A 回答 (13件中1~10件)
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No.12
- 回答日時:
とても大変なテーマで、歴史・政治の専門家でも意見の分かれる所。
質問者さん自身が、第二次世界大戦の『敗戦』というものの定義を行い、そこからコメントしないと決着できない問題だと思います。
その視点から、他の回答者さんたちの指摘していないことを、1つだけ指摘します。
それまでの戦争では、降伏(一方的に戦闘を中止、和平交渉に入る意思を示す。)したとしても、主権国家として敗戦交渉することが普通でした。
しかし、第二次世界大戦では、ドイツ・日本に『無条件降伏』(敗戦の交渉をしない=主権国家とみなされない:対外的国家主権の停止、非独立国家扱いとなる。)なるものが要求されました。
つまり軍事占領によって国がなくなることを受け入れよということで、ドイツのように国土全体を戦場として首都が陥落するまで戦うのも当然といえます。
対して、本土の完全実効支配をしていながら、無条件降伏を受け入れた日本というのは、世界史上初めての国と言えます。
この国家主権停止という、第二次世界大戦だけに起こった特殊な敗戦形態を念頭において、考えて見てください。
回答ありがとうございます!イタリアは「無条件降伏」を飲んで、国家としての主権・役割を失ってしまったのでしょうか?そもそもイタリアは、ドイツと日本同様に常任理事国に入っていませんよね?・・・それはやっぱり第二次世界大戦で勝った国じゃなくて負けた国っていう認識が国際的になされているからだと思うんです・・・だから自分は「敗戦国」だと思います。皆さんはどう考えますか?
No.11
- 回答日時:
いやはや、大変なテーマに手を出してしまいましたね。
第二次大戦に関しては特にミリタリー分野にはうんざりするほどの書籍資料があるのですが、なぜかイタリアに関係する分野は日本語の資料がほとんどないマイナー分野です。実際問題、例えばナチスドイツ軍はファンのミリタリーマニアが多くマニアの知識も本当に呆れるほどなのですが、ことイタリア軍となるとファンがほとんどいないためミリタリーマニアもマニアックな知識がほとんどないんです。
ましてや戦後の資料に関しては、同時代の日本が他国にかまってられるような状況ではなかったためもあって日本語資料を探すのはとても難しいのではないかと思います(ドイツに関してはドイツも日本同様目覚しい復興を遂げたため研究者も多いのです)。
さて、イタリアが敗戦国かどうかはあなたの研究で結論づけるとして、実はイタリアは英米軍に対し、終戦交渉で「ドイツが降伏した暁にはイタリアを戦勝国に加えて欲しい」というおよそ常識では考えられないトンでもない要求をしていまして、これはいうまでもなく却下されています。このあたりの事情は、児島襄氏の「ヒトラーの戦い」という本の5~6巻あたりに書かれています。
また、法律というのは往々にして「政治的解釈」でどうにでもなってしまうことがあります。有名なのは、自衛隊が憲法九条に違反しているかどうかというのがあります。また、いわゆる東京裁判ではA級戦犯が「人道に対する罪」などに問われましたが、そもそもこういった法が事後法であり、法律が成立する前にさかのぼって罪を問われました。これは「今度新しい法律ができまして、あなたの以前の行いがそれに触れますんで逮捕します」というのと同じなので日本の弁護側とインド人判事が「これは起訴できない」と訴えましたが、結局有罪になりました。つまりこれって「まず有罪ありき」の裁判なんですね。あくまで政治の道具としての裁判だったわけです。
ついでに、フランスは戦勝国に入っていますが、本来フランスだってドイツに首都を占領されているのですからどこが戦勝国なのかさっぱり不明です。一応、ドゴール率いる自由フランス軍がイギリスに亡命政府としてあったのと、フランス国内のレジスタンス活動などが理由にあげられていますが、同じくイギリスに亡命政府がありレジスタンス活動を行ったポーランドは戦勝国には入っていません。フランスが戦勝国に入っているのはフランス人の類いまれなる政治力のおかげです。
そんなわけで、どうやらあなたは大変難しいテーマに手をつけてしまったような気がしますが、難しいテーマこそやりがいもあるものです。あまり励ましになりませんかね・笑。
No.10
- 回答日時:
