が運動エネルギーが大きい.
ところで,保存則はエネルギーだけでなくて,運動量の方も必要です.
やっと電子を叩き出せるくらいのX線のエネルギーだと,
叩き出された電子の運動エネルギーは小さいですから運動量も小さく,
運動量保存則の制限はあまりシビアではありません.
ところが余ったエネルギーが大きいと電子の運動量も大きくなるわけで,
運動量保存則の制限(イオンが動かないといけなくなる)がシビアになります.
そこらへんが反跳がどうこういう話なのです.


σ

│    
│ │\   
│\│ \    
│    \     
│     \      
│      \ │\
│       \│ \
│           \
│            
└───────────── log hν
  L      K


実際,X線の吸収断面積σ(吸収の確率と思って結構です)は
上の図のようになっています.
横軸で右に行くほどエネルギーが高い.
右端の方からエネルギーを低くして行きますと,
運動量保存則の制限がだんだん緩和されますからσは大きくなりますが,
K殻の束縛エネルギーより小さくなるとK殻の電子を叩き出せません.
それで,hνがK殻の束縛エネルギーに等しくなるところで
急激に吸収断面積が減ります.
図のKのところがそれで,K殻の吸収端と言います.
Kより低エネルギー側ではL殻の吸収が主体で,
L殻の束縛エネルギーのところでまた同じようなことが起こります.
今度はL殻の吸収端といいます.

> 例えばK吸収端より高いエネルギーの単色X線を当てたとき、
> 結合エネルギーのより小さいL殻からの光電子が、
> K殻からの光電子より多く出ると考えてよいでしょうか?
上の説明のように,K殻の光電子の方が多いことになります.
余分なエネルギーは電子の運動エネルギーになるだけですから,
エネルギーに余裕があるからと言って散乱確率が増えるわけではありません.

> コンプトン効果については、軌道電子ではなく自由電子への作用だと思っていました。
そこら辺は必ずしも統一がとれていないようです.
一番狭義には自由電子による電磁波の散乱で,電磁波の波長が短い場合(X線など).
この場合にはトムソン散乱(波長が長い場合で古典的)と対抗して使われます.

もう少し広義には,自由電子による電磁波の散乱を(トムソン散乱も含めて)
コンプトン散乱といいます.
相対論的量子力学を用いてこの意味のコンプトン散乱の断面積を計算したのが
クライン・仁科の公式です.

もっと広義には原子核に束縛された電子による散乱も含めてコンプトン散乱
というようです.

この回答への補足

ありがとうございます。だんだんわかりかけてきたんですが、まだ直感的なイメージがつかめないのが「運動量保存則の制限(イオンが動かないといけなくなる)がシビアになる」というところです。おそらく高校物理がわかっていないためと思うんですが、何か直感的にわかるような例を出していただけないでしょうか?(例えばボールをぶち当てるというような。)無理を言ってすみません。

また、K, L, M,...殻からの光電子の割合の計算式などはあるのでしょうか?(多分数式を示されても私には理解不能ですが、どんなパラメータが入っているかなどでも参考になるかもしれないと思って)

コンプトン効果については「実際は断面積からいって、hνが電子の結合エネルギーより十分高い場合が重要であるので電子を"簡単のため"自由電子とした」という注釈が書いてある本があり、siegmundさんの回答と合わせて解決しました。ありがとうございました。

補足日時:2001/12/13 17:32
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光電効果によって内殻の電子が飛ばされるのではなく、内殻電子が飛ばさ


れるから光電効果だと理解しているのですが。外殻電子が飛ばされればコン
プトン効果ですから。
 答えになってないかも知れませんが。

この回答への補足

回答ありがとうございます。
コンプトン効果については、軌道電子ではなく自由電子への作用だと思っていました。で、ご指摘を受けあわててもう一度調べたところ、軌道電子への作用のような図で説明している教科書などもあり、混乱してきました。どちらが本当なんでしょうか?

また、例えばK吸収端より高いエネルギーの単色X線を当てたとき、結合エネルギーのより小さいL殻からの光電子が、K殻からの光電子より多く出ると考えてよいでしょうか?直感的にはこちらになると思うのですが…。

混乱して申し訳ないです。よろしくお願いします。

補足日時:2001/12/13 00:43
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相対論に持っていくための準備(必須ではないですがいくらか計算が楽になりますので)として、
貴方の計算(#4補足)において、速度v,Vを使っている所を全て運動量p,Pで書き換えます。
具体的にはv=p/m, V=P/Mを代入するだけで、計算の流れとしては
p + P = 0、E = p^2/2m
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遅くなりました。

多分、その計算ででいいはずですよ。

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※E~1MeV程度を想定しているのに対し電子の質量は0.5MeV程度ですから実際にはニュートン力学では扱えない領域です。

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