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先日人間ドッグを受け、その結果報告書が届きました。
その診断結果の中に「気腫性変化」とあり、
「右肺の下あたりに異常が見られるが軽度なので経過を見ましょう」
と診断されていました。
インターネットで色々調べた結果、喫煙者に多く見られるとの事でしたが
私は今年30歳ですが今まで一度も喫煙したことはありません。
ただ会社の会議でものすごい煙の中打ち合わせをすることが多々あります。
この病気はひどくなると、肺気腫という病気になり
酸素ボンベが無いと生きていけなくなると書いてあるサイトもあり
チョット怖くなってしまいました。
具体的にはどんな病気なのでしょうか?対処法などあるのでしょうか?

A 回答 (1件)

まず気腫性変化とは、肺の実質部分が何らかの原因で、破壊もしくは欠損してその部分に通常以上に多くの空気が含まれている状態をいいます。


人間ドックで行われた検査が、胸部のX線なのかCTなのかによって気腫化の評価はかなり異なります。CTのほうが濃度分解能が高いためごくわずかな気腫性変化でも見つけることができます。

まず「気腫性変化」という言葉ですが、これはかなりラフな表現であり、様々な病態を含みます。胸部X線検査で見つけられる気腫性変化の大半は、ブラもしくはブレブとよばれる嚢胞性変化であり、一般的に線状陰影とそれに随伴する透過性亢進領域の存在によって診断されます。程度も数mmから一側の大半を占めるような巨大な肺嚢胞まで様々です。

これらは気腫性変化をきたしている部分とそうでない部分の境界が明瞭であるためX線検査でも診断がつけやすいですが、肺の実質内で部分的な低吸収領域(CTでみると黒っぽくぬけて見える部分)が散在性に存在しても、程度の軽いうちはX線検査では指摘するのが困難です。その点CTは優れています。これに対し肺気腫という病気は一般的に肺の実質が不均一に気腫化してくることが多く、嚢胞主体の肺気腫については特に嚢胞性肺気腫というよび方をします。

検診の胸部のX線検査で肺気腫という診断が下されるとすれば、それはかなり進行して特長的なX線所見を呈している肺気腫ということになります。
喫煙歴がなく、「軽度の気腫性変化」という指摘であれば、普通は部分的に嚢胞が存在していたか、右の下肺のX線の透過性が若干亢進していたということが想像できます(透過性の亢進というのも相対的な評価なので本当に「気腫化」が存在するかどうか判断がむずかしいこともあります)。ただ「軽度」という表現であれば、それほど心配されることはないでしょう。もしそれらをきちんと評価するとすれば、CTを撮影し肺機能検査を行えば、疾患の程度をかなり明らかにすることができます。

喫煙によって気腫性変化が増悪するのは良く知られた事実で、肺気腫という病気の原因はごく一部を除いて喫煙ですし、肺嚢胞も喫煙を継続することで悪化します。

肺嚢胞と肺気腫の最も大きな相違点は、肺気腫が肺のガス交換を行う血管床の破壊も同時に伴うのに対して、肺嚢胞は血管の障害がなく圧迫による影響が主体ということです。したがって肺気腫の場合、進行するとガス交換異常が進行して低酸素血症が明らかとなり、酸素吸入が必要になってくることがあるのに対し、肺嚢胞の場合、巨大で両側性に肺実質の圧迫が著明でない限り、低酸素血症をきたすことは稀です。

対処方法は喫煙を避けること、経過観察をきちんと行うこと、につきます。
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