次の英文は、地球温暖化によって影響を受ける北極圏のイヌイットの生活に関する記事を基に構成したある高校英語検定教科書にある教材の一部です。
空所には選択肢(1)~(3)のうちどれが正しいのでしょうか?
For Villages on the shores of the Bering, Chukchi and Beaufort ( ), melting ice is the enemy.
1.seas
2.Seas
3.どちらも可
(ただし、the Bering Sea、the Chukchi Sea、 そしてthe Beaufort Seaというのはアラスカの周囲にあるの海の固有名詞です。)
私の感覚からすると(1)だと思うんですが、その教科書は(2)になっています。いかがでしょうか?
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
かなり微妙な問題だと思います。
The Chicago Manual of Style (14版)によれば,この場合は大文字Seasが正解のようです。p.251に次のようにあります。
The University of Chicago Press now recommends that when a generic term is used in the plural either before or after more than one proper name, the term should be capitalized if, in the singular form and in the same position, it would be recognized as a part of each name.
Lakes Erie and Huron
the Hudson and Mississippi Rivers
ご回答ありがとうございます。
そうか、”Chicago Manual”のようなものを見ればいいんだ、と今になって気づいて、手元の P. Peters(2004)“The Cambridge Guide to English Usage”(p.91-91)を見ました。すると次のように書かれていました。
When two or more geographical names are combined in a single expression, the generic part of the names is usually pluralized and kept in lower case if it follows rather than precedes:
the Hudson and Mississippi rivers
the Atlantic and Southern oceans
Cf.
Mounts Egmont and Hutt
This practice is established in many parts of the English-speaking world, and detailed in the “CBE Manual”(1994), the Australian government “Style Manual”(2004), and the “Chicago Manual”(2003).
ご紹介していただいた例と同等のものが例に挙がっていて興味深いです。
○The Chicago Manual of Style (14版):the Hudson and Mississippi Rivers
○上掲の ”Cambridge Usage”: the Hudson and Mississippi rivers
私はthe “Chicago Manual”は14版も15版もともに持っていませんので、残念ながらご紹介いただいたこの部分の直接の比較はできません。もし、上掲のとおりならば、15版の出た2003年に至るこの20年間(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/detail/-/ …)
の変化なのかもしれませんね。今度、本屋さんで立ち読みでもしてチェックしてみます。
さらに、the generic part of the names が前置の場合と後置の場合で違いがあるというのもおもしろいですね。
No.4
- 回答日時:
でひとつの見解(結論のみ)(質問者さんとほぼ同旨)を確認することができるようです。
すなわち
Capitalization, Titles
Q. Should “foundation” be capitalized in the following phrase? “With funding from the Ford and Simon foundations.” I thought it should be capped, since it means “from the Ford Foundation and the Simon Foundation,” but a coworker thinks otherwise.
質問者としては、
本来
from the Ford Foundation and the Simon Foundation
の意味で
from the Ford and Simon (Foundations / foundations)
とするのだから、
Foundations
がふさわしい、と考えるが、
同僚は、
foundations
だと言う。
A. Chicago style tends to lowercase the generic term in such constructions (for instance, see CMS 8.57), but if you’re acknowledging these foundations on a copyright page or in an acknowledgments section, “Foundations” will look nicer capped. Even better, give both names in full.
Chicago styleとしては、
foundations
を推奨する。
ただし、
a copyright page奥付けやan acknowledgments section謝辞などに記すのであれば
Foundations
の方がよいといえるが、
その場合はそもそも
the Ford and Simon Foundations
とするよりも
the Ford Foundation and the Simon Foundation
とすることのほうを奨める。
私はこの説明を自然なものと感じました。
以下は、この説明についての私の理解:
(1)the Ford and Simon ( )s
と書くときは、
一般的傾向として、書き手は、その合理的また現実的意識・判断・イメージとして、
foundation(財団)という一般的な事物が
名前または形容詞を異にしながら
複数個
しかもある程度のまとまりとして(たとえば、the Ford Foundation and the Simon Foundation
よりも個別性が相対的に薄弱な状態で)
存在する、
とイメージする、と考えられる。
よって( )sは原則、普通名詞を用いて
foundations
とするのが妥当。
(2)Foundationと大文字にすると、固有名詞として意識されるが、
基本原則として(特別な場合(the United Statesなど)でない限り)、
固有名詞を複数形にするのは避けられる。
(3)しかし、
書き手が、それぞれの事物につき、一般的なそれではなく、
個別・特定・独立の事物として意識・判断・イメージする(しなければならない)(文脈上の)特別の事情があるときは、
大文字複数形とすべき場合があり、
さらには、その事情また書き手の意識をより忠実に反映して
それぞれフルネーム+単数形+大文字で並列する方が望ましい場合がある。
例えば
the Ford and Simon (Foundations / foundations)
の場合
a copyright page奥付けやan acknowledgments section謝辞などに書くときは、
礼儀上、各財団に対して、
the Ford Foundation(フォード財団)、the Simon Foundation(サイモン財団)のように、
個別・特定・独立の事物として意識・判断・イメージすることが求められる。
したがって
the Ford and Simon foundations
よりは
the Ford and Simon Foundations
が望ましく、
さらにより徹底すれば
the Ford and Simon Foundations
よりも
the Ford Foundation and the Simon Foundation
の方が望ましい
ということになる。
以上からすると、
For Villages on the shores of the Bering, Chukchi and Beaufort ( ), melting ice is the enemy.
