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 来年、大学の4年になる者です。大学では英語学、言語学を専攻しています。前々からずっと古典語を勉強したかったのですが色々な事情で機会を逃し、来年こそは、と思って今から色々考えています。言語学を専攻してる者として、色々な言語に興味があるので、もちろん勉強できるものなら全てを勉強したいのですが、一年間、きちんと勉強するためにもとりあえずは何か1つだけ勉強したいと思っています。
 そこで、ラテン語やギリシア語、サンスクリット語、ヘブライ語その他、古典語を勉強された方、勉強した印象や、何かアドバイスがあればそれを教えていただけないでしょうか。
 少し漠然とした質問かもしれませんが、よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

#3です。



そういえば、質問者さんは古典語に触れたことはおありでしょうか? 
古典ギリシャ語、ラテン語、サンスクリット語の初級文法を解説したサイトがありますので、老婆心ながらご紹介いたします。もしよかったら、判断材料の1つに加えてみてはいかがでしょう。(ご存知でしたらスルーしてかまいません) 
やはり、言語というものは相性が大切なので、実際に触れてみるのはとてもいいことだと思います。気に入った言語が見つかるといいですね。

・古典ギリシャ語
「ギリシャ語勉強中」
http://homepage1.nifty.com/suzuri/gg/ggindex.htm

・ラテン語
「らくらくラテン語」
http://www.rakuraku-latin.net/

・サンスクリット語
「まんどぅーかのサンスクリット・ページ」
http://www.manduuka.net/sanskrit/index.htm
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#3です。

肝心の「勉強した印象」を申しておりませんでしたので、また参上いたしました。私はギリシャ語の方が好きなので大幅に偏った意見なので、あくまで参考程度に。

<ギリシャ語>
活用の多さ・不規則活用の奇想天外さ(rがlになります!)・単語の覚えられなさ(1行中に知っている単語が全くない)に挫折しかけました。文字も最初覚えられず苦労したし。覚えれば逆にあの曲線がいとおしくなります。
しかし、元々ギリシャ神話に興味があったのですが、単語や例文に神話の息吹・当時の人々の考え方が感じられ(神・女神の名前がそのまま普通名詞になってます。大地はガイア(大地の女神)、夜はニュクス(夜の女神)など、みんなそのまんまの名前(笑))なんとか最後までやりとげられました。上級は人が少なかったので先生にギリシャ文化の話までうかがうことができて、楽しかったです。私のように、すばらしい先生に付けるとギリシャ語の楽しみが見えてくるかもしれません……。

<ラテン語>
英語と似ているのでとっつきやすく、単語もギリシャ語ほどは苦労しない。しかし、なまじ似ているからと油断して予習を怠けると後で痛い目に遭います(特にテスト前)。語自体は似ていて意味の予想もできても、活用させられなければだめなので。
あとは好みの問題なのですが、私はどうもイタリック語派の音感が好きになれず、ラテン語も例外ではありませんでした。また、ラテンといってもなぜか読む作品がギリシャのものが多く、「ギリシャのものなら原典のギリシャ語で読みたい」と思うこともしばしばでした。

ラテン語かギリシャ語かと聞かれたら
・特に好みがないならラテン語
・ギリシャ(国、神話、哲学etc.)が好きならギリシャ語
というアドバイスとなります。
何度も失礼いたしました。
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大学ではラテン語(初級)と古典ギリシャ語(初級・上級)を学びました。

ですのでこの2つに絞って比較をします。

学びやすさでいったら断然ラテン語でしょう。ギリシャ語は文字が違うのでとっつきにくく、覚えるだけで数週間~数ヶ月要します。学習者が最初に挫折するのはこの文字だといわれています。
それに対しラテン語はアルファベットで(そもそも現代のアルファベットの原形ですし)、読みもcやvを除けばほとんどローマ字読み(これも名前がローマですし)で簡単です。ラテン語では母音の長短はアルファベット上に表記はされていませんが(/a:/も/a/もaで表す)、学習者向けであれば長母音には上に-がついているので問題ありません。

