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法律の用語辞書なども見たのですが、よくわからないので質問します。

送還、送検(書類送検)、身柄拘束、召喚、逮捕の違いについてです。
(まだ、似たような言葉があったら教えてください。)

また、どこからが「容疑者」となるのでしょうか?

A 回答 (6件)

おそらく,ひっかかっているポイントは2点だと思います。

第1に,身柄拘束と逮捕の違い。第2に,身柄拘束と起訴との関係。

第1の点はすでに回答が出ていますが,日本では「捜査のために身柄を拘束すること」を逮捕といっています。(より広く,「身柄拘束」とイコールで使う場合もあります←刑法の「逮捕・監禁の罪」など)

一方,韓国では「逮捕」(チェポ)という語もありますが,「拘束」(クソク)という言い方をするのが一般的です。
(実は,韓国の刑事訴訟法では逮捕と拘束を区別していて,逮捕は日本の刑事訴訟法の逮捕と同じ,また拘束は日本でいう勾留(こうりゅう),つまり逮捕後に身柄を拘置所に送り留置することをいいますが,一般マスコミの記事ではそこまで厳密に区別せず,日本で「誰それを逮捕」というところを「誰それを拘束」と表現します。)

第2に,日韓の刑事手続きはかなり似通っており,多くの刑事事件では,日韓とも,逮捕→取調べ→起訴(または不起訴など)という経緯をたどることが多いです。しかし,必ず逮捕しないとその先に進めないわけではありません。
逮捕せずに取り調べ(いわゆる任意の取り調べ)を行い,そのまま起訴することもあります。
日本のマスコミではこのようなケースを,「在宅起訴」と呼んでいます。被疑者を捕まえずに,自宅(とは限らないでしょうが)にいるままで起訴するからですね。
憲法上,国会の開会中に国会議員を逮捕するには,国会の承認を得る必要があり,捜査の進行状況など検察側の手の内をかなり見せないといけないので,証拠隠滅などを防ぐためあえて在宅起訴ということがあるようです。(リクルート事件で起訴された藤波孝生・もと官房長官が確かそうでした。)

以上を踏まえて,くだんの記事を検討してみましょう。骨子だけ抜き出します。

「ソウル地検は4日、国税庁が告発したマスコミ6社の法人と逮捕された社主3人を含む被告発人など関連者13人を、脱税・横領などの容疑で一括起訴した。
これにより、マスコミ脱税告発事件に対する検察の捜査は、国税庁がマスコミ6社の法人と関連者12人を告発してから68日ぶりに事実上終了された。
検察はこの日、3人を拘束起訴し、10人は身柄不拘束のまま起訴した。」

したがって,国税庁が12人を告発し,検察庁はそれにもう1人を加えて13人を起訴したこと,およびその13人のうち3人は逮捕→起訴となり,10人は在宅起訴されたことが分かります。
なお,「告発」の意味はご存じと思いますが,「この12人はかくかくしかじかの罪を犯していると思われるので,刑事事件として捜査してほしい」と訴え出ることですね。念のため。

>では、ニュースではいつから○○容疑者とつくんでしょうか?
>○○社長など、肩書きのままの場合もありますよね。
>URLの記事の疑問の1つ目がそのことで、

日本のマスコミでは,各社それぞれ基準がありますが,たとえば共同通信の「記者ハンドブック」では,逮捕されて(あるいは逮捕状が出て)から起訴されるまで,氏名の下に「容疑者」という呼称をつける,としています(法的には「被疑者」です)。
社によって若干の差はありますが,大手マスコミは基本線ではほぼ同じといってよいでしょう。
事件の性質などを考慮して,「社長」などの肩書き呼称を付けることもありますが,その場合でも一つの記事の中で1回は容疑者呼称を使います(通常,記事の中で最初にその人名が出た時)。
一般的にいって,管理職にあるものや,職務を利用した犯罪,軽微な犯罪,などは肩書きが多いといえそうです。
起訴されたあとは,「容疑者」が「被告」呼称に変わります(法的には,No.3の回答にある通り被告人です)。

