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大腸菌を用いての発現誘導の際にpick upしたコロニーを2×YT(+amp)につけovernightし、さらに2×YT(+amp)を加えていて、これは薄めるためにしているらしいのですが、どうして薄めるのでしょうか?

あと、そのあとにIPTGとゆう試薬を加えていて、この試薬の正体がわからないために、なんのためにこれをいれてるのかがわからなくて困っています。

どうかよろしくお願いします。

A 回答 (1件)

 大腸菌はある程度増殖し細胞の密度が増してくると増殖を止めてしまいます。

そのときに細胞内の状態も停止してしまいますので、タンパク合成もストップしてしまいます。そこで密度を低くして、つまり薄めることで増殖を再開させ増殖期、まあがんがん増え始めたら遺伝子発現の誘導を行って、目的のタンパク質を作らせるという為にわざわざ行っています。私が指導するとすると、朝からコロニーを培養し増殖期に入るのをまって誘導をかけるほうを選択します。どちらでもたいてい全く問題ありません。時々癖のあるタンパク質やplasmidがあって、その場合はコロニーから直接でないとampがすぐに弱ってしまって、plasmidを持たない大腸菌が大部分になってタンパク合成できない場合もありますが、Over nightで培養できる点、大腸菌の濃度が液体として薄められるので予想が立てられやすい点など、質問にあるprotocolを使う場合も少なくありません。実際には、朝9時ぐらいからある程度暖めた培地にコロニーを植えて始めれば数リットルであれば昼過ぎには(大腸菌の株によりますが)増殖期に入り始めます。あとはどのタイミングで誘導をかけるかですが、それは目的のタンパク質によります。本当はいろいろ条件決めが必要です。そうですね。。。だいたいOD600nm=0.4から0.8程度を目安にしますが、やはりODの測定器にもよりますし、もちろん目的のタンパク質、培養温度、浸透速度、培地(pHや成分など)に大きく左右されますので、あくまで目安です。
さてIPTGですが先ほどから述べていた誘導をかける試薬です。イソプロピル-β-チオガラクトピラノシドの略で様々な細菌におけるβ-ガラクトシダーゼ活性のインデューサーとして機能します。この場合ですが、大腸菌内に取り込まれラクトース類似体として機能します。具体的にはIPTGが大腸菌内のlacレプレッサーと結合することでlacオペロンをもった遺伝子に対する抑制を解除します。今回の場合は遺伝子導入されたplasmidにそれがあります。
まずはprotocolどうおりにやって目的のタンパク質が誘導されていなかったり、とっても少なかったりすれば条件をいろいろと振ってみるしか無いです。うまくいかないと大変な実験ですが、精製したタンパク質をモテるということは実験に幅が広がりますので、是非がんばってください。
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この回答へのお礼

とても詳しいご説明ありがとうございます!!!!
とても参考になることばかりで、本当に参考になりました☆
お手数かけました^^

お礼日時:2006/10/29 22:47

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