文法はどちらも難しいです。名詞の性、動詞の人称変化はスペイン語などのイタリック語派を学ばれた方なら問題ないかと。逆にそういった概念がない言語しかやってないと、そこでつまづくかも。
動詞の活用はギリシャ語の方が多く、また加音(語頭にeなどの文字を加える)や畳音(語頭の文字を反復)といった見慣れない変化があります。時制はギリシャ語はラテン語より多く、また「中動態」というほかで見ない態もあるので、不定形や分詞も含めると活用は280以上にも及び、覚えるのは骨が折れます。ただ、活用の種類としては基本形1つを覚えておけばいいので、ラテン語みたいに何活用か(-are活用、-ere活用など語尾変化がびみょうに異なる)を識別しなくて済む点は楽です。
ラテン語は活用の種類はギリシャ語より少ないのですが、語尾の母音により活用が5種類あり、それを全て覚えなければいけません。作文で動詞を活用させる際も、何活用かが分からないと正しい形が導きだせません。
動詞の分詞の使用法、複雑な接続法の使い分けなど、現代語にはないような概念もたくさん出てくるので、文法が苦手だと古典語はつらいです。文法を捉える語学力と、新しい概念に適応する柔軟性の2つが要求されるのではないかと。

ラテン語と古典ギリシャ語の大きな違いは、冠詞の有無です。
ラテン語には冠詞が存在しません。ですので、例えば「プラトーンはソークラテスの本を買った」は英語で書くなら
Platon Socrates' books bought.
みたいな文になっています。("books"は対格になる)
一方ギリシャ語は、ほとんどの名詞(人名含む)に冠詞がつくので、
The Platon the Socrates' the books bought.
みたいな文です。
冠詞は古典語だと代名詞と同じだけ(性数格)変化して覚えるのが大変なので、その手間が省けていい、という利点はあります。逆に、冠詞があれば修飾する名詞と格などを一致させるということを利用して、非修飾名詞の格などを見破るのに役立てることもできます。
ただ、ラテン語やギリシャ語は語順が柔軟なので、SVOだけでなくSOV, OSV、形容詞も修飾する語から離れた位置にあったりして修飾関係が分かりにくいこともあります。その場合、冠詞によって修飾関係が特定できることもあります。
このへんは文法の難しさというより好みの問題かもしれません。私は冠詞のないラテン語にはなじめませんでしたので。

「英語学や言語学に関係しているか」という点で見たら、断然ラテン語です。
英語の単語は5割以上がラテンorフランス語起源と言われているので、学習すれば絶対見覚えのある単語が出てきます。一方、ギリシャ起源の語も多いですがラテン語ほどではありません。それに、ギリシャ語の単語は英語に借入するときにどういうわけかラテン語を通すので、ラテン語の知識はあるにこしたことはないです。
中世ではラテン語がリンガフランカだったので、古い文献を読むとよく出てきます。vice versaのように言い回しとして定着したものもあります。ギリシャ語はまず見かけません。
俗物的な発想ですが、ほかの人に「~語をやった」と話題にするならラテン語の方が反応がよさそうな気がします。やはり権威のある言語ですし、学習者もこちらのが多いので話が合う確率が高い。マイナーな言語をやっても周囲はわかってくれません。おそらく、サンスクリットやヘブライをやっても「すごいねー」の一言で流されてしまいでしょう。

古典語は予習・復習がかかせません。上記のように文法構造が難解ですが、授業は週1~2回のところが多く、また1年間で無理やり文法をつめこむので、授業だけで理解するのは不可能です。授業外で地道に努力をしなければ単位取得すら難しいでしょう。活用表やグロッサリーを引く根気も必要です。(とくにギリシャ語)

やる気になっているところ水を差すようで悪いのですが、研究者にでもならない限り古典語は将来に役に立たないのでは、という気がします。ラテン語なら英語とつながりがあるし、ポピュラーなのでいいかもしれませんが。もし”飾り”のためというなら、卒論や就活(教職の人は教育実習も)に追われる4年生で取るにはリスクが大きいかと。

とはいえ、こんな「一見ムダなこと」に時間を割けるのも大学時代だけですし、言語学がお好きなら、古典語の複雑な文法と派手な活用は、ハマればたいそう魅力的に映ると思いますよ。(私もその魅力に取り付かれたひとりです)
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この回答へのお礼

 大変丁寧なご回答、本当にありがとうございました。
 確かにラテン語の方が学びやすく、認知度も高く、ある意味では実用的と言えるかもしれません。ただその分、古典ギリシア語のような言語は、あまり聞き慣れない文法事項に触れることができるという点で言語学的な興味が沸きますし、また、ラテン語に比べて知っている人が少ないという点では、何か不思議なものに挑戦するような、そんな興味が沸いてきます。
 履修の際には他の授業との兼ね合いも考えながら、無理なく履修できるよう、慎重に検討したいと思います。
 どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/03/25 01:59

