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1920年、インドで狼に育てられた二人の少女の話は有名ですが、
これがつくり話だったと主張するサイトを発見しました。
http://psychology.jugem.cc/?eid=44

検索してみると、他にも同趣旨のサイトがありました。
この話は教科書にも載っていましたし、写真もありましたし、
発見者による本も出版されています。
「狼に育てられた子―カマラとアマラの養育日記」
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4571215010

もし作り話だとすると、どういう理由でそんなことをしたのでしょうか?
よろしくお願いします。

A 回答 (7件)

#3さんの書き込みを読んで少し気になりましたので,私の知る範囲で書きたいと思います。



アマラとカマラが自閉症(自閉性障害)であったとする説の主唱者は
高名な精神分析学者であったブルーノ・ベッテルハイムです。

このベッテルハイムは
自閉症の原因の後天説,いわゆる「冷蔵庫マザー説」を唱えた人ですが,
この説自体が30年以上前に否定されており,
彼の名は自閉症についての誤った神話を広めた人物として記憶されています。

しかも死後になって
心理学,精神医学のいずれについても正式な教育・訓練を受けていなかったにも関わらず
経歴を詐称してアカデミックポストを得ていたという疑惑まで出てきて,
ベッテルハイムの学説への評価は暴落しています。

そもそも彼女たちが自閉症であったという説は
シング牧師の日記などからの推測から出たものに過ぎません。
しかも自閉症の確定診断は3歳以降でないと難しいとされますので,
推定年齢1歳半で発見され2歳半で亡くなった年少のアマラについては
現代の診断基準をもってしても明確なことは言えません。

要するに
アマラとカマラが狼に育てられたという話が根拠に乏しいものであるのと同様に
彼女らが自閉症であったという話も根拠が乏しいものなのです。
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心理学者です.



この件については,以下の本に,発達心理学の大御所でいらっしゃる藤永保先生が詳しく解説していらっしゃいますので,ぜひお読みください.

森正義彦(編著):心理学の切り口-身近な疑問をどう読み解くか-(心理学の世界 教養編1).培風館.2006年,¥1,890.

結論的に書けば,疑問の多い報告だ,ということです.
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
「狼に育てられた子」(シング著)を読んでみました。
それによると、
捕まった経緯:
・ジャングルに化け物が出るという噂を聞いたシング牧師は、好奇心にかられ見に行く。
・白アリ塚の穴に狼と化け物がいるのを発見。化け物は人間とすぐわかる。髪の毛が胸まであり、玉のようになっていた。
・数日後、母狼を殺し、狼の子2匹と2少女を捕獲。二匹の成獣狼は逃走。
・少女を村人宅に預ける。五日後戻ってくると村人は、化け物が恐くて家を逃げ出していた。少女らは瀕死の状態。
・自分の経営する孤児院に運ぶ。医者には見せない。狼っ子であることは、妻以外に秘密。(少女の将来のため)

観察:
・8歳(カマラ)と1歳半(アマラ)と推定。身長、体重など記録一切無し。
・22葉の写真あるが、どれもピンボケと二重写り。顔のアップなし。(8年間の記録としては少ない)
・四足歩行。夜に行動。夜目が効く。夜、目が光る。昼は目を大きくあけられない。言葉発せず。
・服を着ない。一年中ふんどし姿。暑さ、寒さ知らない。汗をかかない。
・牛乳と生肉を好む。動物の死体があると直感でわかる。ハゲタカを押しのけでまでも腐肉を食べる。
・一年後二人とも病気(赤痢)で、五日間失神。ようやく医者に見せる。(これで世間に知られる)アマラ死亡。カマラ涙を流す。
・8年後カマラ死亡。この頃には服を着て、言葉を50ほど覚えるまでに成長。

結論:
・捕獲時の村人の目撃証言なし。(死亡、行方不明)
・牧師の行動は善意。
・狼に育てられたのは疑わしい。

お礼日時:2006/11/04 23:51

大学の講義で教授が仰っていたことなのですが。


狼少女や狼少年と呼ばれている子どもたちは、親から捨てられた「育児放棄」された子どもたちの可能性があるということでした。

このことから考えると、
1.捨てた親が近くに住んでおり簡単に孤児だと言えない、何らかの事情があって狼に育てられたことにした。
2.子どもたちの状態があまりにもひどく、「人間」になっていなかったので狼という表現を使った。
のではないかと推測できます。
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No.4さま


