No.7ベストアンサー
- 回答日時:
火災の原因について借家人の過失があれば、倉庫の所有者(=大家さん)は、それによって生じた損害の賠償を借家人に請求することができます。
損害賠償額としては、新築建物ではなく、火災直前の倉庫としての資産価値に基づく適正な価格です。
例えばその適正な価格が1000万円と仮定して、保険会社が大家さんに600万円を保険金として支払った場合、大家さんは残りの400万円を借家人に請求し、保険金を支払った(=立て替えたという意味に近い)保険会社は通常、借家人に対して保険代位により600万円を限度として借家人に請求します。
だから、大家さんが保険に入っていても、いなくても、火災の原因について過失のある借家人は1000万円全額を請求される可能性があるということです。
保険契約は一般に、原資産の資産価値以上を保険金とはしないはずです。そんなことをすれば、建物を燃やせば、契約者は保険金と原資産との差額を儲けることができるからです。
なお、大家さん側にも何らかの過失があれば、過失相殺されて、請求額が減額される可能性はありますが…。
また、損害賠償には、建物本体の適正な価格のほか、建物が滅失したことによって生じた損害、例えば、家賃が支払われなければ、契約期間の営業補償を要求されるおそれがあります(=建物が復旧するまでの収入の補填)。
借家人が家賃を支払い続ければ、これに関しては、不問に付せられると思います。
「慰謝料というかお詫び料の様なお金」に関しては、今回のケースでは法律の問題と言うより、人情の問題だと思います。
その支払いの有無について、通例を示すことに意味があるとは思えません。大家さんと今後の交渉を進めていく上でどのようにすれば有利に事を運べるかは、質問者さんがご自身でご判断下さい。
No.6
- 回答日時:
1.論点を明確にしたほうがいいと思うのですが、倉庫を借りていて、その倉庫が火災で焼失した場合、不法行為(民法709条)に基づく損害賠償責任を借家人が負うのは、その火災の原因について、借家人に“故意”、または“過失”がある場合に限られます。
借りている建物に、故意に火を付けた場合は当然賠償責任がありますが、たとえば、灰皿の管理が不十分であり、消し忘れたタバコの火が燃え広がったというような過失がある場合にも、借家人には大家さんへの賠償責任があります。
逆に言えば、借家人に故意も過失も認められなければ、火災で借家が消失しても、借家人に大家さんへの損害賠償責任はありません(例:地震による火災で借家が焼失した場合など)。
だから、この火災の原因がとても重要なのです。
借家人である質問者さん側に、この火災の発生について何らかの過失があれば、大家さんへの損害賠償責任は発生しますし、過失がなければ、損害賠償責任はないという結論になると思います(=故意に火を付けることはないでしょう)。
この過失の有無を立証するのは、損害賠償を請求する方、すなわち、大家さん側であり、裁判となれば「借家人に過失あり」と大家さんが立証できなければ、損害賠償を請求することはできません。
回答の補足では「警察の調査では出火原因は不明という事になりました」と書かれていましたが、原因不明ということは、「借家人に過失がある」ということにはならないので、借家人は損害賠償責任を負う必要はないと思います(=この「原因」については、現場の事情を詳細に検討したわけではないので、「出火原因は借家人と全く無関係」の場合という意味です)。
2.建物の賃貸借契約では、基本的に大家さんは建物を貸す債務を負い、借家人は家賃を支払う債務を負います。
契約期間中は、大家さんは建物を貸す義務があるので、借家人の責任によらない火災によって「貸す債務」が債務不履行になったのなら、契約解除または部分的に使用可能なら家賃の減額がなされることになります(民法611条)。
3.ところで、借家人に過失があり、大家さんに対して損害賠償責任がある場合、「こちらから費用をだして建物を修復する」というのは、新築の建物を建てるという意味ではありません。
中古の建物ですから、その倉庫の中古建物としての資産価値を金銭に換算した額が、損害賠償額になります。当然、新築の建物価格より相当、減額された価格となります。
この回答への補足
警察の調査でこちら側に過失がある可能性がでてきました。
今の状況では大家さん側で"中古建物としての資産価値を金銭に換算した額"以上を保険金として受け取る事になれば、法律上はこちらは支払いをしなくて済むという事でしょうか?
