
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
(以下はマルチバイブレータの過去回答からの抜粋改編です。)
マルチバイブレータの単段。回路的には固定バイアス方式のコンデンサ結合増幅回路ですが、大振幅のスイッチング動作をします。 単安定型では右側トランジスタのコレクタから左側Trのベースに直流的に(単に抵抗で)結ばれます。 無安定型では図と同様のコンデンサとRbによって結ばれます。
┯ ┯Vcc
| |
Rc Rb
| | C…
C──C─┴──B
…B E
E ┷
┷
(図が折り返らないように画面幅を広くして見てください。)
..................................................................... Vcc
↑
|
Vcc-Vbe
|
| Vbe(on)約0.65V
_↓___ __↓
........↑..........│......................../..................グランド
| │ / ↑
| | /
Vcc-Vce(s) | /
| | / Vccに向かって指数変化
↓ |/ 時定数τ=CRb
左側の駆動役のトランジスタのコレクタ波形は、オフではVcc、オンではVces(sは飽和)ゆえ、振幅はVcc-Vcesです。 この振幅がコンデンサを素通り的に渡って右側トランジスタのベースを負に引き下げます。べースは今までオンしていた電圧 Vbe(0.65V程度)であったのが、そこから急激に負に振られます。
その直後からRb経由で充電が始まります。コンデンサの充放電の式は、お馴染みの
V=Vo・exp(-t/τ)
です。(*)
初期値Voに相当する電圧は、充電の最終到達値はVccなので それとの差を図から読めば簡単です。
Vo = Vcc-Vbe + Vcc-Vces = 2Vcc-(Vbe+Vces)
です。
右トランジスタのベースが再びオンになる電圧は、これも最終値Vccから測って Vcc-Vbe ゆえ、これらを充放電の式に入れると、
Vcc-vbe=(2Vcc-Vbe-Vces)・exp(-t/τ)
となります。
この式を満たすtが、トランジスタがオフしてるパルス幅です。それをtwと書くと
exp(-tw/τ)=(Vcc-Vbe)/(2Vcc-Vbe-Vces)
tw =τlog{(2Vcc-Vbe-Vces)/(Vcc-Vbe)}
logは自然対数。
単安定の場合はこれがそのまま出力パルスの幅です。
無安定の場合の周波数は
f=1/(2tw)
ところでシリコンの小信号Trでは Vbe≒0.65V、Vces≒0.2V 程度です。古風な12V電源とか5V電源の場合はこれらをゼロとした近似式がよく用いられます。すなわち。
tw≒τlog(2)
f≒1/( 2τlog(2) )
(*)
これがコツ。
最終状態から測れば、式は常に exp(-t/τ)になるのです。
(1-exp(-t/τ))は使わなくともよいのです。
↓抜粋もと
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=692084& …
No.5
- 回答日時:
(以下は自走型マルチバイブレータの過去回答からの抜粋改編です。)
↓これが自走型の動作です。
http://www.technologystudent.com/images4/multi2. …
1.
↓弛張(しちょう)発振を理解するときの定番のモデルです。
http://www.suginami.ac.jp/club/pcc/hoshino/img/s …
真ん中でバランスして静止しないわけは、流れ出るとき水が出過ぎるからです。チョロチョロ溜まるまでの時間が 振動の周波数になってますね。
上記を二つ背中合わせにした↓が、自走型マルチバイブレータのモデルです。
http://www.bousaihaku.com/bousaihaku2/images/ann …
このメカニズムは、B側が下がるとBの水が全部こぼれます、そしてA側に注水されるので重心がA側にじわじわ移動、やがてシーソーが反転します。
|
| ┌→→●B
|A●→→→→┘
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄変位
|
| ┌←←←←●B
|A●←←┘
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄変位
一般に、動きに行き過ぎ(あるいはガタ)がある系なら何でもこのタイプの発振を起こせます。例えば電磁石ベルは鐘を打つハンマーの慣性質量とコイルのインダクタンス(電気的慣性)が共に行き過ぎ役を担当してます。
2.
