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厚生労働省の日本におけるトリインフルエンザ予測では,発症25%(5200万人)死亡17万~64万人となっております。しかし,今回のトリインフルエンザの死亡率は50%を超えているようです。厚生労働省の予測は日本における1918年のスペイン風邪,発症2300万人,死亡39万人,死亡率1.68%よりも少ないものです。なぜなのでしょうか。私なりに予測した理由は下記です。

(1)ヒトに感染するようになる頃には病原性が弱まる。
(2)治療技術が進歩し死者数が減少すると予測される。
(3)パニックにならないために内輪の数字としている。

スペイン風邪もトリインフルエンザが数回変異を起こしたもののようです。現在のトリインフルエンザも3~4回すでに変異し,必ずヒトに感染するようになるはずですが,予測数があまりにも低いもので,どのような理由が考えられるのかご教示ください。

A 回答 (3件)

 はじめまして。

ヒトではなく鳥の方ですが、一応専門知識を有する者です。

>劇症や死亡の事例、またはそのシーズンで最初の発生などでなければ、インフルエンザの型までは確認しないのではないでしょうか

 ヒトのインフルエンザワクチンの培養株を決めるために、毎年ある一定数のサーベイランスは実施されています。
 ヒトで流行するA型インフルエンザのH亜型は1-3なのですが、同じ1型でも抗原性は様々でして、違うタイプのウイルスが流行すればワクチンが効かなくなってしまいます。
 それで今年はどのタイプが流行しそうだ、という予測を、前年のサーベイランス成績に基づいて行っているということです。

 また、現在は質問者が書かれたとおり、H5亜型のインフルエンザがヒトで流行するという懸念がされていますので、診断マニュアルのようなものが厚労省から出ていて、ある程度重篤な症例はウイルスのH亜型まで判定することになっているはずです。(このあたりの細かい基準は私はよく知りませんが・・・)

 で、質問の死亡数予測についてですが、ピンからキリまで様々な数字が予測される中で、厚労省がこの数字を公式見解として選んだということでしょう。
 その理由付けとしては、(1)から(3)まで、それぞれが正解と言うことだと思います。

 今アジアで人に感染しているH5が、そのままの病原性でヒトに容易に感染するようなことになれば、全世界で何十億という人が死ぬ、なんて予測もできましょうが、ウイルスは流行に伴って病原性が弱くなるという一般的な現象がありますから、この最悪の予測が当たる可能性は極めて低そうです。
 というのは、極めて病原性の強いウイルスは、致死率が高く経過も短いので、他の人に感染するチャンスが少ない→病原性の弱い株が生き残る、というわけです。

 (2)に関しては、現在では抗インフルエンザ薬も有効なものがありますし(課題は生産が追いつくか)、ワクチネーションの考え方も昔よりは進歩しているので、同じ病原性であってもスペイン風邪(当時はウイルス疾病であることすら判明していなかった)よりは人的被害は抑えられるはず、という考え方です。

 でも、不利な要因もあって、昔より交通機関が遙かに発達している現在では、「感染拡大の速度」は遙かに大きくなることも懸念されます。
 とある国で強い病原性を持ったままヒトに親和性が高いウイルス株が出現したとして、その株は1~数日のうちに世界中に拡散する(人間が運ぶ)可能性があるわけです。
 病原性がマイルドになる前に人間が広げてしまっては、人的被害も多くなるかも、という考え方です。

 ま、こういう数字、私は占い程度に考えてますけどね。
 その年のノーマルのインフルエンザの流行予測すら、まともに当たった年が少ないというのに、どんな代物が出てくるかも判らない新型インフルエンザの流行予測なんて、まともにできるわきゃない、と思います。
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この回答へのお礼

詳細な回答ありがとうございます。「占い程度」言い得て妙ですね。Jagar39さんと同じようなことをアメリカの専門家もいっております。

心配性な老人としましては,もし流行すればインフルエンザ用マスクは何日かでなくなるでしょうし,タミフルは医療従事者の使用でなくなるでしょうし,ワクチンの開発は間に合わないようですし,大丈夫なのかなと思ったわけです。しかし,致死性の鳥インフルエンザワクチンを鶏卵を使用してどのように製造するのかも疑問なのですが…

アメリカがこのインフルエンザ対策に60億ドル必要とのこと,日本の政府は何を考えているのかも心配です。

お礼日時:2006/11/24 05:07

補足です。



劇症や死亡の事例、またはそのシーズンで最初の発生などでなければ、インフルエンザの型までは確認しないのではないでしょうか。
例えば抗インフルエンザウイルス薬の使用に際しては、薬が有効な型かどうかは確認していますがどの型かは確認していなかったと思います。
つまり、現在判明している死亡率50%というのは、サンプルが少ないため極端に大きな数字が出ているものと考えます(もっと高くなる可能性は否定できません)。

また、研究者も死亡率を出す際には、たった数十例のデータよりは普通のインフルエンザやスペイン風邪などのデータを重要視すると想像されます。
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>(2)治療技術が進歩し死者数が減少すると予測される。


が、一番適当な理由と思われます。
それから、栄養状態が良好であることや、併発しやすい肺炎等に対する治療法があることも大きな理由かと。
なにより、不十分とはいえ備えられることが最大のアドバンテージです。

>予測数があまりにも低いもので
スペイン風邪と同等であれば、当時の日本の人口/死者数は5500万人/39万人ですから、現在の日本の人口だと約90万人が死亡するのでは、ということでしょうか。
決して低くはないと思います。最大で69万人と見積もっているのなら。
ですが、

>(3)パニックにならないために内輪の数字としている。
というのも、いくらかはあるでしょう。
国が意見を求める学者・研究者というのは、良くも悪くも中庸な答えを出す方々だと思います。
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この回答へのお礼

回答有り難うございます。スペイン風邪(前回のトリインフルエンザ)の死亡率はアメリカでは平均2%,日本でも何回かの流行がありましたが1~5%で平均して1.68%です。現在のトリインフルエンザの死亡率は50%を超えています。スペイン風邪でもそうでしたし,現在のトリインフルエンザでも栄養状態が良く,免疫力のある青年の死亡率が決して低くないことです。日本での発症者数が2000万~3000万としましても,死亡率が50%なら単純に計算すれば死亡者数は1000万~1500万になるはずです。

スペイン風邪では世界各地で村が全滅しました。今回はもし死亡率が50%強なら国が全滅してもおかしくはないのではないかと思うわけです。そうならないことを祈りますが…

お礼日時:2006/11/19 04:42

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