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ここで教えていただいたサイト
http://www003.upp.so-net.ne.jp./mhoshina/market. …
の、先週9日のSQ日の市況説明に、

逆ザヤの場面があったが「裁定解消売りはほとんど出ませんでした。(中略)かなりの在庫(裁定取引用の在庫のことで、ポジション用の在庫ではありません。為念)をSQで解消してしまい、結果として、カラに近い状態になってしまった」

とあります。
しかし東証HPを見たところ、9日取引分は、
当限(9月限まで)と翌限以降の合計買い残:1,915,424 千株(前日比15,852千株プラス)
裁定売り残減少分との通算での純増(前日比):128,030千株

なんと、増えています!
昨日発表された先週分は、
「買い残ー売り残」:(前週末比)321.52億円増
買い残額:252.69億円増

先週は、先物と日経がよじれて逆ザヤになった場面も多かったと思います。
別のサイトに、SQ寄り付きで60万株の裁定解消売りが出たと書かれていました。現物バスケットが大型100銘柄だけで構成されていると仮定しても、6000万株減ったことになりますか? それでも9日に買い残が増えたのでしょうか。


何か基本的なところを誤解しているのだと思います。ご指摘ください。

A 回答 (2件)

1)>逆ザヤが、前者の利確には十分でも、後者でリスクを取るほど十分ではない、ということはありませんか?



その通りです。色々な意味で、市場でバスケット買いをするよりも、バスケットを借りてきて市場で売る方が、手間がかかります。(コストがかかると言っても良い)
私よりも、そのWEBの作成者よりも、質問者ご自身の方が一番正確な議論をされています。だから、TOPIXの現物買+先物売のポジションが空になっていたと仮定しても、「9日の先物のディスカウント状況で現物売り+先物買いが出なかったのは、売りから入る裁定取引が入る程にはディスカウントが充分でなかった。将来ディスカウントが充分に開く事があれば、売り裁定が入るだろう」というのが、一番合理的な説明でしょう。そうであれば、肝心なのは「ディスカウントの幅が充分かそうでないか」という事になります。

2)>先物がロールオーバーされても、対応する現物バスケットの残は「当限」から「翌限」に振替えて表示しないのでしょうか?

仰られているのは、「現物買い+期近売りのポジションを持っている裁定取引業者が、期近買い+期先売りのポジションを追加した場合、東証への報告では、期近との裁定取引から、期先との裁定取引へ変更するかどうか」と理解しますが、私が聞いた限りでは「そうしている人もいるかも知れないし、そうしていない人もいるかも知れないし、とにかくわからない」という事になります。ロールオーバーしても、それを裁定のロールオーバーと考えるか、あるいは裁定のポジション+限月間スプレッドのポジションと考えるかは、極端に言えば、ポジションをとった人間の主観によりますから。(実務的には、完璧に時価評価の世界に生きている市場参加者にとっては、その区別自体があまり意味をなさない)
もし、「期近買い+期先売りのポジションを追加したら、報告上はそれは期先へのロールオーバーとして報告すること」というルールがあって、かつ、皆がそれを守っていれば、「どれくらいロールオーバーが進んだか」も憶測で話さなくてすむのですが、自分のポジションを世間に発表しろ、というルールをつくってそれを厳格に適用させるのは、さすがにちょっと無理ではないでしょうか。

3)事前に、どれくらいの量のバスケットがでるか、推測できるか、という意味であれば、不可能です。理論的には、各裁定業者の先物での裁定ポジションの残高と、それがどれくらいロールオーバーされたかがわかっていれば、少なくとも先物での裁定取引に関わるバスケット売買の量は推測できるはずですが、既に述べたようにそれすらできません。
更に、オプションのポジションで株価変動リスクを回避する為に現物でヘッジしていたのを、SQで外すかも知れないし(=基本的には同じ満期日の先物でヘッジする方が理屈に合っているが、直先スプレッドが充分に現物有利であれば、現物でヘッジするかも知れない)、他にも考慮すべき点はいろいろあります。ご紹介のあったWEBも、「(SQ値の)事前予想は当たったためしもないので(^^;、予想はしないことにしています。」と言っています。

