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●いろいろな本を駆使して調べたのですが、「PHがある値に達したときに、(アミノ酸の陽イオン)、(アミノ酸の双性イオン)、(アミノ酸の陰イオン)が共存する平衡混合物の電荷が全体として0になりアミノ酸はどちらの極にも移動しなくなる。この時のPHを等電点といい、PIと表す。この等電点の時はそのアミノ酸のほとんどが電気的に中性な双性イオンの状態であるが、溶液中にわずかに残っている(陽イオンの濃度)=(陰イオンの濃度)となる。」+これと別の本に「中性アミノ酸→等電点は中性付近、酸性アミノ酸→等電点は酸性側、塩基性アミノ酸→等電点は塩基性側」とあったのですが、これは等電点の時は必ずしも中性付近になるわけではなく、あくまで等電点が中性付近になるのは中性アミノ酸のみってことですか?
●また、電気泳動をする際にアミノ酸の水溶液が中性付近(普通の状態)なら、アミノ酸の大部分が双性イオンで、正味の電荷が0であり、残りの陽イオンと陰イオンに関しては(陽イオンの濃度)=(陰イオンの濃度)であるから、この時のアミノ酸は陽極にも陰極にも移動しない
と考えたのですが、この考え方でただしいと思われますか?
以上の2問の質問ですが、どうか分かった方は回答を寄せてください。
お願いします。

A 回答 (1件)

◆中性アミノ酸の場合は,アミノ基とカルボキシル基が一つずつなので,ほぼ中性で,陽イオンと陰イオンの濃度が等しくなり,双性イオンを加えた平衡混合物の電荷の和は0になります。


◆酸性アミノ酸の場合,カルボキシル基を二つ持っているので,陽イオンと陰イオンの濃度がどちらも1モルで等しくても,陽イオンの方はNH3+が1モルなのに対して,陰イオンはCOOH-が2モルあることになり,マイナスの電荷が約2倍と大きくなります。これをプラスマイナスゼロにしようとすると「陽イオン←→双性イオン←→陰イオン」という平衡を左に移動させる必要があります。水素イオンを加えて酸性を強くするとこの平衡が左へ移動するのは理解されていますか?だから,例えばグルタミン酸なら,pH=3.22というかなり強い酸性にしてやっと陽イオンが陰イオンの約2倍になり電荷の和が0になるのです。
◆塩基性アミノ酸の場合は,その逆で,中性ではプラスの電荷の方が大きいので,塩基性にして,陰イオンを増やしてやらないと電荷の和は0にはなりません。
◆後半のご質問ですが,中性アミノ酸の場合は,中性付近ではほとんど移動しません。アミノ基とカルボキシル基の電離度の違いで等電点がやや酸性側に寄っているので,(例えばグリシンは5.97)グリシンならpHが5.97で移動しないということです。酸性アミノ酸の場合は双性イオンが多いといっても中性付近では前述のように陰イオンが多いので,陽極に移動します。塩基性アミノ酸はその逆で陰極に移動します。いずれにしても等電点では電気泳動は起こりませんが,等電点からずれたpHでは電気泳動が起こります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。かなり、参考になります。

お礼日時:2006/11/08 00:00

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