また、通常の例として慰謝料というかお詫び料の様なお金は支払われるものでしょうか?火災による付近の建物等への影響はでておりません。
今回の火災により事業活動にもかなりの影響がでており、お金に余裕がある状態ではないので困っています。
No.5
- 回答日時:
#4です。
保険会社は、法律上も、約款上も、被保険者の債権を保険金の支払と同時に、代位取得しますので、債務不履行責任も代位取得するのですが、当事者間の契約の中身にまで立ち入らざるを得ない「債務不履行責任」まで請求するというのは、従来は実務上は稀でした。
ただ、最近は、権利があるのになぜ行使しないのかと、監査法人や国税当局、株主などに追求される場面もでてきたために、保険会社も放置できなくなってきました。
請求される可能性はあると考えておかれたほうが良いと思いますし、今後は借家人賠責などの保険をかけて、リスクをヘッジしておかれるのが賢明です。
No.4
- 回答日時:
質問者さんに過失があって、他人のものを損傷した場合には損害賠償責任が生じますが、火災の場合には「出火責任に関する法律」という法律で、賠償責任は免除されることになっています。
しかし、出火責任に関する法律では、借用したものは元に戻して返すという「債務不履行責任」までは免除されません。
つまり、大家さんから質問者さんが賃借している建物部分については、復旧費用を負担することが必要になりますが、大家さんがご自分でお使いの建物や、他の店子さんが賃借しておられる部分に延焼している場合には、その部分は、賠償責任はありません。
建物の火災保険を大家さんがかけておられる場合には、保険会社が損害を支払ますが、支払と同時に大家さんの持っておられる損害賠償請求権を保険会社が取得しますので、保険会社からあなたに賠償請求(大家さんのもっている債務不履行の賠償請求権)をしてくる可能性があります。
店子さんは、ご自分のものはもとより、大家さんから借りている部分の建物についても、保険をかけておく必要があるのですが、そういう店子さん専用の保険があって、普通は建物の保険は、所有者だけが、建物全体に保険を付けなければならないのですが、賃借部分についてのみ、「賠償責任保険」にかたちをかえて、保険を付けることができるようになっています。
No.3
- 回答日時:
借りた物を元の状態にして返す…これが原則です。
火災の原因がなんであれ、その原則は変わりありません。
火災保険契約がない場合
大家さんに対し焼失に伴う賠償をすることになります。
火災保険がある場合
大家さんは保険会社から保険金を受け取ります。これが十分な額であれば、この時点で大家さんが質問者さんに対する損害賠償請求権を失うことになります。正確には大家さんが持つ権利を保険金で保険会社に売ったことになります。保険会社は保険金として支払った額の範囲内で質問者さんに請求することができます。ただ保険約款等でこの請求権を行使するか否かについてはわかりません。仮に行使しない場合は、質問者さんに金銭的負担はないことになります。
いずれの場合においても、質問者さんに対し賠償請求がされる可能性は否定できません。ただ倉庫を借りているということなので、そういった賠償責任に対する供えがなかったのかなぁ…という思いです。
No.1
- 回答日時:
こんにちは
法律は詳しく無いのですが、経理上での処理のやり方です
まず火災が発生しそのことを保険業者(保険ありと仮定)に伝えます。
次に、建物の取得原価-建物減価償却累計額=火災未決済(保険金)とします
未決済金が決済され保険金(100%と仮定)が下ります。
この後の建物の有無(建設するしない)は建築者(大家さん)の判断です。
ただ、この場合建築物のみです、中身のことまで書いてませんし中身の保険の有無も焦点ですね。
また、火災の経緯が書かれてないのと、費用が自分に降りかかる理由がわからないのでそこもなんとも言えません。
以上、ご参考までに・・・
この回答への補足
大家さんは火災保険をかけているそうです。
警察の調査では出火原因は不明という事になりました。建物内の設備に対しては自社で保険をかけております。
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