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日本刀の作成過程の映像を見たんですが、
玉鋼を一回細かく割ったあとに、
小割して積み沸かす理由は、なぜなのでしょうか?

A 回答 (2件)

#1です。


追加質問はあまり受け付けないのですが、せっかくですので回答させていただきます。

> ・水減し処理をしても割れないことがある
> ・日本刀の反りは冷却に伴うものである
> とあったんですが、
> 前者は炭素量の関係だと思うのですが、
> 後者はわからなくって、
> よろしければ教えていただけませんか?

反りは、赤く熱せられた刀身を長さ1m50cm位の細長い水槽に入れると、急に冷やされるので鉄が収縮し変形することにより発生します。

なぜ反るのかというと、「上鍛え」工程の段階で日本刀の芯になる部分の鉄の塊に、鍛錬によって作られた刃となる部分を山のように折り重ねている(心鉄+皮鉄)ので、
  (刃鉄) ∧
(心鉄+皮鉄)▲
刃の部分よりも芯の部分の方が厚く収縮する度合いが大きいためであることと、
「素延べ」で刃鉄・心鉄・皮鉄のバランスが日本刀の根元から刃先にかけて絶妙にコントロールされているからです。

反り具合は、焼き入れに至るまでの様々な工程による刀身の状態や、焼き入れのタイミング等の条件が複合的に関わってくるので、水槽から出してみるまでわかりません。

刀匠の方が、身を清めて神様にお祈りして刀作りに挑むのも分かるような気がします。
鍛えた技と心で神経の集中を切らすことなく全ての工程をこなし上手くいっていても、焼き入れの段階で理想の反りにならないものが生まれてしまい、失敗作となるものも少なくないそうです。

反りや刃文などが満足できる状態に出来上がったものだけに刀匠の名を自ら刻み、作品として世に送り出します。

法律により1か月に2本しか日本刀を造ることが許されていないので、数年先まで予約がいっぱいになっていて、出来上がりを心待ちにしているお客様が多いということです。

それにしても、日本には昔から凄い技術があったものだと感心します。
日本刀の刃は、あれほど薄くて鋭利なのに、十数回に及ぶ鍛錬の結果、鉄が数千層になっているというのですから驚きです。
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この回答へのお礼

細かい説明をしかもお急がしい朝にしていただいてありがとうございます。
おかげさまで、疑問は全て解決することができました。
これからも、日本刀の資料を調べて学んでいきたいと思います。

お礼日時:2006/05/15 11:16

十年位前に、刀匠の方の家で日本刀を造る様子を一部始終撮影させてもらったことがあります。



玉鋼を小槌で細かく割るのは、良い玉鋼を選び出すためです。
選び出した玉鋼のかけらを台の上に積み重ねて、形が崩れないように和紙で包んでから藁灰をまぶして炉で沸かし、一塊の玉鋼にします。(積み沸かしの工程)
その後、鍛錬を十数回繰り返すことで鉄の不純物を取り除き、鉄に粘りを与えます。

参考URL
匠の技と心 日本刀(月山貞一)
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/y-kwm/y-gkg/y-gtk/I …

日本一の刀鍛冶を目指して 
http://www.fbs.co.jp/yell/kako/050303.html

参考URL:http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/y-kwm/y-gkg/y-gtk/I …

この回答への補足

追加質問してすみませんが、映像中で
・水減し処理をしても割れないことがある
・日本刀の反りは冷却に伴うものである
とあったんですが、前者は炭素量の関係
だと思うのですが、後者はわからなくって、
よろしければ教えていただけませんか?

補足日時:2006/05/14 09:11
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