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金属アルミニウムや、金属亜鉛は水酸化ナトリウムと反応して水素を発生しますよね?現に教科書などの化学反応式を見てもそうなっています。でも実際実験をしてみると、金属亜鉛と水酸化ナトリウムについてはあまり水素が発生しませんでした。むしろほとんど発生しているようには見えなかったのですが、これはなぜなのでしょうか・・・?

ちなみに粉末状の亜鉛を使うと、酸化しているため水素が発生しにくいということはわかったのですが、この場合粉末ではなかったので・・・。

A 回答 (2件)

水酸化ナトリウムの濃度や、亜鉛の表面の状態にもよるでしょうが、一般に亜鉛と水酸化ナトリウムの反応には加熱が必要なようです。

つまり、その条件では反応速度が遅すぎて、反応の進み具合がよくわからなかったということでしょう。

文面から判断しますと、今回の亜鉛については、比較的表面積が小さいもののようですね。その理由として、粉末状の亜鉛の表面の酸化を危惧しておられるようですが、粉末とはいえ、表面に露出している亜鉛原子はごく一部ですので、多少水素の発生が減少するかもしれませんが、現実問題として、この実験に支障はないと思います。むしろ、表面積が大きいことのメリットの方が大きいと思います。
なお、表面に酸化物があったとしても、それが反応を妨害することはないと思います。おそらく、アルカリによって簡単に溶けてしまうと思います。また、表面が酸化される可能性については、粒状の亜鉛であっても同様です。

「反応する」と書かれていたとしても、どの程度の条件で反応するかということはそれぞれ異なっています。場合によっては、加熱が必要であったり、試薬の濃度を変える必要があったりします。

表面積が大きい亜鉛を用いること、水酸化ナトリウムの濃度を高くすること、温度を高くすることなどが反応を速く進めるための条件になります。
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この回答へのお礼

なるほど・・・!表面がたとえ酸化していても、それが反応に影響することはほとんどないんですね。しかもこの実験の結果の原因は、反応が遅かったからなんですね・・・。とても勉強になりました。回答、本当にありがとうございました!!

お礼日時:2005/12/19 18:37

<実験条件に起因する差>


 もしもアルカリ水溶液の濃度が小さい場合は、アルカリ水溶液との反応で
 生成した塩の溶解度が低い為、皮膜をつくり不活性になることが挙げられます。
 (一方、塩酸などとの反応の場合は、塩(→塩化亜鉛など)の水溶性が高い)
 以下のURLはアルミニウムの場合ですが、亜鉛の場合も状況は殆ど変わりません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB% …

<本質的な差>
充分な濃度の酸、及び充分な濃度のアルカリと反応させた場合でも、
やはり酸との反応に比べて、アルカリでは反応は弱くなります。
この場合、どちらも泡が発生していて皮膜の生成によるとは考えにくいので
(もちろん表面領域での液の撹拌効果の出方には影響があるでしょうが)、
他にも理由があると考えるべきかと思います。

  Zn + 2H^+ → Zn^2+ + H2↑
  Zn + 2OH^- → ZnO2^2- + H2↑
 *実際の亜鉛酸イオンは水と水酸化物イオンが配位した錯体に
  なりますが、ここでは簡略形の「ZnO2^-」で書いています。

両性金属が酸やアルカリとの反応は上記の通り、水素原子との
酸化還元反応です。

このとき、酸との反応では、正電荷を帯びた水素イオン(実際には
オキソニウムイオンH3O^+ですが)と金属との直接反応になります。
(→正電荷の水素イオンが、金属上の電子(=負電荷)を直接攻撃)
一方、アルカリとの反応では、水素は負電荷を帯びた水酸化物イオン
の形で、電子リッチな金属に接近することになります。

この、金属と接近する際の水素の形の違い(=電気的に吸引しあうか、
反発的になるか、の違い)が、金属と反応させた場合の反応性の強弱に
差を生んでいるものと思います。
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この回答へのお礼

酸とアルカリによる水素発生量の違いは、そこにあったんですね。なるほど、それもこの実験の結果の原因の1つかもしれませんね!
とても丁寧な回答をしてくださって、ありがとうございました!

お礼日時:2005/12/19 18:43

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