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車を止めている駐車場のすぐ横に隣の家があるんですが
そこの家の屋根から落ちてきた氷(15~20センチの氷)に
よって、車がへこんでミラーまで折れてしまいました。
こういった場合、隣の家に責任を求めても無駄なのでしょうか?
(駐車場の敷地は自分の住んでいるマンションの敷地です)

A 回答 (3件)

すでに回答されている事項と重複する部分もありますが、若干補足します。



○ 損害賠償が認められる条件
民法717条は土地の工作物の所有者等に無過失責任に近い責任を認める規定ですが、無条件の責任を定めたものではなく、「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があった場合」にその所有者等の損害賠償責任を認めるものです。判例によると、「設置又は保存の瑕疵」とはその工作物が本来備えるべき安全性を欠いた状態にあることを指し、具体的には
1 通常の利用方法において危険の発生が予想できること(予測可能性)。
2 上記危険に対し、安全確保のための措置が可能であること(結果回避可能性)。
とされています。結果(損害)の発生が予測でき、かつ、それを回避することが可能であるにも拘らず危険な状態を放置していた場合に損害賠償責任が認められるのです。

○ 損害賠償請求の相手方
隣家の住人がその家の所有者である場合、相手方は当然ながらその隣人です。しかし、隣家の住民が借家人(占有者)である場合、賠償請求の相手方は第一義的には借家人であるが、借家人が損害の発生を防止するため必要な注意をしていた場合は大家(所有者)が相手方となります(民法717条1項)。

ご質問のケースでは、屋根に積った雪がやがて落下することは当然であり、その場所も屋根の形状・勾配から容易に予測可能です。また、積った雪を時々除去するか、それが困難な場合はマンションの住民に車の移動を要請する等被害の発生を防止することも可能なので、損害賠償請求は可能と考えられます。
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この回答へのお礼

さらに詳しくご回答して頂きありがとうございます。
賠償の請求ひとつにしてもいろんな手順がある事を知りました。
(所有者が相手になるとは・・)もう少しで話し合いに決着が
つきそうです。とても参考になりました。

お礼日時:2001/12/20 21:37

 民法717条に工作物責任に関する条文があります。



民法第717条
 「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵あるに因りて他人に損害を生じたるときは、その工作物の占有者は被害者に対して損害賠償の責に任ず。但し占有者が損害の発生を防止するに必要なる注意を為したるときは、その損害は所有者これを賠償することを要す。」

 請求するとすればこの条文を根拠に不法行為責任を問うことですが、請求するためには相手方の工作物(家)に瑕疵(安全性を欠く形状)があることが必要ですから、通常の安全性を備えた家であれば、あとは自然力の問題ですから、原則として相手方に不法行為責任を問うことはできません。ただ、隣人の屋根の上に雪や氷が溜まっており、撤去を要請したにもかかわらず、それに応じなかったため被害を受けたというような場合は、相手に責任ありとみなされ、損害賠償を請求することができます。

 ご質問の内容だけでは氷がどのような状態であったか分かりませんが、常識的に見て、その氷を撤去すべきかどうかを判断し、撤去すべきほどの氷であった場合は、撤去することを怠った隣人に不法行為が成立する余地があります。
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この回答へのお礼

すごく勉強になります。ご回答のお力で今は隣人の方と
話合いになっています。本当にありがとうございました!

お礼日時:2001/12/20 21:29

はい、お望みの通りの事を書かれた条文はこれです。



民法:
第七百十七条 土地ノ工作物ノ設置又ハ保存ニ瑕疵アルニ因リテ他人ニ損害ヲ生シタルトキハ其工作物ノ占有者ハ被害者ニ対シテ損害賠償ノ責ニ任ス但占有者カ損害ノ発生ヲ防止スルニ必要ナル注意ヲ為シタルトキハ其損害ハ所有者之ヲ賠償スルコトヲ要ス

この条文から、家屋の所有者は落雪に対しても責任を持つべし、という判断が導き出されます。
あとは駐車されていた場所が適切であったか、隣家の方で落雪注意等の看板の有無によっても状況は変わるでしょうが、とりあえず行動を起こす甲斐はありと考えます。
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この回答へのお礼

ちゃんと条文があるのですね・・。
親切なご回答、感謝致します。

お礼日時:2001/12/20 21:21

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