プロが教えるわが家の防犯対策術!

 浅井隆氏の「次に来る波」を読みました。
 その中で、こんな文章がありました。

>ボストン大学経済学部長のローレンス・コトリコフ氏は(中略)はっきりとこういっている。
 「日本政府に残された手段は、債務を返済するために紙幣を印刷することである。そうなればハイパーインフレとは行かないまでも、必ずやインフレが引き起こされるだろう。」

 紙幣を印刷するとインフレが引き起こされるとはどういうことでしょうか? 紙幣の印刷がどういった経緯で物価を上昇(インフレ)させるのでしょうか? 

 いまいちピンと来ないので、初歩的な質問で恥ずかしいのですが、わかる方教えてください。よろしくおねがいおします。

A 回答 (4件)

 その先生の指摘は半分は当たっていますが、残された手段がただ一つというのは間違っています。



 それはさておき、紙幣を印刷して発行したら必ずインフレが起きるかというとそんなことはありません。紙幣は経済活動には不可欠なものなのですが、これは一種の商品であり、他の生産物やサービスと同じ性質を持つものです。ですから必要とする紙幣の量を発行している限り、紙幣の価値が下落することはありません。これは他の商品やサービスと全く同じです。
 紙幣は言うまでもなく日銀が発行するのですが、これを無節操に発行できないような仕組みになっており、政府がどんどん紙幣を発行してもらいたいと国債を乱発しようとしても日銀がそれを引き受けなければ発行はできません。第一次大戦後に世界を襲った何度かの悪性インフレの教訓から日本を含めて自由主義諸国はそのようなことが起きないよう、通貨の発行権限を与えられた銀行は政府のコントロールの外に置かれています。ですからインフレを起して借金を棒引きにしようとする陰謀はそこで挫折するようにできています。
 ですからその先生が主張する手段は不可能です。
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この回答へのお礼

 なるほど、かなりわかってきました!
 
 無節操に発行できない仕組みがあるなら、紙幣を印刷して国債の償還に当てるというのは簡単ではないのですね。

 で、あれば、日本の膨大な借金問題はどのように解決できるのでしょうか・・・。新たな疑問がわいてきました。が、この件はまた別の機会に質問させていただこうと思います。
 
 大変参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2006/12/17 04:39

単純に考えてください。


今パンと魚を交換している世界があったとします。
パン1つにつき魚1匹で交換していた時に、急にある日から大漁が続き、魚が今までの2倍取れたとすると、魚を取っている人はパンと交換する魚が手元に今までよりも沢山あるわけですから、パンを欲しがる人や欲しがる量が増えるでしょう。
そうするとパンを持っている人は魚1個とパン1個を交換するのではなく、魚3匹とパン2個とかパン1個当たりの魚の量を増やすことをもとめるでしょう。
だってそうしても欲しいという人はいるでしょうから。
かくして魚が沢山供給されることによって、パン1個の価値と見合う魚の量は多くなることとなったわけです。

魚をお金と考えて見ましょう。パン1個100円で取引ができていたときに、政府が大量に100円玉を供給すると、パン屋さんはパン1個と見合う魚の量が多くなったように。パンの値段をあげることになるのです。

これを一般的に言うと、商品やサービスの供給量が変わらないのに、お金が大量に印刷され供給されると、やがて商品やサービスの価格は上がるということになります。

実際、江戸時代に資金繰りに給した幕府の勘定方の役人が質の悪い小判を沢山作って幕府の借金を払ったことによってたびだひインフレが発生しています。

管理通貨制になったといっても事情はかわりません。むしろ金という価値の後ろ盾がない分、通貨当局がその気になればあっという間に物価が1000倍とかいうことにならない保障はありません。
実際1980年代の終わりにアルゼンチンで1年間に物価が5000倍になるハイパーインフレが起こっています。
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この回答へのお礼

  なるほど、たしかに自分におきかえて考えてみても、たしかにお金を持っているときは、ほしいものは高くても買いますものね。だんだんわかってきました。ありがとうございました。

お礼日時:2006/12/17 04:35

戦前までは、円は、金兌換紙幣だったと思います。

国が一定量の金を保有し、その金を金貨や小判として流通させる代わりに、通貨を流通させたのです。つまり、もし望むなら、1円は金○グラムと交換しますと決めたのです。

金は希少な金属で、わりに相場が安定していることを前提とした制度です。つまり、商品の価値と金の価値の相対的な割合を基本にしていたのです。このとき、流通する通貨量が2倍になれば、交換する金の量を○グラムの半分にしないと、マズイですよね?だから、金と商品の価値を基本に考えれば、通貨を倍にしないと釣り合わないことになります。従って、物価は2倍と上昇することになります。

今では金兌換制度をおこなっていませんが、これが、国としての経済力や資産や信用というものに置き換えられたと考えればよいと思います。
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この回答へのお礼

 ありがとうございました。参考にさせていただきます。

お礼日時:2006/12/17 04:32

市場に出回るお金の量が仮に2倍になったとすると、相対的にその価値は半減するので、例えば今まで100円で買えていた商品が200円を支払わないと買えなくなるといったことが起こります。

このことを経済用語で「インフレ」と言い。逆にお金の量が減少して、その価値が上がることを「デフレ」と言います。
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この回答へのお礼

 価値は相対的なものなのですね。ありがとうございました。

お礼日時:2006/12/17 04:29

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