今日のニュースでこんな事が取り上げられていました。
『安倍晋三首相は13日の衆院教育基本法特別委員会で、教員の質の確保に関連し「(教員の中に)不適格であるという方々がいるのも事実。採用する際には資質が十分に分からなかったという例もある」と指摘し、教員免許に更新制度を導入する方針を明言した。』
『中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)が答申した「更新期間10年間で研修30時間」では、不適格教員を排除するには不十分だと判断』
『これらは「教育現場からダメ教師を排除し、教育の質を高める」ことにつなげる狙いがある。』
更新制によって、ダメ教師、有能な教師を分けることが出来ると思いますか?
(評価は、父母や管理職によるものがメインになるようですが。)
ちなみに、僕個人的な考えですが・・・
・何十倍、何百倍の倍率を経て教員になった人が不適格なら、その人を選んだ人が不適格じゃないのかなぁって思います。←ここが元凶?
・「教育再生」は、ダメ教員を排除すること←何が再生されるんでしょう?
・10年ごとに30時間も研修するお金がそんなにあるのなら、教員の給料あげて、もっと倍率つけて、いい人集めたらいいんじゃないかなぁ。
・「教育力の向上」は「教員の質の向上」ではないと思うのですが。
みなさんのお考えお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
教育政策に関しては、私もおおむねNo.1さんの意見に同意です。
というのも、うちの親父が教師をやってまして、2年前に学級崩壊のクラスを受け持った時に、家族として見ていて「いつか自殺するんじゃないか」と思ったもので・・・。
今でも覚えているのが、運動会の日に打ち上げから帰った親父が夜10時頃に煙草を買いに出かけたのですが、その時に「出かけたまま死ぬんじゃないか」と思ってこっそり跡を付けたことがあります。
息子という立場上、完全に公平な目線からは言えませんが、仮にも30年近く教職で働いている親父です。
今のところ、後にも先にもここまで酷い状況になったのはあの年だけでしたが、教師の指導力だけでどうにもならないクラスが少なからず存在するのだということを思い知らされました。
もともと親が教師という家庭で育ったのでどうしても教職員側寄りの意見を持つ私ですが、この時に家族として身につまされる思いをした経験から、前にも増して教育施策が現場を見ていない無能きわまりないものに思えています。
その親に聞く具体的な事例を挙げるだけでも、
・通知票が観点別評価・絶対評価になった。単純計算で数倍の量の評定を出さなければならない。
・パソコンが普及して、作らなくても良い資料を作らされるようになった(という冗談みたいなホントの話)。以前は殆どなかった持ち帰りの仕事が激増した。
・親の質が低下し(これは教育の場でなくとも切に感じますね)、子供が適切な躾を受けていない状態で入学して来たり、親自身が現場に介入するようになった。その対応による心労・物理的苦労。
・行政の教育への介入がひどくなったとか。これに関しては教育基本法の件と合わせて議論がありますが、ともかく現場でやっている分には苦労の種だという話。
・週5日制によって、授業のペースに余裕がなくなり、子供が躓いても対応することが難しくなった。(他の状況は教育現場の問題なのでまだしも、社会的な意味で「週5日制で教員が楽になった」という誤解だけは、家族の立場からなんとしても解きたいものです・・・)
どこまでが教員の能力の問題で、どこまでが教育政策の問題なのかは、読んでいる方それぞれの考えにお任せします。
とにかく一つだけ言いたいのは、「教員の多忙」を解決する前に免許更新制度だけを導入して年間30時間の研修。
過剰表現でもなんでもなく、「熱意のある教師(=学校教育に時間と苦労を割いている教師)を殺す気」としか思えません。
御回答ありがとうございました。
>教師の指導力だけでどうにもならないクラスが少なからず存在するのだということを思い知らされました。
今の時代、親が子供と一緒に教員に対して怒鳴り込んでくるケースは少なくないそうです。いったい誰のための教育なんでしょうか。
小学校での運動会しかり、いじめ問題しかり、子供が一番でなければいけないという「作り上げられた優越感」が、社会で生きていく人間が乗り越えなければいけない「試練」から逃避させている様な気がします。
>前にも増して教育施策が現場を見ていない無能きわまりないものに思えています。
全く同感です。私は