↓回路図
http://tsystemselectronics.com/images/products/a …
http://www.mononagrove.org/mgonline/electronics% …
( 余談ですが念のため; FlipFlopという語句はambiguousな日常語で、自走型マルチバイブレータをも含意してます。なのでformalな表現では bistable circuit 双安定回路 と言います。 )
半分の図です。
電 源 電 圧
| │
Rc Rb↓ Rb電流が水チョロチョロ。
| |
| | 右トランジスタのベース。
├─C─┴─┐ ベースは整流器であり
| │ 電位は+側に上昇できない。
\ ▽ しかしマイナス側に下が
| | るのは自由。
┷ ┷
左側のトランジスタは
スイッチとして 図の場所を接地したり離したりしている。
上図は離れてるのでCはRcで充電される。
その充電電流はRc→C→ベース→グランド。
Rcは値が小さくしてあるので充電は素早くて
電位は 短時間に電源電圧まで上昇する。
↓ そのあと左トランジスタがオンすると、
電 源 電 圧
| │
Rc Rb↓ Rb電流は水チョロチョロ。
| |
| |
├─C─┴─┐ ベースは整流器であり
| │ 電位は+に上昇できないが
| ▽ マイナス側に下がるのは
| | 自由。
┷ ┷
左トランジスタがオンすると、
(*)
コレクタの電圧が電源電圧からグランドに急降下す
るので Cを通じて 右のベース電位も同じく急降下する。
今までプラス電位ギリギリだったのがマイナス電位に
急降下するので右トランジスタはオフする。
その後、
ししおどしの水チョロチョロと同じく CはRbでチョロ
チョロ充電される。ベースの電位が回復すると今度は
右トランジスタがオンして 上記の(*)の所に戻り、
左右の立場が入れ替わって繰り返す。
以上です、電子回路に慣れてない人にとっては、Cが縦になってないだけで もうワケワカかも知れませんが。
3.
上記の「電圧が急変化するとCを通じて反対側も同じ変化が…」の理由の説明。
一般にキャパシタは、両端の電位差 V と蓄積電荷量 Q は単純に比例関係で
その比例係数が静電容量Cと呼ばれています。
CV = Q
これを時間微分して
CdV/dt = dQ/dt = 電荷の変化速度
右辺はキャパシタを通り抜ける電流であることはおわかりと思います。
dV = (通る電流/C)dt …(3.3)
式は『 もし通る電流が一定な状況ならば、変化時間dtが小さければ 両端の電圧変化dVも小さい、電流が小さいほど小さい 』と読みます。
これによれば、
左トランジスタが急激にオンして急降下する電圧波形が キャパシタの片端に加わると → 両端の電圧は殆ど変化しない → 反対端にほとんど同じ急降下波形が現れる、となります。 その際の「通る電流」は 現れた急降下波形の電圧と電源電圧との間にいる Rb で決まります。トランジスタのベースはオフするので電流の出入りはありません。
ということで、
意外でしょうが この瞬間のキャパシタ電荷は殆ど不変ですので、電荷∝水量 のアナロジーは成り立ちません。そのアナロジーにこだわると正しい理解に至れませんので要注意です。
「しし脅しの水量」に対応してるのは「キャパシタの電荷」じゃなくて「キャパシタ片側をグランド基準に見た電位」なのです。その正負に応じてトランジスタスイッチがオン/オフします。 また、「水が全部こぼれる行き過ぎ」に対応してるのは「ベースの電位が負に大きく急降下する」ところです。
4.以下余談
トランジスタのスイッチ動作は、
部屋の壁に付いてる電灯のスイッチに似てまして、
http://www.411homerepair.com/ideas/Electrical_Wi …
http://eed.stef.teicrete.gr/labs/epsl/site%20pic …
指で上下させる出っ張りがベースの電位のようなものです。
グランドより上だと接点がつながる。
グランドより下だと接点が離れる。
と、
単純なものです。
発振回路のタイプは、
バネと質量の共鳴振動を利用する Harmonic Oscillator、
行き過ぎや弛(たる)みを利用する Relaxation Oscillator
に大きく二分されます。