4)単純に考えれば、可能性として一番ありそうなのは、それまでの限月間スプレッド取引が、裁定買い残に置き換わった、という事でしょう。但し、確認するのは困難です。
金利が強含みといっても、3ヶ月平均して0.5%上がったとしても、その影響は、スプレッドにすれば20円/2ポイント程度ですから、それ程大きな影響はないでしょう。

5)もし、SQでの大幅下落を予想して、安いところで買いたいというのであれば、下の方に買い指値を入れるのが自然でしょうから、SQでの成り行きの買いは別の理由によるもの、と考えた方がいいでしょう。(勿論、SQが安く決まりそうもなければ、注文を引っ込めてもいいのですが、SQに関連して、最終的にSQ関連で出た注文、と言えば、通常は成り行き注文で成約したものを言います。)
先物との裁定取引関連以外で、SQで成り行き注文を出す可能性があるのは、既に述べたオプションのヘッジ関連のポジションに加え、指数連動型のポートフォリオを運用している投資家が、現物の代わりに先物でポジションの調整をしていて、先物の満期が来たので、SQで現物のポジション調整に置き換える、というのも考えられます。例えば、TOPIX連動型のポートフォリオが、先安感から、とりあえずTOPIX先物を売り建てて、SQの時に、売り建てたTOPIXに相当する現物を成り行きで売る、というものです。

よく市況解説で「利食い売りがでた」とか書かれますが、実際に売った人の気持ちが、本当に利食い売りだったのか、戻り売りだったのか、というのは確認のしようがありません。値動きから、「なんとなく、利食い売りっぽいな」と言っているだけで、追及しても仕方がないので、そういう市況解説に真剣に反論する人はあまりいないでしょう。というか、プロ(特に外国人投資家)は、時価評価の世界に生きていますから、利食い売りか戻り売りかという区別自体意味をなしません。
SQは、中途半端に情報がわかるので、「あの売りはどういうつもりだったのだろう」とか追及したくなってしまいますが、実際のところ、確認のしようがないのは、毎日「売った人は何故売ったのか、買った人は何故買ったのか」が、感覚論でしか語れないのと、本質的には同じ事です。それでも、追求する価値があるかないかは、それぞれの市場参加者がどういうスタンスで臨んでいるかによります。

ですから、私は、ご紹介されたWEBの言っている事が真実でない、と決め付ける気はありません。自分(あるいは質問者ご自身)にとって、どういう意味があるのか、という事の方が重要です。決定的に重要な事であれば、当て推量だろうがなんだろうが、悩む事から逃れられませんが、自分にとって重要でなければ、「そうかも知れないし、そうでないかも知れない。どっちでもいい」と思っておけばよいと思います。
TOPIXでの裁定残が空っぽになっていたとしても、日経平均での裁定残がたくさん残っていれば、先物安→裁定解消→現物安→更なる先安感という、悪循環の危険性は残るわけで、TOPIXだけの裁定のポジションについて語られても、それを重視する人ってどれくらいいるのだろうか?、少なくとも普通の投資家にはあまり関係はないだろうな、というのが率直な感想です。(機関投資家にとっても、特別重要な話とは思えないけど…)

この回答への補足

下のお礼欄に、再質問を書いてしまいましたが、内容的に新しいことなので、別に質問を立てることにします。

もしお時間があったら、また教えてください。


大変勉強になりました。ありがとうございました。

補足日時:2006/06/18 00:13
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この回答へのお礼

tiuhtiさん、再度の詳しいご回答、ありがとうございます。

すご~くスッキリしました! 丁寧に答えていただき恐縮です。m(_ _)m

限月間スプレッドの置き換え、目からウロコです。いろいろ納得がいきました。
(先週は私にとって2回めのメジャーSQで、売り建玉をSQ寄りで買い落ちする作戦をとりました。)


こんなにわかりやすく教えていただいて、再質問は図々しいのですが。。。f(^^;

1)
今回の暴落は、莫大な裁定買い残が実行犯でしょうか。
仮需の減り方で底打ちを判断できると思って注目してきたので、先週買い残が逆に増えたのを疑問に思いました。
しかし限月間取引も考えないと、裁定残だけ見てもだめですね?

