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北朝鮮同様イランの核開発も問題になっていますがアメリカは絶対反対ですが中国ロシアは若干違うような気がします。
お聞きしたいのは
(1) 何故イランは核保有に動き出したのでしょう?インドパキスタンはお互  いをけん制しあう為でしたがイランが意識したのはやはりイスラエル?  だからアメリカは過剰?に反応しているのでしょうか?
(2) 中国ロシアも核開発には反対でしょうがそこまで厳しい態度ではないよ  うですが両国の考え思惑はどうでしょう?
  
ふと疑問に思いまして
宜しくお願いします。

A 回答 (2件)

イランが核兵器保有に走った(建前上は原子力の平和利用と言ってますが、誰も信じませんよね)理由としては様々な説が出ていますが、その中でも個人的にはイランという国自体の覇権主義と、若いだけで何のとりえもないアフマディネジャドイラン大統領の国民に対するパフォーマンスと、自身への国民の指示を取り付けるためという説が有力ではないかと思います。



言ってみれば北朝鮮ほど無謀ではないが、核を保有するというポーズあるいは実際の動きを見せることで、周辺のアラブ諸国、特にサウジアラビアとアメリカに対して政治的外交的威嚇を与えられることを主眼としていると思います。
イスラエルについては私はそれほど現在のイランは気にはしていないと思います。イスラエル国民の中にもそろそろというかやっとというか、泥沼のようなパレスチナ問題に疑問や嫌気を指すような空気が出ていることをイランはとっくに承知しています。
イスラエル自体もイランが核を持つことに表向きには憂慮はしても、あからさまな抗議や行動を起こす必要性はないと考えているはずです。
それはつまりは自国の核兵器の先進性と、イランの核保有技術の未熟さからくる余裕だと思います。それになによりもこれ以上の紛争を起こすことで、国民の政治離れと国力が疲弊することを避けたいはずです。

一番焦っているのがやはりアメリカでしょう。当面イランだけをいちびっておけばよかったものを、思わぬ伏兵の実力行使で今後の世界戦略が大きく狂ったからです。世界のパワーゲームを見ればやはり核兵器を保有していることがまず大きなアドバンスとなります。そしてその保有数が次に大きく物をいいます。冷戦時代はソ連とアメリカの2極が世界を牛耳っていました。そしてソ連崩壊による冷戦終了後はいわばアメリカの1極集中、つまり一人勝ちの幻想を抱かせ、このままの状態で行くことを心から願っていたはずです。
それが次第に他の弱小国が核を保有し始めているという事態になると、その夢も大きく揺らぎ始めています。現在ロシア、中国、フランス、英国、それにインド、パキスタン、イスラエルと北朝鮮が核を保有していますが、イスラエルは当然として仏英印パもあからさまにアメリカに対しての敵対行為を取る可能性はありません。露中は金儲けに血道を上げていて、しかも放っていてもアメリカに伍するような経済大国になるにはまだまだ疑問符がたくさんつきます。しかし北朝鮮とイランは違います。こいつらにだけはなんとしても持たせたくはないはずです。つまりアメリカ本土に核を持ち込みたいと願っているテロリスト達に直結しているからです。
そして同じくらいに憂慮しているのがこれらの国に続いて、自国の安全保証のためという錦の御旗を掲げて他のアメリカ友好国や、いままで眠っていたふりをしていた潜在的な反米を唱える国々が一斉に核保有に走ることです。

これ以上の核クラブへの入会が増えることは、アメリカの外交戦略や安全保障の根幹を根元から揺らがせます。現在のアメリカの過剰ともいえる反応にはそんな理由があるのではないかと考えます。

そこでロシアと中国の出方なんですが、現実には両国ともイランや北朝鮮の核保有には憂慮してはいますが、本心はかなり違うと思います。これまでもそしてこれからも露中の仮想敵国のトップはアメリカです。両国とも現在の状況は以外に面白がっていると思いますよ。世界中に軍を配置し、よせばいいのにあちこちにちょっかいを出しつづけたおかげでアメリカはもう経済的にも政治的にもバテバテのグダグダです。これはつまりはロシア中国にしてみれば、自国の世界に対する発言力と国威の増強に繋がります。ロシアはイランに対して原子炉の提供を申し出ています。これは表向きは核の平和利用というイランに対してある程度のイニシアチブを取るという計算と、アメリカの提案する様々な制裁案を牽制するという狙いからですので、今後もアメリカの強硬な態度には組みしないと思います。