なるほど、昔の聞きかじりの知識でものを言ってはいけませんね。赤面です。

というわけでNo.3の私のレスはスルーしてください。
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アマラとカマラと呼ばれる女の子がいたのは事実です。


彼女たちが「狼に育てられた」と噂されていたのも事実です。
でも、本当に狼に育てられたという証拠はありませんでした。

彼女たちの様子を見た人たちが、
 まるで獣のようだ
 まるで狼のようだ
 まるで狼に育てられたようだ
と噂が噂を呼び、何時しか「彼女たちは狼に育てられた」とまことしやかに語り伝えられるようになったということです。

そして彼女たちを世話した人たちは、その噂が流れてから彼女たちに接したので、噂をそのまま信じてしまったようです。
それ故、「狼に育てられた少女」の話が本当の話として世界中に喧伝されることになりました。

別に誰かが意図的(事実ではないと分かった上で)そのような話を広めたわけでないでしょう。

思い起こせば、20年以上前、大学の教養で発達心理学を学んだときに教授から
「あれは自閉症です。精神病理に理解のない田舎の人たちの思い込みがそのまま世界中に広がったのです」
と教わっていました。
そのころ既に発達心理・精神医学の世界では小児自閉症が定説だったようです。

私としては、
「世間的には、まだあの話は事実として捉えられているんだなぁ」
と、そっちのほうが吃驚しました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
シング博士の日記を読まないとわかりませんが、
意図的なものを感じます。
おおまかな発見の経緯。
「1920年10月8日、シング牧師はお化けが出るという洞窟に望遠鏡を持ち監視を始めた。
 翌日の午後5時ごろ、シング牧師が息を凝らして見守っていると、穴から子連れの狼がぞろぞろと現れた。そして、狼の後ろからまさに"お化け"としか言いようの無いものが2体現れた。
 違いなく人間であると判断。その子供たちは、一週間後、親狼を殺すだけで保護された。」
つまりシング牧師は発見の当初から関わっているようです。

お礼日時:2006/11/03 15:45

私もアマラとカマラの四つんばいになって水を飲むような子供の写真いりの文を見た記憶があります。

で、事実の真偽にはあまり関心がありません。なぜかというと、このはなしはもともと。瓜の蔓になすびはならぬ、とか、氏より育ち、とかいう、生得説と教育可能性を説く説の、ひとつの典型例として探してこられたもので、もし、虚構なら、それを事実として発表することに関わった人々の意図が、感心しませんし、もし、本当のことなら、それはそれ、事実として、わたしたちの頭にインプットしておけばいいことです。ただ世の中には白黒はっきりさせないと気のすまない人も多くて、私とは考えが違います。(確かに、どうだかは興味がありますがね・・)アマラとカマラの拾われてきた時の行動などは動物に詳しい人が「嘘っぽい」とそれらの人々の言うことが、そのようにも思えますし・・また、指や咽喉の使い方などは、ヒトにもDNAのプログラムに書かれたことがあり宣教師のレポートのようなことは少し考えにくいと感じている部分もあります。こういう、考えの人間もいるということで参考までに、
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写真があってそれにひとつの解釈加えたのが原著だから


「探したが村がわからなかった」程度で作り話っていうのはおかしいです。

日本だって1920年の村探せったって無理でしょう。
たとえば中国残留孤児(1945年に中国に取り残された子供)いましたが
覚えている旧地名(親元)名前がわかっていても親は名乗り上げるとは限らず
自治体でも親の名前を追跡できないことがありました。

子供が取り残されたのは事実で、出生のときのメモなどはある(紙に子供と親の名前書いたものなど)
肉親判明しないから「うそ」ってならないでしょう?

質問の作り話説(うそ説)はこのレベルです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
こんなサイトがありました。
「“オオカミに育てられた少女”は実在したか」
http://www.kgef.ac.jp/ksjc/kiyo/910170k.htm

お礼日時:2006/11/02 17:05

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