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PCRの理論について勉強しているのですが今ひとつよくわかりません。次のことについて教えてください。
(1)プライマーの伸張が5’→3’の方向になる理由?
 3’末端がGCrichなのでという記述があったのですが意味がよくわ かりません。
(2)加える試薬でdーNTPとは何ですか?
 何のため加えるのですか。

A 回答 (3件)

(1)


>3’末端がGCrichなので
どういう文脈で使われているのか分かりませんが、これは伸張方向には関係ありません。伸張が5'→3'なのは簡単に言ってしまえばDNAポリメラーゼがその方向にしか働かないからです。今のところ3'→5'にDNA、RNAを合成する酵素は発見されていません。dNTPから酵素反応に必要なエネルギーをとるのに5'→3'のほうが都合がいいらしいです。

(2)
dNTPはdATP,dTTP,dCTP,dGTPを混ぜたもののことです。プライマーの3'末端にくっついてDNA鎖を作る材料です。

よけいなことかもしれませんが、PCRの理論の前に、軽くDNAについて勉強されたほうが近道だと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
生物が専門でなく遺伝子の知識があまりないもので、もう少し基礎知識をつけようと思います。

お礼日時:2006/08/20 22:26

> 3’末端がGCrichなのでという



詳細はわかりませんが、2本鎖DNAのGCリッチな部分は鎖同士の相互作用が強く、増やしたいDNAがそのような配列を持っている場合は、PCRが難しくなることがあります。またプライマーの 3’末端にGCrichなところを選べば、プライマーと増やしたいDNAとの相互作用(特に伸長反応が起こる3’末端側)が安定化するためPCRに有利だと考えられています。


PCRについて説明しているサイトを紹介しておきます。
http://www.pitt.edu/~heh1/PCR.jpg
http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gi …
http://www.kochi-u.ac.jp/~tatukawa/edu/semc3/200 …
http://www.nippongene.com/pages/products/pcr/taq …
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
PCR説明のサイトとても参考になりました。

お礼日時:2006/08/20 22:22

DNAはA-T間・G-C間の水素結合によって二本鎖を形成しています。

水素結合はA-T間では2カ所、G-C間では3カ所形成されるため、GC richな領域は結合が強くなります。PCRはまず高温(95℃前後)で鋳型DNAの二本鎖を解離させたあと、温度を下げて鋳型とプライマーを結合させます(これをアニーリングといいます)。
アニーリングの温度が低いと、配列が部分的に相補的なだけでも鋳型中の想定外の部分とプライマーが結合してしまい、目的とは異なるPCR産物が現れることがあります。伸長反応が起こるプライマー3’末端をGCとすることで、その部分の二本鎖がアニーリングの温度を上げても維持されやすくなり、より特異的なPCR反応が期待できます。アニーリングの温度はプライマーのGC含有量が高いほど、またプライマーが長いほど、高く設定できます。ただしプライマー全体がGC richだと、プライマー同士やプライマーの分子内で結合してしまい、PCR反応が進まなくなることがあります。また遺伝子の構造上GC richな領域も存在するので、そちらに結合してしまうこともあります。
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この回答へのお礼

詳しい分かりやすい説明で大変よくわかりました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/08/21 23:16

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