日本語を勉強中の中国人です。「今回は始末書を書かせるほどのことではないでしょう。口頭で注意しておいてください」という文を読んだのですが、シチュエーションがよく分からないので、意味もよく理解できません。話し手は聞き手にもう1人を懲罰することについて指示をしているのでしょうか。それとも聞き手を懲罰することについて言っているのでしょうか。恐れ入りますが、ありえるシチュエーションを1つでもかまわないので、挙げていただけないでしょうか。
また、話し手が聞き手にもう1人を懲罰することについて指示をしているつもりで、勝手に作った文なのですが、「口頭で注意してあげておいてください」は正しいのでしょうか。
質問文に不自然な日本語がありましたら、ご指摘いただければ助かります。よろしくお願いいたします。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
すでにみなさんからのご回答があるように、
上下関係のある3人の人物が関与する文章です。
A>B>Cという階位として(Cは複数であっても可)、
Cが、何か【本来であれば始末書を書く必要があると判断されても止むを得ないこと】をしてしまったわけです。
それに対して、直接の監督責任者であるBは「当然、始末書を書かせるべきだ」と判断しました。
しかし、Bの上役であるAは、
「今回の件に限っては、そんなに厳しい処分をしなくともいいのではないか。
その代わり、処分としては始末書よりは軽い【口頭での注意】をしておいてください。」と、
Cに対して温情的判断をしながら、Bの取るべき処置について指示を出していることになります。
◆
「口頭で注意してあげておいてください」(ア)は、やや不自然な印象を与えるように思います。
通常は、
「口頭で注意してあげてください」(a)
「口頭で注意しておいてください」(b)
または、
「口頭で注意してください」(c)
などとするのが一般的です。
aの【あげて】は、
「また同じような間違いをしないように、【Cの為に】注意してください」といったようなニュアンス。
bの【おいて】は、
「あなた(B)の【監督責任もある】のだから、きちんと指導するつもりで注意してください」といったようなニュアンスでしょう。
つまり、(ア)は、どっちつかずの曖昧なニュアンスになってしまうわけです。
cは、Aの意見を反映した単純な命令文になります。
◆
{話し手が聞き手にもう1人を懲罰することについて指示をしているつもりで、勝手に作った文なのですが}
・【もう1人】(△)でも悪くはないと思いますが、
『他の人間』(○)や、
『他の誰か』(◎)のほうが納まりが良いかもしれません。
・【指示をしているつもりで、】(△)
『指示をしている状況を表わすつもりで』(○)
『指示をしている状況を想定して、』(◎)
この回答への補足
No.4さんの補足欄をお借りしてまとめて補足させていただきます。
皆さんのご回答を拝見して、何だか「注意」という言葉は「気をつける」のほかに、「気をつけさせる」の意味もあるような気がします。ちょっと混乱しています。次の補足文は全部A>B>Cという階位とさせていただきます。
「今回は始末書を書かせるほどのことではないでしょう。口頭で注意しておいてください」
私は誤って、AがCのことではなくBの処遇について言っているのだと思いました。つまり、「今回は【あなた(B)】に始末書を書かせるほどのことではないでしょう。口頭で気をつけてほしい」という理解でした。
次の文章には間違いがありましたら、どうかご指摘ください。特に「 」の中の部分。→Bが遅刻した。AがBに「今度、遅刻しないよう、注意してください」と言った。Aのこの話を聞いたあと、Bは「はい、今後注意します」と答えた。
上の「である体」の中の「注意」の使い方は正しいと思われますか。その「注意」は「気をつける」という意味の「注意」でしょうか。AがBに言った「注意してください」は他の誰か(C)と関係がないでしょう。
でも、今回の私の質問の中の「注意」は「気を付けさせる」という意味になっているのですね。Cとかかわりがあります。「口頭で注意しておいてください」を「口頭で注意させておいてください」と変換する必要がないのですね。
どのようにこの二種類の「注意」(気をつける、気をつけさせる)を見分けるのでしょうか。私の考え方はおかしいかもしれません。この奇妙な感覚はうまく表現できなくて、理解しにくいところがありましたら、また補足させていただきます。
いつもお世話になります。