1. seas
2. Seas
3. どちらも可
1. seasが最も一般的・自然。
2. Seasは、書き手に各Seaの個別性をある程度浮き上がらせる必要があり、それが読み手にも合理的と受け取られる事情があればOK。
場合によっては
the shores of the Bering Sea, (the) Chukchi Sea and (the) Beaufort Sea
とすべきこともある(?)
3. 以上の意味でいうなら、どちらも可。
詳しいご回答ありがとうございます。興味深く一気に読ませていただきました。
特に
「(2)Foundationと大文字にすると、固有名詞として意識されるが、基本原則として(特別な場合(the United Statesなど)でない限り)、固有名詞を複数形にするのは避けられる。」
の部分はハッとさせられました。彼らが「“地名・人名・学校名などの固有名詞”+“一般名詞”」から成る固有名詞に対して抱くその繊細な感覚の一端を垣間見せてくれるからです。
私はかねてからこの「“地名・人名・学校名などの固有名詞”+“一般名詞”」から成る固有名詞に関わって生じる些細な表記上の問題が気になっています。例えば、http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1981524です。何かコメントいただけることがありましたらお願いいたします。
No.3
- 回答日時:
#2です。
質問者様のコメント興味深く読み,参考になりました。文章のスタイルというものはユーザによって違いうるし,また時間と場所で変化もするものです。今回の問題もその例かもしれません。
しかし,このような「微妙な」問題を高校英語の教材にするというのは理解しかねますね。
アドヴァイスありがとうございます。
「しかし,このような「微妙な」問題を高校英語の教材にするというのは理解しかねますね。」
⇒
いえいえ、それは違うんです。教科書には長い英語リーディングの一部に
For Villages on the shores of the Bering, Chukchi and Beaufort Seas, melting ice is the enemy.
とあったんですが、私がこの部分を読んでいて違和感を持ったものですから、ここで皆さんに伺うためにこのような形式にしただけです。
確かに私の質問の仕方では誤解を招いてしまいますね。失礼いたしました。
No.1
- 回答日時:
どちらでもいいのかな,という気がします。
ご質問者は,the Bering Sea などと,それぞれ固有名詞として用いられるからこそ Sea となっているのであって,複数のものをまとめていう場合は,seas と普通名詞として扱うべきだ,と考えているのだと思います。
もう一つの考えとしては,the Bering Sea など,固有名詞といっても,厳密には Bering という名前のみが固有的なものであり,sea は固有的なものではなく,「海」という普通名詞にすぎません。それを全体として the Bering Sea と表記しているわけですから,複数の海をまとめた複数形も Bering, Chukchi, Beaufort に続くことにより,大文字で表記されるということです。すなわち,the Bering Sea の Sea はあくまでも普通名詞であり,大文字になっているから固有名詞であり複数形にならない,というわけではありません。the がついているのも Sea という名詞があるからであり,Sea 自体は固有化していないことのあらわれです。the United States (of America) にしても,state の部分は普通名詞であり,「アメリカ合衆国」という固有の国を表すから,大文字で表記しているに過ぎません。これも states という名詞に the がついています。ご質問には直接関係ありませんが,なぜ,固有名詞に the がつくのか,という疑問をしばしば耳にしますので。
早速のご回答ありがとうございます。
ここのところこういう細かなことが気になっています。確かにこういう文体上の問題は個人の好みやそれぞれの出版社、メディアごとで異なっているのかもしれませんね。
先日の東京JRの大混乱を報道するある記事では、
(1)
1県だけの言い方だとHyogo Prefectureなのに、複数になるとTokyo, Kangagawa, Saitama and Chiba prefectures、
(2)
また、Shinjuku Stationとする一方、Shinbashi and Hamamatsucho stations、
(3)
the Fukuchiyama Lineだけども、the Shonan Shinjuku and Saikyo lines
となっていました。(the Japan Times, 4.29付、p.3)
私はこのような文体に影響されてしまっているのかもしれません
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