韓国のマスコミでは,以前は逮捕されると(されても)「氏」呼称(日本語では「さん」に相当),起訴されると「被告人」呼称でした。逮捕されても呼び方が「さん」のままというのは,かつて韓国が軍事政権だったころ,民主化運動にかかわった人々を不当に逮捕・弾圧したのに対抗して,マスコミ側がうちだした方針だそうです。(現大統領もそのころは死刑判決を受けたりしてましたね)
最近では,起訴されても「氏」がついていることも多いようです。たとえば,同じ朝鮮日報のハングル版のページでは,
http://www.chosun.com/w21data/html/news/200201/2 …
に「キム・ヨンジュン氏 拘束収監」の見出しがあり,本文中でも「氏」の呼称を使いつつ,キム氏が株主に300億ウォンの損失を与えた背任容疑で逮捕されたことを伝えています。

>2つ目が「被告発人」という言い方、
これはNo.5の回答でお分かりと思います。

>3つ目がすでに逮捕されているのに「拘束起訴」 という言い方と「身柄不拘束のまま起訴」もできるのか、
これもこの回答の冒頭で述べた事件の経緯でお分かりと思いますが,逮捕された人とされなかった人がいるわけで,逮捕されてから起訴された3人が「拘束起訴」,逮捕されずに起訴に至った10人が「不拘束起訴」です。

>4つ目に告発した時点では、まだ逮捕にはつながらないのか、です。
これもNo.5にあるとおりですね。

長くなってすみませんでした。お分かりいただけたでしょうか…。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。レクチャーしていただき恐縮です。

確かにご指摘の通り、「日韓の刑事手続きはかなり似通って」いますので、辞書をひいたりもしましたが、よくわからないので質問させていただいた次第です。

それと「拘束」(クソク)も引っかかることばです。(puni2さんよくご存知で!)「拘束令状」と言い方もするので「逮捕じゃないのー?!逮捕状のことでしょ!?」と一人、翻訳された記事に向かっていました。

「氏」の言い方も、「直訳すぎるよ!起訴までされたのに、肩書きつきも変だよ!被告と書け!」などとつっこみを入れたり・・。「記者ハンドブック」keroppiも持ってますので。

>必ず逮捕しないとその先に進めないわけではありません。・・そうなんですか。知りませんでしたが、国会の開会中に国会議員の例はどっかのドラマで見たような気がします。

>「在宅起訴」・・聞いたことあります! (そう翻訳したらいいのに~( ̄3 ̄)ブー。)

題名の通りニュース・レベルなのですが、難しいのでpuni2さんの回答を始め何度も読んでみたいと思います。 ありがとうございました。

お礼日時:2002/01/20 20:28

捜査対象者をどのように表現するかは,報道機関の自由です。

日本の報道機関であれば,おそらく警察が相手を被疑者と断定して発表した時点以降,あるいは犯人(と思われる者)を逮捕した時点以降,被疑者として表現するのでしょう(一般人モード)。もちろん,逮捕されるなどした後も肩書きで表現したって間違いではありません。被疑者かどうかは,あくまで刑事訴訟手続での意味しかありませんから。ですから,捜査対象者をなんと呼ぶかは「報道機関の自由」で,疑問に思われたウェブサイトの記事は,訳文でしょうから,訳者の考えも混じるので何ともいえません。

「被告発人」は,文字通り「告発された人」のことです。ご指摘の記事を読めばわかるとおり,本件脱税事件は国税庁が「告発」したことで捜査が開始されています。日本でもこのように告発を端緒として捜査が開始されることもありますし(脱税事件では国税局が検察庁に告発します),その場合捜査対象者は「被告発人」でもあるわけです。だから,捜査対象者を「被告発人」と表現してもおかしくありません。

ご指摘の記事を読む限り,どの人が起訴段階で身柄拘束中かどうか判然としません。別に起訴されるときに身柄拘束中である必要はありません(身柄を拘束されずに捜査が進められる場合もありますから)。したがって,身柄不拘束のまま起訴されることも当然あります。

したがって,告発されたからと言って,即逮捕,というわけでもありません。

参考になりましたでしょうか?
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この回答へのお礼

何度も回答ありがとうございます。

>ウェブサイトの記事は,訳文・・なのですが、翻訳としておかしいのか、報道の用語としておかしいのか、keroppiには区別がつかないのです・・。でも「被告発人」という言い方は日本の新聞記事では使用していないのではないですか?(自信なし)

「報道機関の自由」という言葉があるのですか?一応の基準(記者ハンドブックなど)もあるし・・いくら外国の記事の翻訳ものでも、おかしくないか?と思っていましたけど、「間違い」ではないのですね。