『教員の質の確保に関連し「(教員の中に)不適格であるという方々がいるのも事実。」』という首相の見解は全く理解できません。
「教員の質の確保」というのは、不的確教員を排除することだけではないと思います。一生懸命がんばるよい教員を大切にし、仕事をしやすく、また力を思う存分発揮できるような環境作りをどうして先に考えないのでしょうか。
>「熱意のある教師(=学校教育に時間と苦労を割いている教師)を殺す気」としか思えません。
日本の教育はどんどん壊滅的な方向にいくのでしょうね。
No.4
- 回答日時:
はじめまして。
養護学校の教員をしています。
まず結論から。
>更新制によって、ダメ教師、有能な教師を分ける
>ことが出来ると思いますか?(評価は、父母や管
>理職によるものがメインになるようですが。)
明らかにおかしい教員などに対し、指導を行ううえでの根拠とできる点で一定の効果はあります。また、どうしようもなく辞めさせたい教員を排除するための口実とできる点で、一定の効果はあります。ただ、期待できるほどの効果は挙げないでしょう。実施に伴って人情がどうしても出てきてしまうし、自分が悪者になりたくないという心理が働くものなので。
確かに、不適格と思われる教員はいます。
現場目線で言えば、早くやめさせたほうが子供のためだろうという教員もいます。担任を持たせられない/学級崩壊させてしまう教員が、より問題が少ないだろうから、という判断の元で地方の養護学校や特殊学級に配置される教員がいることも事実です。…そして実際に被害をこうむっているケースも何件も目にしました。この人がいなくなることで、周囲の負担はだいぶ減るだろうなぁと思うこともありました。
ただ私は、職場において多少のお荷物感はどこにでも「あるもの」だと思っています。どこの職場にも、少しくらい変な人はいるでしょう?
社会全体に、お荷物感がある人がいる以上、
・学校だけそういう人を無くすことはできない
・ある程度、そういう人を育てるような体制が必要
と思っています。
そして、上記のような考えが、教育現場(教育委員会など)に浸透しているように思います。勝手な憶測でしかありませんが。
ただ許容量オーバーの方はいるし、そういう人には速やかに去っていただきたいのですが、実際にはその線引きが難しいので、再研修制度などが作られましたが、よほどのケースでなければ適用はされず(人情が出てしまうのか、管理職自身の評価も気にしてしまうのか)実質的には役に立っていません。
>・何十倍、何百倍の倍率を経て教員になった人が
>不適格なら、その人を選んだ人が不適格じゃない
>のかなぁって思います。←ここが元凶?
たしかに、これも大きな原因でしょうね。
選抜はその当時の教育行政の職員などが行いますが、その方々も数年単位で異動されます。採用後に問題がある人を採用していたとしても責任は問われませんし、そもそも人事のプロではありません(面接の試験官に企業の人事担当者を同席させていることはあります)。そのときの職員だけに頼るのではなく、様々な観点で人材を育成しつつ、一定水準に達した者を採用するといった、何らかの仕組みづくりが必要かと思っています。
以下の質問のNo.6で関連する提案をさせていただきました。参考にご覧下さい。
http://okwave.jp/qa2555591.html
人材の確保は急務の課題ですが、公務員として仕事をしているうちに染まっていくパターン、加齢や育児ストレスとともに仕事に熱意が失われていくパターンなども少なからず存在します。仕事をしていくうちに人材の質も変化していくということですね。ならば給与制度を見直せという声もありますが、そう簡単にはいかないでしょう。締め付けの厳しさはやる気の低下を引き起こします。
適切に評価しようにも、教員の仕事内容は明確にしづらいものがあるので、反発もあるでしょう。この辺り、No.3の方が書かれている「役割を明確にする」ことと関連しています。確かに教員は「なんでもやる」ことを求められていて、なんでもやれて当然、と見られているようにも感じます(ちなみに養護学校では教育相談や地域の学校支援など、校外に出かけたりして少し営業に似たこともやっていますよ…予算はつけられていませんが)。
教育に業務分担が必要な時期かも知れない、と私も感じています。ただ、これにもデメリットはあって…今まで家族のように密接な関係を気づいていた教育現場に縦割り感が増し、担当分野の狭間に落ちるケースも起こりうるでしょうし、私は担当じゃありませんから、となるケースも増えることでしょう。
>・「教育再生」は、ダメ教員を排除すること←何が
>再生されるんでしょう?