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。同じ漢字でも、中日の「注意」の使い方は微妙に違うことに気づきました。大変参考になりました。
「してあげておいてください」は「させておいてください」の間違いでしたが、「してあげる」と「しておく」は文中でのニュアンスを教えていただき非常に助かりました。質問文の添削にも感謝いたします。間違えたところに、これから気をつけます。←【これから注意します】とも言えますか。
本当にありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
#5です。
ご返事ありがとうございました。【おいて】のニュアンスについて。
これは疑問に思われるのも無理からぬ点でして、非常に微妙なニュアンスを述べた箇所です。
「おいて」=「置いて」で、「置く」には、
「あらかじめ~する」という意味を含むことがあります。
『皆が来る前に窓を開けておく』
『授業の前に教科書に目を通しておく』など。
「口頭で注意しておいてください」は、
「再度こういうことが起こる前に、あらかじめ注意しておいてください」あるいは、
「何か事が起こる前にきちんとした対処をしておいてください」
というニュアンスを含むことになります。
これは、今回のことも、あらかじめあなたが普段からきちんと注意して監督していれば起きなかった出来事ですよ、という婉曲的な叱責の意図がわずかながら含まれると判断して良いでしょう。
【おいて】は相手の責任を問うニュアンスを含む、とお考えになって良いと私は思います。
ですから、何の責任(または権限)も無い人に向かって「~しておいてください」と言うと、相手は不快に感じるはずです。
あっ、とても難しいです。そこまで考えたことがありません。このニュアンスは大変参考になりました。失礼にならないように、気をつけます。本当にありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
awayuki_ch さん、こんにちは。
「口頭で注意しておいてください」という言葉が発せられるシチュエーションで、最も分かり易いのは、
【校則違反の生徒を見つけた教師に教頭先生が発する指示】でしょうか。
例えば、
1.或る教師が、校則に違反するかどうかぎりぎりの行為をした生徒を見つけました。
2.翌日その教師はそのことを教頭先生に報告しました。
3.教頭先生は教師からの報告を聞いてしばらく考えていました。
そして、この一言を発するのです。
「ま、今回は始末書を書かせるほどのことではないでしょう。先生から口頭で注意しておいてください」と。
⇒この意味するところは、【始末書を書かせるほどの行為ではないが、注意だけはしておかなくてはならない行為ですから、先生の方から厳重に注意をしておいてくださいね】ということになります。
したがって、「話し手」が「聞き手」に「もう一人の人間」に対する懲罰・注意を指示している言葉になります。
また、「口頭で注意してあげておいてください」という表現は正しい表現ではあります。
しかし、ここで意味する「注意」は【あくまでも、その第三者のためを思う、優しい気持ちでおこなう注意】というニュアンスですから、注意というよりも忠告してあげる、教えてあげる、問題が大きくならないうちに前もって注意してあげるという意味合いが強くなります。
したがって、「今回は始末書を書かせるほどではないので、口頭で注意をしてあげておいてください」という一連の言葉はあまり使われません。
何故なら、「始末書」にするかどうかというような問題ですから、「口頭で注意しておいてください」と明確な指示の言葉が必要になるからです。
shigure136さん、こんばんは。ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。学校の例はとても理解しやすくて参考になりました。「口頭で注意してあげておいてください」はあまり使われない理由も納得できました。
本当にありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
#4です。
補足拝見しました。『注意する』に、「気をつける」「気をつけさせる」2つの意味がある、というのはおっしゃるとおりです。
1、
「今回は始末書を書かせるほどのことではないでしょう。口頭で注意しておいてください」
という文の場合。
AがBの処遇について言った言葉だとすれば、本人に向かって【口頭で】という表現は使わないでしょう。
A>Bだけの場合、一般的には、
『今回は始末書を書かせるほどのことではないでしょう。次(今度)からは注意してください』(○)
