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No.2026341で質問をさせて頂いた者です。関連の質問なので補足で質問すればよかったのですが、完全に締めてしまってから浮かんだもので、あらたに書き込ませてください。すみません。

寺院墓地の場合、寺院の宗派が変更になったとか、地域共同墓地を単に管理しているだけと言うことで無い限り、他の宗派のお墓があることはないとお伺いしたのですが、
その「地域共同墓地を単に管理しているだけというお寺」には宗派はあるのですか?
(ド素人の質問でばかげていて申し訳ありません。)
普通に考えて、宗派のないお寺などないとは思うのですが、念のため確認させて下さい。

よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

 東北に住む曹洞宗の僧侶です。



 地域共同墓地は今日でも、農村漁村山村と呼ばれる地域には多く存在しております。集落の住民の墓がまとまって墓地を形成しているところを、共同墓地あるいは公葬地(私の生まれ育った岩手県では、この言い方が一般的でした)と言っています。地域の事情によって若干の例外はあるとは思いますが、共同墓地の管理者は、その墓地の近くの寺の住職がなっている場合が圧倒的に多いと思います。
 その墓地や集落がどれくらいの歴史を有しているかは個々の場合によって異なりますが、江戸時代から続いている共同墓地の場合、そこの集落の人々は寺請制度の関係で一つのお寺の檀家に統一されていたと考えられます。寺院墓地でなくても、共同墓地を使用している世帯全部が曹洞宗A寺の檀家であったり、浄土真宗B院の門徒であったりということは大いにありえます。ですから、共同墓地の管理人である住職の寺の檀信徒となっている場合が多い、と思います。
 但し、江戸時代においても平田神道などの影響で仏教に対する反発が強まったことに伴い、地域によっては仏教の葬儀を排除し神式の葬儀ー神葬祭ーを行なう場合も出てきました。明治以降、キリスト教が公に認められたり天理教などの教派神道が認められると、共同墓地を利用する人たちで寺の檀家をやめて行くケースがある程度あったと思われます。

 質問に有る「地域共同墓地を管理しているだけというお寺」の場合もそれぞれの寺のよって事情が異なってくると思います。
 一般的には
  寺院墓地を有しており、そこの墓地の使用者はその寺の檀家である。住職が近隣の地域共同墓地の管理者をしており、大部分はその寺の檀家もしくは準檀家であるが、ほかの宗教を信じている関係で檀家とならない者もいる。
 或る共同墓地の場合は、墓地管理者のお寺との関係が希薄な場合もあるかもしれません。だから、「単に管理しているだけのお寺」という表現が実情に合っている場合もあり得る事です。

 昭和28年から現在の宗教法人法が施行されるようになって、一定の手続きを踏めば宗派(包括宗教法人)から離脱して単立の宗教法人になることがやりやすくなりました。そのため、宗派からの賦課金や本山への寄付金を納めるのを嫌がって、宗派を離脱ケースがかなりあったそうです。何らかの事情で単立の宗教法人となった寺院の場合、宗派を聞かれることを嫌がったり、聞かれても答えをはぐらかしたりぼやかしたりしている場合も多いようです。
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この回答へのお礼

共同墓地(公葬地)と近くのお寺との関係が
とてもよく理解できました。
寺請制度という言葉も初めて知りました。
さまざまなケースも含めて教えて頂き
おかげさまで全体像がとても整理できました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/03/19 15:37

先のご質問時に参考URLでしましたサイトで、


「無 宗 派(単立)」と区分されている寺院は、どこの宗派(包括宗教法人)にも属していません。
ただ、一般には古くからある寺院では元々何宗の流れであるとか、住職は○宗の僧侶であったとかある程度の流れはあります。
ただし、新しいものは、現在の日本では宗教は自由ですので「自分宗自分派」や「勝手宗勝手派」なる宗教でも宗教法人となることも可能ですし、仏教ではない宗教法人や宗教団体が○○寺と名乗るのも違法ではありません。
ですから、「お寺」という概念もイメージであって、それらしい建物は必ず仏教寺院とは限らない可能性も否定は出来ませんし、株式会社○○寺というのも設立が出来ますので、お話を広げるとわけがわからなくなります。
ご質問者さんの場合には、たしか田舎のお寺と言うことだったと思いますので、仮に現在「無宗派(単立)」であったとしても、もともとの流れはあると存じます。
宗派に帰属しますと、宗派の税金的な賦課金もかかりますので、経済的に困窮している寺院では宗派を離脱して宗派に属さないことになっているケースも無いわけではありません。また、寺院本堂と言う建物自体は残っていても、宗教法人となっていなかったりとか以前は法人であったけどすでに解散しているという場合も過疎地では多々あります(私の宗派でも年に5~10か寺くらい解散しています)。法人が解散している場合にも通常宗派からは離脱しています。
合掌
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この回答へのお礼

教えていただいたサイトの検索は
宗派を調べたので、宗派の選択項目は見ていなくて
無宗派(単立)があるとは、気が付きませんでしたが(^^;
お寺とひとくちに言いましても、今はいろいろ複雑になっているんですね

田舎のお寺は教えていただいたサイトで
すぐにわかりまして、宗派も載っていましたので
おそらくその宗派に属しているようです。
何度もありがとうございました。
助かりました。

お礼日時:2006/03/19 15:34

曹洞宗の僧侶です。



ごく稀な例外(名古屋の日泰寺、長野の善光寺など)はありますが、基本的に宗派の無いお寺はありません。宗派を問わずに墓地を受け入れているお寺もありますし、事業として無宗派の霊園を経営しているお寺もありますが、お坊さんがいてお寺を運営しているかぎり、宗派に属さないということはありません。
単立寺院といって、特定の宗派教団に所属しなかったり、そのお寺単独でひとつの宗派教団となっているお寺もありますが、これも既存の宗派の流れを汲んでいるものがほとんどです。

新興宗教や宗教まがいの葬祭業者も、お坊さんの格好をしている場合がありますが、これがお寺と呼べるかどうかは疑問です。
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この回答へのお礼

今、宗派に所属しているか否かという点を別にすれば
お寺のほとんどは既存の宗派の流れを汲んでいるということですね。よくわかりました。レスを頂いてありがとうございました。

お礼日時:2006/03/19 15:33

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