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ダイヤモンドは電気を通さないのにグラファイトはなぜ電気を通すのですか?

A 回答 (3件)

私もおまけで。


高校~大学初級くらいの有機化学の知識がおありでしたら、そんなことあるんだ、くらいの気持ちで読んでみてください。

グラファイトの構造を良く観てみますと、ベンゼンが平面状に無限にくっついているように見えます。
さて、グラファイトは電気を流し、またht1914さんもお書きになっているように金属光沢(真っ黒いけど、光を反射している)もあります。
では、グラファイトを細かく切り刻んでいったらどうなるでしょうか?
ベンゼンはだめです。こいつはバリバリの有機物です。
ナフタレンもだめ、アントラセンもだめ、フェナントレンもだめ。
どこまでベンゼン環をつなげても駄目なのか・・・?と絶望はしなくても大丈夫。もう少しベンゼン環をつなげてやると、半導体の性質が出てきます。具体的には、ペンタセン(ベンゼン環5個)とか、ペリレン(ベンゼン環4個)とか。うまく結晶や膜を作ってやると、有機のトランジスターなどの特性が出ます。
もっともっと広げていくと、半導体の性質が強くなっていきます。
いつかはグラファイトの性質に近づくはずですが、まだそこまでは行ってないようですね。グラファイトの部分構造のような、ベンゼン環がくっつきあったシート状の巨大分子をグラフェンと呼び、最近のカーボンナノ材料の一つとして研究がなされています。

もう片方のダイヤモンドについてですが、確かダイヤモンドは半導体になったと記憶しています。私も専門外なので、うろ覚えですが。
ダイヤモンドと同じ構造を持っていますが、周期表を下ったケイ素やゲルマニウムは半導体ですね。これらの元素でも腕4本は全て結合に使われているのですが、炭素と違って共有結合に使われている電子が結晶中をある程度動けます。同じ族なのに、周期表を下ると違っていておもしろいですね。
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ちょっとおまけです。


金属は電気を通します。金属は見てわかります。磨いた新しい面がぎらっと特有の光り方をします。わかりやすいよく知られた性質です。金属光沢といいます。金属光沢と電気伝導性はどちらも自由電子があることが理由です。だから「金属光沢のあるものは電気伝導性もあると考えていい」ということになります。これはかなりパワーのある判断基準です。軟らかい鉛筆の芯を削るとぎらっと光るのがわかります。金属光沢のように見えますね。炭素棒は電気を通すという予想が出来ます。シャープペンシルの芯で実験することが出来ます。ふつう金属とは考えていない鉱物でぎらっと光るものがあります。黄鉄鉱や黄銅鉱は学校の標本で見たことがあるかもしれません。これらは金属のような延性・展性は示しませんが電気伝導性は示します。半導体のグループに入ります。

逆に言うと透明な固体は電気を通しません。ダイヤモンドも硫酸銅もルビーもサファイヤも駄目です。ガラスも石も駄目です。自由に動くことが出来る電子があれば広い範囲で光の吸収が起こります。不透明になります。透明であるということはある特定の所で光を吸収するとうことがあってもたいていの光は通り抜けると言うことです。
透明で電気を通すということはふつうありません。でもこういう性質を持った物質が必要だという場面もあるようです。こんな変わり者でも探すとあるようですね。液晶ディスプレーの透明電極として使われている物質はこの変わり者です。
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同じ炭素からできているのに不思議ですよね。


これは、両者の構造に大きな違いがあるためです。
金属が電気を通す理由をご存知ですか?
金属の中には、金属原子から放出された電子が自由に飛び回っており、これを自由電子と呼びます(ほぼ自由に運動しているとみなせるからです)。この電子が、電流を伝える担い手となります。

すなわち、ダイヤモンドの場合には自由電子は無いけど、黒鉛には自由電子に相当するものが中にいるわけです。

有機化学に詳しくないのなら、ふーン、というくらいに聞いてください。
炭素は結合の腕、すなわち結合に使うことのできる電子(価電子)を4個持っています。
四本の腕を全て結合に使ってしまっているのがダイヤモンドです。
電子は、全て共有結合に使われているので、自由に動くことができません。
一方、黒鉛では、炭素は腕三本しか使っておらず、1個の電子があまっています。
この電子が比較的自由に運動できるため、金属の場合と同じように電気が流れるのです。
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