前者の代表例は水晶。原子レベルの結晶格子の振動そのものではなくマクロな形状の共振です。
後者の和名は 弛張(しちょう)発振で、代表例がこのマルチバイブレータです。
この自走型マルチバイブレータは「最初の一撃」がないと動き始めません。それは電源の素早い立ち上がりです。もし電源電圧がゆっくり上昇すると起動しません。 他に「最初の一撃」が無くても立ち上がれる弛張型もあります。
↓抜粋もと
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1833834
No.4
- 回答日時:
(以下はリングオシレータの過去回答からの抜粋改編です。)
↓を「奇数段」環状に接続すれば、多段型の自走マルチバイブレータになります。
正電源
┯ ┯
Rt Rc
| ├─┐
│ C |
前段─Ct┴─B ├─ 次段の
から E | Ctへ
┷ Rd
|
▽LED
┷
作った当時の値
電源 約+6V
Tr 2SC945(日電) 製造終了で今は 2SC1815(東芝)ですね
Ct 220μF 極性はベース側がマイナス、耐圧は電源電圧以上
Rt 12kΩ
Rc 330Ω
Rd 1.2kΩ LED電流 (Vcc-Vd)/(Rc+Rd)≒2mA
LED 赤 当時なりの高輝度品。約2mAで十分輝いてました。
点灯時間≒CtRt≒約2sec
図のLEDは、この段がオフしたとき点灯するつなぎ方です。
回路説明;
LEDを取ってしまうと 教科書にある通りの単純な「エミッタ共通増幅回路」の交流結合です。 段数が奇数だと「自分のコレクタから出てる波形が反転されてベースに帰って来」ます、ゆえに回路は「現在状態を常に反転し続ける」つまり振動状態しか有り得ない、ほぼ確実に発振状態に入ります。
( 余談ですが;前回のマルチバイブレータは段数が偶数なので定常解=静止状態も存在し得て、発振を始めない場合もありです。「別の流派もある」と書いたのが今回の構成です。また、パソコンのCPU内のGHz周波数のオシレータも こんな反転増幅を奇数段リング状に接続した回路です。時定数はFETの遅延時間そのものでドレイン電圧で制御してます。)
回路は最低三段必要です。上記の回路定数では「発振のタネ」がゆっくり育ってゆくのが目の当たりに見られて教育的でした。 電源投入直後は、全段が微かに点灯するだけです。オシロでLEDの電圧を観察すると モアー‥とした小振幅のノイズが見えるだけです。で、そのノイズが、ゆっくり波打ってきます、この状態はアンプは線形領域動作なので
http://www.cas.uc.edu/~stepp/courses/256/phasesh …
の理論に通底してます。
やがて振動が大きく育つと一転、前回説明のスイッチング動作に変貌します。
この回路を何段もつなげて、手動スイッチを一個どこかのトランジスタに付けて うまく操作すれば 点灯パターンを注入できます、この辺は大いに遊べてました。
↓抜粋もと
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1865083
No.2
- 回答日時:
マルチバイブレータの動作原理;
CR回路に電圧を加えると、Cの電圧が徐々に変化する。
これが次段スイッチ回路の閾値になるとそのがスイッチ回路が動作する。
この閾値がCR積の70%である。
と言う結果ではないでしょうか?
その回路が閾値50%で設計されれば違う値。
この過渡応答については下記参照。
http://www1.neweb.ne.jp/wa/saad/vb/vb010.htm
不足分は教科書を見直すなり、先生に聞くなり、ネット教科書検索なりをしてください。
コレクタ・ベース結合方式については、回路をじっくりと見て(簡単な回路でしょ?)、このCR回路がどの部品にあたるかを見極めれば、理解が進むと思います。回路を理解できないと、説明されてもちんぷんかんぷん…
No.1
- 回答日時:
課題ですよね? すごい偶然だけどちょうど一年前の明日まったく同じ質問がありましたw
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1175769
電子関係の学生くんですか?
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