裁定解消が相場を動かすのは事実だが、底を判断するデータとして信頼できるのは信用残だけ、と考えるべきでしょうか?



2)
ご回答頂く前に、なぜ裁定買い残が増えたのか、こんな理由を考えました。

今は頻繁に逆ザヤになるから、先物プレミアムの上昇相場のときよりも、短期で裁定ポジを解消でき、資金効率が良い。……間違いでしょうか。



3)
もしかすると、機関投資家は相場暴落を狙って、意図的に裁定買い残という火薬を貯め込んだのでしょうか?

なにかで相場が崩れたら、先物リードで下げて大逆ザヤになって儲かりそうです。現物バスケットを売って相場を崩してから先物を買い戻せば、もっと儲かりそうです。

機関投資家なら、自分のトレードで相場を動かす危険はわかっていますよね。
わずかなサヤのために何兆円もの買い残を積み上げて、何カ月も資金を拘束され、あげくにダムが決壊して相場が崩壊したら、証券会社だって困るはずですよね?
なのにガンガン積み上げてきたのは、サヤを抜くためなんかじゃないような気が。。。

>自分にとって重要でなければ、「そうかも知れないし、そうでないかも知れない。どっちでもいい」と思っておけばよい
おっしゃる通り、想像しても無意味なんですが、痛い目にあったもんで腹が立ちます。
アホな妄想だと思いますが。


質問そのものは、お陰さまでスッキリ解決しました。もしもお気が向いたら、また教えてください。
過去のご回答も、とても勉強になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2006/06/17 19:30

質問者の方があげたWEBは、TOPIXでの直先スプレッドを話題にしているのだから、「裁定取引用の在庫」(=前後関係から、普通に読めば、裁定取引の現物買残)とは、TOPIX先物とTOPIX現物バスケットが話題になっているのが明らかです。


一方、東証の発表は、各証券会社が、TOPIX・日経平均の両方の指数先物と現物バスケットの裁定取引の残高の、証券会社の自己申告の集計です。
よって、一致しないのが普通です。
これが、考えられる最大の理由でしょう。

勿論、WEBの作者が「解消売りが出なかった」事を主な理由として、裁定取引がほぼ解消されてしまった、と推測しているのならば、理論的には、実はTOPIXでの裁定のポジションは残っているが、限月間スプレッド、先物&現物の板の状況(裁定取引の執行リスクに関係する)、あるいは指数先物オプションとの関連性(現物バスケットあるいは先物と、オプションの合成ポジションとの間でも、裁定関係は成立する)といった理由から、裁定解消が出なかっただけ、という事もありえます。

ところで、裁定取引の残高が注目されるのは、一般的には「買残高が溜まっていると、直先スプレッドや限月間スプレッドの動向次第で、解消売りがでて、それが相場を押し下げるきっかけになりうる」からですが、その影響は、TOPIXでも日経平均でも本質的な違いはなく、裁定取引をご自身でやっているのでもない限りは、ポジションをとる際の必要知識として、TOPIXだけの裁定取引の状況は、それ程重要ではありません。(どうでもいい、とは言わないが)

