いろいろ話を聞いてみても遺伝子治療がどうしてもわかりません。私は電気屋なので話をわかりやすくするために
(やや強引でしょうが)遺伝子は16bitで成り立っている
とします。患者は16番目のビットが「0」であるべきなのに「1」だとします。
これが原因で遺伝的病気を持っているとします。この仮定は間違ってますか?
次に、これを治療するということは、そのビットを「0」にした遺伝子を体の中(体を構成するすべての遺伝子の16番目のビットは「1」ですよね?)に注入すると言うことではないんでしょうか?ところが体には免疫作用、自己治癒能力とかがあるわけですから、少々の注入では異物排除などされるないんでしょうか?どうして体中全部の16番目のビットを「0」に出来てしまうのか、ここのところをわかりやすく説明していただければさいわいです。
もっとも考え方の根本が間違っているかもしれませんが、その時はご指摘願います。

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A 回答 (2件)

生物の研究者です。



有害なものは遺伝子ではなくタンパク質です。
なので、タンパク質が生成されるまでが重要なんです。

細胞を工場、タンパク質を製品と考えてください。
工場には事務所(核)があります。
この事務所には製品の設計図(遺伝子)の入力されているパソコン(DNA)があります。
このパソコンにはその会社の全ての製品の設計図が入力されているので
事務員(RNAポリメラーゼ)が必要な設計図だけをプリントアウトします。
これを転写といい、プリントされた用紙をRNAといいます。
この設計図を作業場(リボソーム)へ持っていくと工員が設計図を基に
製品を組立てていきます。これを翻訳といい、完成した製品(タンパク質)は
体中へ出荷されるわけです。なので、16bitの説明は遺伝子ではなくて
タンパク質で考えた方がいいです。つまり、製品の16番目のビットがおかしい
ということですね。

遺伝子病の場合は大きく2つの原因があります。
1、 正常なタンパク質の情報を持つ必要な遺伝子がない
2、 有害なタンパク質の情報を持つ不必要な遺伝子がある

<必要な遺伝子がない>
設計図の不都合でパーツが揃っておらず製品ができません。
つまり、16番目のビットそのものがないということです。
この対処の方法はどうすればよいのでしょうか?
設計図に<16番目:「1」>となっている新しい設計図(遺伝子)を
パソコン(DNA)に入力すればいいんです。これを遺伝子導入といいます。

ウイルスというものがいますよね。ウイルスというものは設計図しかもっていない
流れ者です。で、警備員(免疫細胞とか)の目をかいくぐり、勝手にパソコンに
自分の設計図を入力します。なにも知らない工員はせっせと製品を造り続けます。
製品が溜まるとウイルスは工場を破壊して製品を持ち去っていきます。
(実際にはこの製がウイルスの体と設計図になる)

遺伝子導入はこのウイルスの性質を利用したものです。遺伝子導入に用いる
ウイルス達をベクター(運び屋)と呼びます。もちろん、工場を破壊しないように
ウイルスは無毒化しておきます。本社の社長(医者)は製品に必要な新しい設計図を
ベクターに託して工場へ送りこみます。ベクターがその設計図をパソコンに入力する
ことによって正しい製品(タンパク質)が生産できるようになるわけです。

<不必要な遺伝子がある>
工場が出荷する多くの製品の中に不良品(有害タンパク質)が含まれています。
つまり、16番目のビットが「0」ではなく「1」です。
この対処の方法はどうすればよいのでしょうか?
まあ、作らないようにすればいいんですがパソコンにある設計図の量は膨大すぎて
本社の社長(医者)には分らないことも多くあります。そこで考えたのが
不良品の判別機を導入することです(食品工場だったら金属探知機のこと)
ただし、判別機は消耗品のため外部に発注するか(投薬治療)、新しく設計図を
書いてその工場で判別機も生産しなければなりません。新しい設計図をパソコンに
入力する方法は遺伝子導入ですね。

ただ、最近は技術の進歩で、問題の設計図を特定できることが増えてきたため、
作らないようにすることも可能になってきました。この方法は2通りあります。
1つは設計図そのものをパソコンから削除してしまう方法。これは制限酵素と
いう特定の配列でDNAを切断する酵素を用います。しかしながら
間違って他の設計図を削除してしまう可能性もあるのでまだまだ研究中です。
で、考えたのが設計図をプリントアウトできなくなるようにすればいいということ。

DNAはA(アデニン)T(チミン)D(グアニン)C(シトシン)でできています。
DNAというものは正確に複製するために相補性の2本鎖になっています。
このとき、AはTとDはCと対応しています。つまり、DCTだったら反対側の鎖は
CDAになっているということですね。

プリントアウト(転写)するには一旦鎖をはずします。例えば鎖の情報が
「TTGCTAA」とします。これに一個ずつ対応する塩基を当てはめます。
そうすると完成するのが「AACGAUU」です(RNAはTがUになります)
したがって「AACGATT」という配列を注入すると鎖が外れた瞬間に
問題の配列「TTGCTAA」と結合してしまうため、転写ができず、
RNAを作ることができません。これによって問題の設計図を無力化することが
できます。

その製品が必要であれば、16番目のビットが「0」になっている設計図を
パソコンに再度、入力すれば問題解決です。これらが遺伝子治療になります。
長くなりました。
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この回答へのお礼

DNAが直接生体各部位に働きかけるという誤解をして
いたようです。すべて蛋白質が介在するんですね。
どうも電気屋ですと直接的でいけないなぁと反省してます。ご丁寧な回答ありがとうございました。こんな風に
教えてくれる先生が必要なんですよねぇ、この世の中。

お礼日時:2002/03/08 19:29

16bitの遺伝子はおもしろい例えですね。

marupapaさんの仰ることはだいたい正しいと思うんですが、2ヶ所ほど訂正させていただきます。
一つ目は、体中全体で16bitの遺伝子すべてが働いていると思われている点です。遺伝子全体が16bitだとした場合、例えば心臓では2番目と5番目のビットだけが働き、肝臓では3番目と10番目のビットだけが働いていて、それぞれの箇所で他のビットは意味を持っていません。したがいましてmarupapaさんの遺伝子治療では、16番目のビットの異常によって不都合が生じている箇所だけを正常化してやればよいのです。
二つ目は免疫作用、自己治癒能力は何でも治せる魔法のシステムではないということです。
あまり専門ではないので詳しい話はできませんが、免疫システムですべての異物を排除することはできませんし、逆に免疫システムによって自分自身が攻撃されて病気になるということもあるんですよ。
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この回答へのお礼

早速わかりやすいコメントありがとうございました。
素人なので部位によって働きが違うと言うのは目から
ウロコでした。

お礼日時:2002/03/08 19:23

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(XOはターナー症候群として報告されています)
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