目に付くところから行うのは、日本の行政の常かと。
…教員の締め付けは、より厳しくなるでしょうが(これを言うと、当たり前だろう、という声が上がるのですが)。私は少しはマシになるかも(ならないかも)というくらいで捉えています。
この質問で語られているように、教育にかける予算を増額すべき、と言う主張も生まれていることは、大変ありがたいことだと思っています。無駄遣いしないように気をつけなくてはいけませんね。
>・10年ごとに30時間も研修するお金がそんなに
>あるのなら、教員の給料あげて、もっと倍率つけて、
>いい人集めたらいいんじゃないかなぁ。
研修するお金は、極端に言えば資料代と施設利用料くらいのもので、せいぜい担当者を各部署で1~2名増やす程度になるのかと思って見ています。教育行政の業務に追加する形で行うのでしょうから。
良い人材が増えるなら喜ばしいのですが、予算を増やして変な人を増やすことだって考えられます。いずれにせよ、人材の見極めが重要になりますね。
>・「教育力の向上」は「教員の質の向上」ではない
>と思うのですが。
同感ですね。
ただ、教員の質を向上させるくらいしか、行政として行えることはないのかもしれません。家庭を云々、地域を云々と文科省が言っても、何も変えることはできないでしょう?
私は、就学前の子育て支援を十分に行うと良いと思っています。祖父母や家族の助けを得られない状況が生じているのこと、就学してから問題化する軽度発達障害やグレーゾーンのお子さんを早期に発見し解決できるようになると期待できること、ほとんどの教育的な課題は早期教育の改善により軽減・解消できると期待できることからです(知的発達という側面ではなく、集団学習のレディネスや基本的な生活習慣の確立といった側面からです)。
また、実験的に学校運営が行えるようにすることで、以下のような点を改善して学校ごとのカラーを出していけるといいと思っています。
・教員の評価をどうにかして行うこと(不完全でいいんです)
・校長の権限を強化し、比較的長期間同一校に勤めることができるようにすること
ただし、この実践については校長の教育方針・実践を第三者機関が評価するような条件をつけることが必要になるでしょう。現在の学校評価は、職員が考えた項目を保護者や児童生徒や地域の方に行うなど、あまり意味を成さないものだからです。
スパルタ好きがいたり、一芸あれば他は何でもよしなんて人がいたり…教育全体を一律に変えることが困難になってきています。個人的には、各学校でより実験的な試みができるようにさせて、保護者がそれを選択していくようにする流れになってきているのかも知れないと思っています。…過激な話ですが。
御回答ありがとうございます。
一考察をこんなに詳細に述べていただきありがとうございます。
ダメ教員を排除することは必要という論点は理解できます。
それは皆さん同様の意見のようですね。
頑張っている教員を締め付けるような政策はいらないとはいいつつも、
やはりダメ教員がいることも同様の現象を生んでいるのですね。
No.3
- 回答日時:
こんばんは。
東京在住です。教師ではありません。教師の資質を周期的にテストする事には賛成です。
ただ、問題は「資質」とは、何の資質を指すのか?です。
営業マンなら売り上げやコネクション作りが結果ですし、
弁護士なら裁判に勝つ事。
投資家ならリターンが多く得られるかが能力判断の基準ですが、
一体、教師は何で判断されるべきでしょうか?
教師の役割を明確にしなくてはいけないと思います。
私は教師の役割を「教科を教える専門家」だけに特化したいです。
今まで、教師というのは、学校運営からなにから学校で起きる事柄の
すべてをやっていましたが、そんなの会社で例えるなら総務課、管理部、
業務課、広報部、、、などのセクションをすべてやっているようなもんです。
やってないのは営業くらいか、、、。
その上で肝心の授業をやるってんだから、そりゃ大変でしょう。
というより、大抵の日本人は、教師とはそういうもんだし、
だから偉い先生なんだって思ってる。
僕は金八先生とか、教師モノのドラマほど罪なものはナイって思ってます。
学校の主役は子供ですよ。
脱線しましまたが、そこで、会社でいうところの、総務や管理や業務や広報の部分は、「学校運営スタッフ」とも言うべき、そういう名の専門家がやればいいのであって、教師は「教科を教える」専門家でいればいいわけです。
このような事は私がアメリカの高校に留学した時に学んだ事です。
その高校では、教師は自分の教室を一つ持っていて、教科を教え、
6時間、その教室にやってくる子供に教科を教え、
終われば帰宅してました。
(クラブ活動に参加している教師もいました)
そんな感じで、教科を教える専門家であるならば、
その専門家としての資質や技量を、一定周期でチェックするのは
当然可能ですし、必要でもあります。
つまり、人格を問うわけではありません。
勿論、普段から問題のある教師なら、それは別に学校運営側からチェックが入るでしょう)