それから、ご質問で紹介されたWEBにある「業者間ではTOPIXバスケットのレンディングも可能だし、そこそこ取引があるようなので、比較的短時間に再び"入庫"すると考えています(つまり、裁定"解消"売りが可能になる)。」というコメントのは、これだけから判断すると「????」です。
TOPIXバスケットの貸借が可能というのはその通りですが、貸し出されるのは、TOPIX先物との裁定のポジションではなく(なぜなら、そういうポジションは空になっていると言っているのだから)、例えば「機関投資家が持っているTOPIX連動型のポートフォリオ」のような、裁定取引とは無関係のもののはずで、もしそういうバスケットを借りてこられるとしたら、9日の先物ディスカウントの状況で、借りてきたバスケットでの売りが出なかったのは何故でしょう?その時貸借が不可能で、将来は可能になる、という理由があるでしょうか?
貸借が可能というなら、「裁定取引用の在庫が、カラに近い状態になってしまった」事だけでは、先物ディスカウントの状況にも関わらず解消売りがでなかった事は説明できません。他の、より本質的な理由の存在が説明できていない事になります。

一方、このWEBの作者が、バスケット貸借の対象として「裁定買い残の現物ポジション」を想定していて、「いずれは買残もたまり、それが他人に貸されて、バスケット売りとして出てくる」といいたいのなら、買残が溜まれば、別に貸借されなくても、素直に解消売りすればよいので、バスケットのレンディングがあろうがなかろうが、同じことです。
「裁定買残がたまれば、先物が充分に割安になれば、解消売りは出てくる」という、コメントをわざわざする必要もない、当り前の事を言っているのと同じ事になります。

このWEBの作者がそうだとは断言しません(そこまで詳しく読んでいないから)が、プロ(自称を含む)でも、相場知識以前のレベルで、「君はいったい何がいいたいのかね?」と言いたくなるような発言をする人は、結構います。説明をはっしょっている為にこちらがわからない事もあれば、本当に理屈に合わない事を言っている事もあります。WEB上のコメントは、本人にその意味を確認するのが困難なので、「ホントかいな?」と思ってしまうようなものは、適宜無視する事をお勧めします。
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この回答へのお礼

こんな詳しいご説明を頂いて恐縮です。ありがとうございます!

TOPIX先物との裁定であることはわかりました。
けっこう粗雑なブログもあるんですね。鵜呑みにしないことにします。

飲み込みが悪くて恐縮なのですが、まだちょっとわからない点が……。

1)
>貸借が可能というなら、「裁定取引用の在庫が、カラに近い状態になってしまった」事だけでは、先物ディスカウントの状況にも関わらず解消売りがでなかった事は説明できません。

「先物ウリ・現物買い」のポジションを解消すると、ポジションはフラットになりますよね。一方、自分の裁定買い残がゼロで「先物買い・現物(借りてきて)ウリ」=新たにポジションをとること。
逆ザヤが、前者の利確には十分でも、後者でリスクを取るほど十分ではない、ということはありませんか?
空売りは貸株コストがかかり、「先物ウリ・現物買い」よりやりにくい気がします。

2)
東証HPの8日取引分を保存してあります。8日時点で当限(6月限まで)の買い残1,008,378千株、売り残119,368千株です。
OPは7日、先物は8日が取引最終日ですから、この「当限」はロールオーバーされず、SQの寄り付きですべて成り売りor成り買いされた? (出来高から見てあり得ないと思います。)
先物がロールオーバーされても、対応する現物バスケットの残は「当限」から「翌限」に振替えて表示しないのでしょうか?

3)
寄り付きで1銘柄につき60万株のバスケット売り、はどうやって推定するのでしょうか。
SQ日前に、この株数がわかれば、非常に有利なトレードができそうですが。。。

4)
いちばんの疑問は、短期金利が強含みのときに、逆ザヤ場面もたくさんあったのに、なぜ先週(特に9日に)裁定買い残が増えたか、です。
「金利先高観→株価先安観」で、トレードオフでしょうか?

5)
SQの寄りの大幅下落は想像がつくので、ここで買う人が多いのは当然として、裁定解消売り以外にも、大量の成り売りが出たと考えないと、出来高の説明がつきません。
SQ寄り付きで売りたい人とは、どんな人でしょうか?


もしお時間があったら、一部で結構ですのでお願いします。
ご回答ありがとうございました。とても勉強になりました。

お礼日時:2006/06/16 18:03

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