
A 回答 (3件)
- 最新から表示
- 回答順に表示
No.3
- 回答日時:
まず、一細胞からRNAをとって分析するのは、PCRが使える現在となっては不可能ではないですが困難です。
十分量の細胞や組織を使って、細胞数を計測したりいろいろな方法で推測したりして、一細胞あたりのRNA量に換算するのが普通でしょう。特定のターゲットmRNAのコピー数を求める方法としては、
1. RNase A protection assay
古典的な方法ですが、おそらく最も定量性がよいです。
in vitro transcriptionなどで、ターゲットRNAの一部に相補な放射性ラベルRNAプローブを作ります。放射性ヌクレオチドの取り込み率から収量が求められますし、一般的な定量法法で収量を求めても良いですが、収量(重量)がわかれば設計したプローブの分子量で除してモル数(これにアボガドロ数をかければコピー数になる)が求められます。モルあたりの比活性も算出できます。
サンプルRNAに過剰量のプローブを加え適当な条件でインキュベートすると、ほぼ100%のターゲットに一分子あたり一分子のプローブがハイブリします。その後、一本鎖RNAを特異的に分解するRNase Aで消化すると、ハイブリしなかった過剰のプローブは分解され、ハイブリしたプローブだけが残ります。分解されなかったプローブの放射活性からハイブリしたプローブのモル数(=ターゲットRNAのモル数)が求められます。
2. 定量PCR
No. 1さんが書いている通りですが、補足すると、
ターゲットRNA(から逆転写されたcDNA)に対するのと同じプライマーで同程度の増幅をする(つまり長さや配列が極端に変わらない)濃度既知のテンプレートをコンペティターとして加えてPCRをかけます。等量のサンプルに対してコンペティター量を振って、ターゲット由来のPCR産物とコンペティター由来のPCR産物の量が等しくなるポイントを検量線から求めます。そのポイントのコンペティターのコピー数ががターゲットRNAのコピー数ということになります。
ただし、ターゲットRNA量を正確に測定するためには、コンペティターはPCRの段階でプラスミドなどのDNAを加えるのではなく、in vitro transriptionなどで合成したRNAを逆転写の段階から加えるべきです。 なぜなら、逆転写反応はRNAサンプルに対して100%の効率ではなく、しかも反応ごとに効率が振れるものだからです(一般的に10~50%くらいの効率)。
No.1
- 回答日時:
そういう実験はしたことがないので、単に私の知っていることと持っている技術を組み合わせて「私ならこうする」程度のことしか書けませんが。
1.細胞数をカウントする
計算盤かパーティクルカウンターか何かで、とにかく単位容積あたりの細胞数を出します。
2.その細胞の単位量から懸濁液を造り、遠心して細胞ペレットを得る
3.そのペレットよりRNAを抽出する
4.目的遺伝子のプライマーを使って、コンペティティブPCRかリアルタイムPCRを実施して、遺伝子のコピー数を出す
求める精度にもよると思うのですが、これでいけませんかね?
標準プラスミドを作らなきゃならないのが手間ですが。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
人気Q&Aランキング
-
4
食品の再冷凍がいけない理由の...
-
5
光の波長と視野の関係について...
-
6
不衛生な食べ物は、加熱すれば...
-
7
匂いをかぐではなく、「匂う」?
-
8
1年もすれば物質的には私たち...
-
9
電子顕微鏡と光学顕微鏡、それ...
-
10
機械油のような正体不明の臭いは?
-
11
ヨウ素って臭いありますか? フ...
-
12
なぜ、おなかの中の赤ちゃんは...
-
13
人間の細胞の数が以60兆個と言...
-
14
マクワウリの収穫の目安
-
15
菌保存用培地(LB培地)になぜ...
-
16
何故、生き返す事が出来ないのか
-
17
発現ベクターについて質問です
-
18
側抑制の仕組みがよくわかりま...
-
19
皆さんが尊敬する「科学者(物...
-
20
細胞分裂の実験でなぜ「固定」...
おすすめ情報
公式facebook
公式twitter