『今回は始末書を書くほどのことではないでしょう。今後は注意してください』(◎)
というような表現になります。
この場合は、
「B自身が自分のことに【気をつける】ように」ということをAが言ったことになります。
校長先生は、新一年生に対して、
「道路を渡る時は車によく注意してください」という話をしました。
なども同じ使い方です。
2、
「今度(は)、遅刻しないよう、注意してください」
「はい、今後注意します」
という会話は至極自然です。
どちらも【気をつける】という意味になります。
ただ、「今度」だけでは不自然です。
『今度は』『今後は』『次からは』などとする必要があります。
3、
「口頭で注意させておいてください」という文は、4段階の階位(たとえば、部長>課長>係長>平社員)を想定していることになります。
平社員が何か大きなミスをした。
平社員に始末書を書かせるべきか、直接の上司である係長が課長に相談した。
同じことを課長は部長に相談した。
そこで、部長が課長に対して言った言葉、という設定ですね。
部長が課長に、係長への【指示の仕方】を伝えた、ということです。
部長は、
「(直接の監督責任者である)係長に、平社員に対して口頭で注意させなさい。」と課長に対して言っているわけです。
4、
「気をつける」「気をつけさせる」の見分け方について。
:「気をつけさせる」の場合は、その対象者が存在するはずですから、それを文脈から読み取ることでしょう。
「この先は、がけ崩れがあって危険なので注意してください」という文は、
単独では(気をつけさせる)対象者が存在しませんから【(あなたが)気をつける】という意味になります。
ただ、
「あなたの役割は、ここを通る車に対してこの道の先の危険性を知らせることです。
この先は、がけ崩れがあって危険なので注意してください。」
という場合は、(車に対して)注意してください、ということになりますから、
【気をつけさせる】という意味になります。
いずれにしても、文全体の意味が把握できるようになれば、どちらの意味を表しているのか自然にわかるようになりますから、あまり心配することはないでしょう。
5、
お礼文中の「間違えたところに、これから気をつけます」は、
「間違えたところに、これから注意します」に置き換え可能です。
ただ、もっと簡単に、
『これからは気をつけます』
『これからは注意します』
だけで十分ですよ。
気をつけたり、注意したりするのは、間違えた箇所に決まっているので、重複を避ける意味も兼ねています。
こちらのほうがすっきりした表現になるかもしれません。
この回答への補足
>bの【おいて】は、
「あなた(B)の【監督責任もある】のだから、きちんと指導するつもりで注意してください」といったようなニュアンスでしょう。
つまり、(ア)は、どっちつかずの曖昧なニュアンスになってしまうわけです。
申し訳ありませんが、hakobuluさんの前回の回答文の中で、一箇所聞き忘れてしまいました。No.4にお書きになった【おいて】のニュアンスはなかなか理解できませんでした。なぜ「おいて」には「あなた(B)の【監督責任もある】のだから、きちんと指導するつもりで注意してください」というニュアンスが含まれているのでしょうか。もう一度教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
度々ありがとうございます。今回のご回答を拝見して疑問が全部解けました。「口頭で注意させておいてください」のシチュエーションもよく分かりました。「注意」という言葉を再認識することが出来ました。非常に助かりました。
ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
第三者が懲罰の対象となるような行為をした。
それを知ったAが上司Bに対して「どうしたらいいでしょうか」と、その対処を相談した。そのときの上司BのAに対する回答・指示が、その会話文のシチュエーションになるでしょう。>「口頭で注意してあげておいてください」は正しいのでしょうか
「…して」に続く場合は、「してあげる」か「しておく」のどちらか一つにします。ただし、日常会話では、ときどき使われている表現のような気がします。
なにかものをわたすという意味の「あげる」の場合は「…をあげておいて」とはいえます。
いつもお世話になります。
ご親切に説明していただき誠にありがとうございます。「してあげる」も大変参考になりました。
本当にありがとうございました。
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