No.7さんの「対独・対日宣戦布告を行い、両国から賠償金をせしめている(但し両国とも講和は拒否)」ですが、それをもって戦勝国というのも、少し乱暴な意見だと思います。
「軍事板常見問題」より
http://mltr.e-city.tv/index02.html
【質問 サンフランシスコ講和条約で、イタリアとスイスは日本に賠償を求めたそうですが、いったい何を理由としていたのでしょうか】
?http://mltr.e-city.tv/faq08h20.html#01245
【回答 スイスの場合、彼の国の国民が、日本政府に抑留されたことを根拠として賠償請求をしています。
イタリアの場合は、1943年の降伏時に接収された艦艇、商船の喪失に際しての賠償請求と、国民が日本政府に抑留されたことを根拠として算出したのでしょう。
南米のABC諸国は、日系人抑留の経費とかでしょうか。
その他のアジア諸国は、国内が戦場となった際の復興費用とか】
関連
【質問 イタリア・ドイツは日本より先に降伏しましたが,日本の敗戦までの期間は,国内にいた伊・独人はどのように扱われたのでしょうか?】
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq08j …
【回答 東京周辺の枢軸国人については,軽井沢と富士五湖へ,関西近辺の枢軸国人は神戸山手・有馬近辺へと軟禁(移動の自由がないだけで,牢獄にぶち込まれることはない)されていました.
但し,反ナチと目された人間に関しては,大使館のSSが降伏後も,と言うか降伏後束縛が無くなり,日本の憲兵と協力して彼らを逮捕し,危うく空襲で焼き殺される所だった,と言うケースもあったそうです】
No.9
- 回答日時:
いわゆる“敵国条項”に関してですが、なんだか国連憲章でドイツ・日本が名指しで「敵国」とされ、イタリアは除外されているかのように誤解されていますが、(私もしていました)原文を読んでみましょう。
いわゆる“敵国条項”とされる、第35条・第107条ですが…「第35条〔提訴〕
1 国際連合加盟国は、いかなる紛争についても、第34条に掲げる性質のいかなる事態についても、安全保障理事会又は総会の注意を促すことができる。
2 国際連合加盟国でない国は、自国が当事者であるいかなる紛争についても、この憲章に定める平和的解決の義務をこの紛争についてあらかじめ受諾すれば、安全保障理事会又は総会の注意を促すことができる。
3 本条に基いて注意を促された事項に関する総会の手続は、第11条及び第12条の規定に従うものとする
」
「第107条〔敵国に関する行動〕
この憲章のいかなる規定も、第二次世界戦争中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない」
http://www.lares.dti.ne.jp/~m-hisa/uncharter/jap …
つまり読みようによってはイタリアもこの条約に該当します。というか、法律というもの自体が、その時々の条件・状況によって解釈の余地を残しているものです。
しかも、敵国条項自体が第35条をお読みになれば分かるように、日独共に国連に加盟している時点で死文化しています。
(日独は死文化しているから削除を要求しましたが、他の国が手続きが面倒な上に、死文化しており、なおかつ緊急を要する内容でもないので、「このままでも問題ないんじゃん」という態度です)。
だから「イタリアは敵国条項に該当しないから戦勝国」というのも、不正確な内容です。
イタリアは敗戦国か否かといえば、No.2さんの言われるように敗戦国です。
バトリオ政権がムッソリーニ政権に宣戦布告し、連合国側に付きましたが、それをもってイタリアを戦勝国扱いするのは、当時日本領であった韓国(含む北韓)が、「抗日戦線を行っていたから、韓国は戦勝国」とみなすことと同じでしょう。
もっともイタリア人自身が長い年月、ローマ・ベニス・ナポリなど都市国家としてまとまっていたという国民性から、イタリアという統一国家意識が希薄なところも、政権と国は別物という意識がはたらくのかもしれませんね・
No.8
- 回答日時:
右翼君には辛いだろうが
北アフリカ戦線での状況とか
戦艦ローマの行動とかを考えれば
イタリアは連合国側に付きたかったのだよ
ファシスト政権の危険性に気づいたのが
早かった
No.6
- 回答日時:
No.1 へのお礼
> 先生があまりにも熱く語るので、
いよいよ怪しいですね。
