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最近は、日本でも医療ミスが取りざたされて、医療訴訟が増えておりますが...
獣医師が医療ミスをしても、法的な責任は問われないのでしょうか?
ペットが医療ミスで死亡しても、結局は泣き寝入りするしかないのでしょうか。

A 回答 (4件)

 先行のご回答と若干重複する部分がありますことを、まずおわびいたします。


 gostさんが飼主なのであれば、誠にお気の毒ですが、結論的には、法的責任の追及は非常に困難です。
 以下、飼主の方々にとっては酷薄な表現を用いますが、正確を期する趣旨ですので、ご容赦賜れば幸いです。

1 過失行為の主張・立証について
 獣医師が診療行為上の過誤により対象動物を死に至らしめた場合、飼主との間の診療契約上の債務不履行ないしは不法行為に基づき、損害賠償義務を負います(民法415条前段、709条)。
 なお、刑事責任は、獣医師に故意がないかぎり成立しません。過失器物損壊罪を処罰する旨の刑罰法規が存在しないからです(刑法261条、38条1項)。

 ただ、飼主が獣医師の損害賠償責任を追及するためには、獣医師の注意義務の内容を特定し、かつ、義務違反に該当する事実を飼主側で主張・立証しなければなりません(最高裁昭和56年2月16日判決ご参照)。
 つまり、「診療行為上の過誤」があったとされる当時、対象動物の病状(病巣、病変の転移の有無、体調その他の一般条件など)がどのようなものであり、これらを前提とした場合に、獣医師としての医療水準からは、どのような診療行為が要求されるのか、といった点について、飼主側が具体的に特定して主張・立証しなければならないわけです。

 動物の場合は、人間とは異なり、死亡直後の病理解剖が広く実施されているとはいい難いですから、対象動物の病状を特定して主張・立証することは、非常に困難です。
 また、これが特定できたとしても、適切な文献・資料等の蓄積が十分でないために、対象動物に関する診療行為当時の医療水準を調査するのは、人間に関する医療水準を調査する以上に困難な作業です。

2 損害論について
 上記1の主張・立証が成功して、獣医師に過失行為があると認定されたとしても、損害賠償の額は、さほど高額とはならないと解されます。

 まず、飼主は、財産的損害として、対象動物の死亡当時の再調達価格(いわゆる「時価」)相当額の賠償を請求することが可能です。

 次に、慰謝料ですが、交通事故による死亡者(人間)の遺族固有の慰謝料額は、おおよそ500万円程度とされているようです。
 飼主のお立場からすれば、ペットも人間と同じく家族の一員だという感覚なのでしょうが、法的観点からみれば、相当高額に見積もったとしても、人間の場合の10分の1、50万円程度が上限ではないかと思われます(商品用の猫であったからとの理由で請求は認められませんでしたが、大阪地裁平成9年1月13日判決の事案では、アメリカ合衆国の愛猫団体からチャンピオンの認定を受けたことがある猫の死亡について、飼主は、50万円の慰謝料を請求しています。)。

 ご参考になれば幸いです。

この回答への補足

私は飼主です。
医療ミスをした獣医師ではありません。

補足日時:2002/05/14 00:39
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この回答へのお礼

法的な詳しいご説明を有り難うございました。

お礼日時:2002/05/14 00:39

ペットの医療ミスは法律的には民法709条の「財産の侵害」や民法415条の「責務不履行責任」が適用されます。


ペットの死をめぐって、損害賠償問題になった場合、金額はそのペットの購入金額となります。
以上のように、泣き寝入りにはなりませんが、人間の場合の医療ミスと同じで、獣医の過失を立証するのは、難しい面があります。

ペットに関しての法律のページが有りますから、参考urlをご覧ください。

参考URL:http://www3.ocn.ne.jp/~daikon/houritu.htm

この回答への補足

購入したペットではなく、自宅で出生したペットの場合はどうなるかご存知でしょうか。
自宅で出生したペットですので、1円もかかっていません。

補足日時:2002/05/14 00:32
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この回答へのお礼

参考URLのご紹介を有り難うございました。

お礼日時:2002/05/14 00:41

日本では動物は物ですので、それを死に致しても器物損壊罪の対象にしかなりません。

器物損壊罪は故意しか罰せられませんので、医療行為を失敗しても過失に過ぎませんので、刑事では不可罰です。民事では過失を証明できれば、損害賠償や慰謝料は可能です。
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この回答へのお礼

明瞭なご回答を有り難うございました。

お礼日時:2002/05/14 00:38

あまり聞いたことがないですね。


でも、もし私が被害者の立場になったら、獣医の対応にもよると思いますが、訴訟を起こすかもしれません。
大切なペット(というか、家族なのですけど)なのに、「器物破損」になってしまうと言うのが納得いきませんけどね。
一緒に住んでいるものからしたら、家族で大切なのですから。
でも、獣医さんは結構良心的な方も多いともいます。
事前に噂などを聞いて、よい獣医さんを選ぶことがまずはペットのためにも大事なことだと思います。
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この回答へのお礼

心優しいアドバイスを有り難うございました。
以前から、別の種類の動物を診察してもらっていた獣医であったので信頼して受診したのですが...
今回のその獣医の診療行為は悪意のあるものとしか思えませんでした。

お礼日時:2002/05/14 00:37

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