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古文で出てくる「申しける」を解説していただきたいのです。申す、プラス、けり、だと思うのですが、その場合、けり、の意味というかニュアンスがちょっととりづらいのです。この場合の「けり」のニュアンスを教えてください。

A 回答 (4件)

なかなかスルドイですね。



「けり」は単なる過去を表す言葉ではありませんね。現代口語でも「見た」といえば単なる過去も表しますが、それだけではない語感も持っています。

古文の「けり」は、次のような語感を含んでいます。
1.これまで意識していなかったことに対して、はじめて気がついたことによる驚きや感動
2.伝聞推定「~したそうだ」
3.回想「~したなあ」
4.詠嘆そのもの「~したことよ」

大学受験であれば、この中から最適解で訳さなければならないのですが、本当は解釈としては無茶なことです。なぜなら、日本語としては「けり」は「けり」の一語だからです。あくまでも上記4つの語感すべてを含んだ「けり」でしかありません。
では上記4つをまとめるとどうなるんでしょう。それは、過去のできごとについて過去から現在まで続く詠嘆を含んでいるということです。伝聞の香りも少しほのめいてます。

現在でも、景勝地などでコイン双眼鏡を覗いている子どもが、「見えた、見えた、船が見えた」などといったりします。これはもちろん過去形ではありません。発見の喜びです。また、お父さんの会社が見えるかなぁ、と目的を持って見ていた場合に「あ、見えたよ」というときのものも動作完了形であって過去形ではありませんね。「電車が来た」なども同じように詠嘆が含まれています。
この詠嘆・伝聞の過去であることが、「申しけり」と「申しき」の大きな違いといえるでしょう。

私は「過去」という呼び方に問題があると思っています。よく英語の過去形と混同している人がいますが英語の過去形とは似て非なるものですね。
もっとも、過去の助動詞「き」に動詞「あり」がついて「けり」だそうで、英語のhave+過去分詞と似ているといえば似ているかもしれません… ^^;
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すでに大体答えは出ているようですが、私も少しだけ。


それから、内容から見て、質問者様は高校生だと思いますので、その前提で書かせていただきます。

古典文法では、過去の助動詞は「き」と「けり」の2種類が出てきますよね。
2つの大きな違いは、
「き」 =(語り手の)直接体験した過去
「けり」=(語り手の)伝聞した過去
だと思ってください。
ですから、「申しける」は普通「申した」と訳して良いのですが、詳しく「申し上げたそうだ」とも訳せます。
だから、「ワタシが直接聞いたわけじゃないんだけど、聞くところによると申し上げたそうだよ」というのが「申しけり(る)」ですかね。

なお、もうひとつ、和歌に出てくる「申しける」は、ほとんどの場合「詠嘆」の用法ですから、和歌の「申しける」は「申し上げたなぁ」と訳します。しみじみと思い出している感じですね。
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過去を意味する助動詞『けり』の連体形の『ける』が接続しています。

したっがて『申しける』ことと繋がって行きます。意味は申した(こと)になります。
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けり は今の 「た」にあたります。



申しけり = 申した です。
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