> 確かに一度降伏という形をとっているのだから、敗戦国なの
> かもしれません。こう言ったところが、イタリアが敗戦国と
> して扱われた理由なのかもしれませんね。
話を出発点に戻すと、「敗戦」の定義をきちんとすることを、常に心がけることをお勧めします。「敗戦国」をタイトルのキーワードにしているレポートなのですから、「敗戦国」の定義がなかったらいきなり論理が崩壊します。この点、レポートに書かないにしても明確にしておきましょう。戦後有利な位置に立ったっぽいから「戦勝国」とか、他国から金を取られたから「敗戦国」などという程度の定義では、論理の一貫性を求められる類の文章である「レポート」が、そもそも成立しません。
例えば戦勝国でも敗戦国でもない、などといういいかげんな表現は、定義がゆらぐから出てくるに過ぎません。少なくとも戦争を戦った国家に対してそんな第三国扱いしたら、まともな先生なら落第点をつけます。(その先生が、まともでない可能性を私は感じていますが)
で、戦争に負けるとは/勝つとは、どういうことか、という点を考えると、複数の定義ができるのです。例えば、とっさに思いつくだけでもこのくらいあります。
1.国軍が降伏することをもって「敗戦」とし、降伏した国軍を擁した国を「敗戦国」とする。降伏させた軍隊を擁した国家を「戦勝国」とする。(それ以外は、第三国ですね)
2.戦争目的を達成した国を「戦勝国」とする。達成できなかった国を、「敗戦国」とする。
3.戦後に国際的な発言力が戦前より増した国を「戦勝国」とする。減じた国を「敗戦国」とする。
等々。
分かりやすく日本を例に取って解説すると、1の定義では敗戦国になります。2の例では大東亜共栄圏が特定アジアを除いてはできていますし、経済面に限定すれば特定アジアの中でも北朝鮮をのぞけばできているとすら言えますから、戦勝国となります。3の定義では、「発言力」の評価がまた複数可能ですが、それによって敗戦国にも戦勝国にも分類できます。
あなたがどのような切り口で「敗戦」を語るのか。それが、もう一つのタイトルのキーワードである「その後」に直結します。というのは、敗戦を語る切り口が、「その後」に敗戦をどう克服したのか、もしくはしていなくて未だに課題なのか、という「その後」を述べる切り口に、そのままなるからです。
レポート、がんばってください。
かなり難しそうなレポートになる予感がします・・・とにかく、「敗戦国」の定義をしっかり書けるように心掛けたいと思います。ありがとうございます!
No.5
- 回答日時:
以前、質問者様と同様の疑問を感じ、質問をしたことがあります。
しかし結局、イタリアに関しては、戦勝国でも敗戦国でもないようです。なぜなら、戦勝国の条件も備えているし、敗戦国の条件も備えているからです。
かいつまみますと、敗戦濃厚となったイタリアのムッソリーニが国王に逮捕監禁され、バドリオが首相になると、戦争終結のためアメリカ、イギリスと極秘会談を開きます。しかし、イタリアの裏切りを知ったドイツは、監禁のムッソリーニを助け、イタリア北半分を支配して傀儡政権(イタリア社会共和国)を誕生させます。
バドリオは南半分に難を逃れ、ナチスドイツに宣戦布告します。
結局、米英に支持を受けた南のバドリオ政権がムッソリーニを捕らえて、この内戦は終結します。
以上のようなややこしい経緯があります。
しかし、イタリアは戦勝国として連合国の一員扱いはされておらず、日本の降伏文書調印式にも出席していません。
一方で、第2次世界大戦の敗戦国である「敵国条項」には含まれていません。この意味では敗戦国ではありません。
敗戦国でないのだから戦勝国かと言うと、、連合国の正規メンバーでないので、そうでもなさそうです。
また、ドイツなどから賠償金をもらう一方、自らも被害を与えた国に賠償金を払うなどしており、さらに複雑な状況ですね。
納得のいく、がつんとした回答にならずすみません。
参考URL:http://okwave.jp/kotaeru.php3?q=1984755
そういった結末もアリですね!
大切だったのは、イタリアがどういった末路を送ったのか?だったのかもしれません・・・世界大戦を争った国の中にどっちつかずの国があったなんてビックリな発見です!それがまさかイタリアなんて・・・これから自分でよく調べていいレポートにします。ありがとうございます。
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