かれこれ15年ほど昔に大学でギリシャ語を習いました。

多くの単語がギリシャ語起源である事を知って、大げさかも知れませんが知的な世界が広がった感じがしたものです。
ただ、私が付いた教授曰くギリシャ語は世界3大難解言語の一つである、との事(残りはサンスクリット語と我らが日本語だそうです)英語学やった方ならIt's Greek to me、が何を意味するかは当然お分かりですよね。でもね、ギリシャ語を学んだ後で、「ああ、ギリシャ人がギリシャ語以外を語る者をバルバローイと呼んだのも無理ないなぁ」と本気で感じましたよ。

ラテン語は独学しました。正直な話ギリシャ語に比べれば大変シンプルな言語ですし、楽に思いました。
ヘブライ語も古代オリエント史の教授から少しだけ教えていただきましたが、こっちは・・・文字に馴染みが無い分辛かったですね。結局ほとんど忘れてしまいました。
以上感想というか体験談です。

以下アドバイス。
言語マニアならいざ知らず、ギリシャ文化に興味があればギリシャ語、古代ローマに関心があればラテン語、旧約聖書の世界に惹かれるならヘブライ語を学んだ方がきっかけがある分、馴染みやすいし理解も深まると思います。英語学やった方ならラテン語は独学可能(ラテン語起源の単語多いし)だと思いますので、先生に付くならギリシャ語かヘブライ語が良いのではないでしょうか?もし、仏教哲学に興味があればサンスクリット語も良いでしょうけど。

なにせ古い話なので参考になりますかどうか・・・でも僅かでも若い方の参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

 ご回答、ありがとうございました。「世界三大難解言語」というのは恥ずかしながら初めて知りました。確かにギリシャ語やサンスクリット語を勉強した後なら、その他の言語は勉強しやすいように見えるかもしれないですね。ラテン語はギリシャ語に比べて独学しやすいというのもよく分かりました。
 「サンスクリット語はギリシャ語よりも完全で、ラテン語よりも豊富で精巧な構造を持っている」と言われるらしく、ギリシャ語の難しさを改めて聞いて、さらにギリシャ語やサンスクリット語への興味が高まりました。
 大変貴重な先輩のアドバイス、とても参考になりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/02/17 19:03

こんにちは


私はラテン語とギリシア語の授業を取りました。ギリシア語の方は1年後には二人しか残りませんでしたが。どちらも1年ではとても時間が足りず、重要なことだけを端折った感じでしたが、ラテン語は非常に理路整然としており、複雑といわれる語形変化もあまり圧倒されずに覚えられました。また現代語との関係が分りとても役に立ちました。ギリシア語は教科書がとても古く(旧漢字に旧仮名遣い)、単元の順番が場当たり的(と自分には思えました)で、最初から古典作品からの引用の和訳があったりと相当苦労しました。単位は取ったもののギリシア語は今でも自信がありません。
アドバイスになるか分りませんが、教科書が分り難かったら、自分でもっと簡単そうな本を探して併用するとよいと思います。今は昔に比べて読みやすい本も多く出ています。昔は本当に分りやすい本が少なかったのです。分厚い教科書はとにかく内容が多く、初心者にはどれが大事か分らずただ圧倒されてしまいがちです。気分転換に読んでみると面白そうなのは、「ラテン語のはなし~通読できるラテン文法」。色々な歴史上の出来事やエピソードをテーマに文法をあまり細かくなく解説していて面白いです。正確なタイトルは今思い出せませんが「現代ラテン語会話」。現代の事物をラテン語で表わしてあり感心します。ギリシア語はあまり思いつきませんが、EXPRESSシリーズの現代ギリシア語など現代語のあまり厚くない本を買って古典語と比べてみるのも面白いかもしれません。
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この回答へのお礼

 ご回答、ありがとうございました。
 確かに1年間ではなかなか一通り文法事項を網羅するのは難しいみたいですね。そしてもちろん授業で使う教科書によっても印象は異なりますよね。ラテン語もギリシャ語程ではなくともその活用の多さに圧倒されそうですが、英語やロマンス系の言語と語彙の共通する部分も多く、他の古典語に比べて勉強しやすそうです。
 参考になる書籍まで詳しく紹介して頂き、本当にありがとうございました。とても参考になりました。

お礼日時:2006/02/17 19:10

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