これからもニュース・レベルですが、勉強していきたいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2002/01/20 20:39

わたしも疑問に感じるところは特にありませんでした。


疑問点も明示していただきたいと思います。

読む前は、韓国と日本の刑事制度の違いが問題になってるのかな
と思いましたが・・・
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。疑問点なかったですか? (^^;)あせっ。

#3のお礼の欄に私の意見を書きましたので、よろしければ又ご回答ください。
よろしくお願いします。

お礼日時:2002/01/19 20:06

お二方が詳しく回答されているので,補足的に簡潔に。



書類送検という用語は,報道でよく用いられますが,警察が被疑者の身柄を拘束せずに事件記録だけを検察庁に送致する手続をとることです。もちろん,被疑者は後日検察庁から呼び出しを受けることになりますが。ちなみに,書類送検に対置されるのが身柄送検です。

ある人が「容疑者(被疑者)」となるのは,捜査機関がその人に対して相当の嫌疑を持って捜査を開始したときです。別に対外的に「今からあの人が被疑者です」なんて発表しませんから,どこから,あるいは,いつからなどと問われると明確にはお答えできませんね。

もう一つ。刑事手続きでは,起訴された人は「被告人」です。一般的に被告といわれますが,「被告」とは民事訴訟手続で訴えを提起された相手方を指します。まあ,新聞が平然と被告と言ってますから,仕方ないのかもしれませんが。

最後に。keroppiさんがしてきされたURLの記事は,別におかしいと感じませんでしたが。どこに疑問を感じられましたか?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。おかしくなかったですか??(あれ?!)

>いつから容疑者か明確にできない・・んですか? では、ニュースではいつから○○容疑者とつくんでしょうか?

○○社長など、肩書きのままの場合もありますよね。 URLの記事の疑問の1つ目がそのことで、2つ目が「被告発人」という言い方、3つ目がすでに逮捕されているのに「拘束起訴」という言い方と「身柄不拘束のまま起訴」もできるのか、4つ目に告発した時点では、まだ逮捕にはつながらないのか、です。

お礼日時:2002/01/19 20:04

 送還・・外国からの密入国者や犯罪者を、本国に送り返すこと。



 送検・・警察が犯罪の容疑者や、捜査に使った書類や証拠物件を、管轄する検察庁に送ること。

 身柄拘束・・逮捕で説明しています。

 召喚・・裁判所が、場所・日時を指定して、裁判の関係者を呼び出すこと。

 逮捕・・警察などの捜査機関が、被疑者の身体を拘束し(身柄拘束)一定期間抑留させること。逮捕には、通常逮捕、緊急逮捕、現行犯逮捕があり、現行犯逮捕以外は、所轄裁判官の逮捕礼状を必要とします。

 容疑者は、逮捕段階からだと思います。
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この回答へのお礼

#1および#2の方、合わせてお礼申しあげます。回答ありがとうございます。

箇条書きでわかりやすいのですが、ニュースの中で使われるとやっぱり混乱しそうです・・・。

起訴がぬけていましたが、確か起訴されたら被告でしたよね?

以下は韓国の朝鮮日報の記事ですが、どこか、おかしいとお思いになりますか?
よろしければ、こちらの方もお答えいただけるとありがたいです・・。(この質問のきっかけですのでよろしくお願いします)

http://srch.chosun.com/cgi-bin/japan/search?did= …社主%20&name=Japanese/society&dtc=20010904&url=http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/20 …

お礼日時:2002/01/18 21:09

送還:その人物(犯人)が所属した国籍の国に送り返すことです。


送検:警察が、犯罪容疑者や捜査書類・証拠物件などを検察庁へ送ることです。
身柄拘束:捕らえて、行動の自由を奪うこと。行動や判断の自由を制限することです。
召還:呼び出すことです。
逮捕:捜査機関または私人が、被疑者の身体の自由を拘束し、引き続き一定期間抑留すること。憲法上、現行犯以外は、裁判官の発する令状を必要とする。通常逮捕・現行犯逮捕・緊急逮捕の三種がある。
容疑者:犯罪の容疑をもたれた者。法律では「被疑者」という。
容疑:罪を犯したのではないかという疑い。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

できましたら、#2の「回答に対するお礼」の欄もご覧になってくださいますように・・。

お礼日時:2002/01/18 21:12

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