中国にしてみても、なにやら意外に北朝鮮に対して強気の発言と行動を見せていますが、これらはすべてポーズだと断言してもいいと思います。
地政学的には日本と韓国(正確には駐留米軍ですが)の緩衝地帯であり、自国の経済軍事両戦略的にも日本海と太平洋に繋がる北朝鮮は今すぐにでも軍を侵攻させてでも欲しい国です。いかえれば中国は昔から北朝鮮を自国の領土と考え、その戦略的な価値からも絶対に手放すはずもない国なんです。

ですから今回の核実験にしてもやたらと強い反応を見せているのはあくまでもパフォーマンスであり、実際には北朝鮮が国際的に孤立するような馬鹿をすればするほど、アメリカを含めた国際社会は中国に対する北朝鮮への影響力を頼りにし、必然的に中国の国連やアメリカに対する発言力と影響力が増すことに繋がります。
こんなおいしい目に遭わせてくれる北朝鮮を本気で制裁するはずがないじゃないですか。中国にしてみれば時間は掛かっても生かさず殺さずで、北朝鮮の自滅を持つつもりなんでしょうが、さらに実際に周辺国と戦争に入るような事態になればそれこそ願ったりかなったりではないかと思いますよ。世界の平和のためだとか何とかお題目を唱えながら、北朝鮮国内に持っている軍事と政治面の手先を使って一気にクーデターを起こさせ、そのあとは完全な中国の傀儡政権を作り上げ背後で院政を敷いて北朝鮮を支配するはずです。

もっともそれまでに中国がハリボテの経済成長の化けの皮が剥がれて、あげくに国内の分裂を迎えないとも限りませんけどね。
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この回答へのお礼

長文による解説有難うございます。
中国が北朝鮮を自国領土にしたがってると言うのは自分も思っていました。
ちょっととっぴかなと思っていましたが勇気付けられた気がします。
しかしアメリカは確かにあちこちの紛争に首を突っ込みすぎですよね、それで経済が立ち行かなくなっては元も子もないだろうに。

お礼日時:2006/10/28 00:14

1)については、御想像の通り、イスラエルの核兵器に対抗する為です。

イスラエル政府自体は公式に認めていませんが、プルトニウムインプロージョン型の核分裂爆弾と、これを弾頭に用いる中距離弾道ミサイルをイスラエルが複数実戦配備している事はすでに周知の事実です。このミサイルはテヘランを射程に収めると言われています。イランはこれに対抗する核兵器を保有する事で、地域に於ける核戦力の均衡を計りたいのでしょう。戦略上、直接的には対アメリカではなく、対イスラエルと見て間違いありません。
尚、米国が現イラン政府と仲が悪いのはイラン革命以来ですので、あれが常態の反応だと思います。

2)の中国の態度については、要するに石油です。中国は経済発展に伴って、現在は石油の供給が国産では間に合わず、石油輸入国になっています。イラン、イラク国境地域に存在する、アザデガン油田の開発権をあわよくば手に入れたいのでしょう。本来アザデガン油田の開発権は日本が握っていたのですが、日本政府が米国に同調して核開発反対に回った(北朝鮮の状況を考えると無理も無い)ので、最近開発権の殆どを喪失した模様です。ロシアについてはよく知りませんが、カスピ海越しに国境を接していますし、その辺りは自国の産油地帯でもありますから、地域が不安定化するのは困るのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

なるほど、各国それぞれ思惑がありますね。
これだけ利害が複雑に絡み合っていると一つの問題を解決するにも一筋縄ではいかないはずですね。
日本も北のことも有るし、かと言って中東の国とそれほど仲悪い訳でもないのに難しいとこですね。
詳しい解説有難うございます。

お礼日時:2006/10/26 22:43

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