また、余談になるかもしれませんが、中学以降はクラス・担任制を
なくしてはどうか?!と、考えます。
そうすれば、教師の負担は減ります。
生徒は必修にしろ、選択科目にしろ、先に述べた自分の教室をもっている先生のところへ毎時間移動すればいいわけです。
こうすれば、教師の負担は減り、いじめの問題を作り出す閉鎖状況も
少しはなくなります。
どうでしょうか?長くなってすみませんでした。
御回答ありがとうございます。
アメリカの高校の例はとても良いかと思いますが、良い生徒が伸びる反面、学力格差が大きいのも特徴です。自主性を重んじるあまり、一度逸脱した生徒は、学力が全く身に付かないといった弊害を生んでしまうのも事実です。
従って日本における教育のあり方が決して悪いわけではないと思います。
特に高校全入の今の時代、生徒・児童を勉強に目を向けさせるために、多くの苦労や労力を費やしているのが、日本の教員の特徴でもあると思うのです。
そうした教員は資質を深めるために自己の努力を続けているのです。
それをしている教員は夜遅くまで残っているでしょうし、
反面、勤務時間前に帰宅する教員もいるようです。
こうした今の学校教育現場に、ダメ教員を排除する目的の研修が、
果たして意味をなすのでしょうか。
政治家や行政で話し合われている政策は机上の空論であり、
作っている人たちも結局何をしていいかわからず、
世論にたたかれるだけの材料を一掃することしか考えていないのでしょうね。
>その専門家としての資質や技量を、一定周期でチェックするのは当然可能ですし、必要でもあります。
こういった考えは賛成です。
ただ資質や技能はここが常日頃から地道に積み上げていくもので、
これを図るのは熟慮の上でどの様にするか結論を出して欲しいと思います。
No.1
- 回答日時:
自分の考えを書きます。
私は、教員免許更新制度自体には賛成です。
更新制度自体(どのような更新要件を設定するのか等)については十分に検討した上で導入するべきだとは思うが、その条件で導入されれば、学習指導要領などが改定された場合などに新要綱が十分教員に理解されているか等を確認することが出来るだろう。
そういった点で有益な制度だと思います。
しかし、私は現段階での導入には反対です。
現段階で反対とは、「現時点での教員の勤務状況をそのままにしておいて免許更新制度のみを導入するのに反対」という事です。
何故なら、教員一人ひとりの負担が大きく、十分な生徒指導を行うこともままならない現状で、さらに免許制度更新制などという「新たな負担」を与えればさらに生徒指導等にかける時間が少なくなり、教育の質が低下したり、教員が負担に耐え切れずうつ病になったり(現時点でもかなりの数がいる)、教員が職を辞す可能性が出てくる。
そして、残るのは世渡り上手な教員、そもそも教育をまともにやる気が無い教員(更新制度の対策だけきっちりやる)になる可能性がある。
真面目な人ほど溜め込んで爆発してしまいますからね……
このようなことを言うと、「教員の仕事など大変ではない」という人が出てきそうだが、私も「全ての教師」が大変な勤務状況に置かれているといいたいわけではないです。
教師の中でも、「生徒指導」を行わなければいけない学級担任を受け持つ教師は教科指導と生徒指導両方こなさなければならないので非常に負担が大きいのです。
さらに部活動(特に運動部)の顧問を受けもっているとしたら殺人的な忙しさになる。
個人的な見解としては、教育改革としては「生徒ひとりあたり換算で欧米の半分くらい」である教育関係の費用を増額し、生徒指導と教科指導、部活動指導を分離する。(それぞれ生徒指導はスクールカウンセラーや専門の教員、教科指導は教諭、部活動指導はインストラクターが行う)
そして教員一人当たりの負担が減れば教員免許更新制度の導入も可能でしょう。
金を使わずに負担ばかり増やしているようではますます教員になりたい人が減って教育の質が下がるだけだと思うのですが、首相はそれすらもわからないのでしょうか……
再チャレンジ税制といい、現首相の政策ははっきり言って出鱈目ですよ。
御回答ありがとうございました。
>教員が負担に耐え切れずうつ病になったり(現時点でもかなりの数がいる)、教員が職を辞す可能性が出てくる。
そして、残るのは世渡り上手な教員、そもそも教育をまともにやる気が無い教員(更新制度の対策だけきっちりやる)になる可能性がある。
真面目な人ほど溜め込んで爆発してしまいますからね……
>金を使わずに負担ばかり増やしているようではますます教員になりたい人が減って教育の質が下がるだけだと思うのですが、首相はそれすらもわからないのでしょうか……
私も全く同意見です。
真剣に、一生懸命取り組んでいる教員がどんどん活躍できる体制を取り組むなんて事は、教育改革の中には見受けられないのは気のせいでしょうか。
政治や行政が介入しての教員の質の向上?
結局現場任せでこれを政策とよぶなら、ほんとにでたらめですね。
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