実験初心者の質問です。
もし良い参考書等ありましたら、教えてください。
ある細胞株で発現しているタンパク質の機能を調べるために、そのタンパク質の発現を抑える場合、RNAiという手法を使うのだと思いますが(他にもありますでしょうか??)、過剰に発現させるとしたら、どんな手を使うのが手っ取り早いのでしょうか?ベクターに載せた遺伝子を細胞に組み込む事になるのですか?
また、そのタンパク質の配列の意味を調べるために、あるアミノ酸に変異を入れるとしたら、どうすれば良いのでしょうか?単純に変異を入れた遺伝子を組み入れたら、改変前のオリジナルの配列と持った遺伝子と混ざってしまうような気がするのですが、完全に入れ換えるには何か手があるのでしょうか?
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
「The Cell細胞の分子生物学」もしくは「ヒトの分子遺伝学」をお勧めします(対象がヒトじゃないと後者は意味ないかもですが…)。
遺伝子を過剰発現させたいなら、ベクターに発現させたい遺伝子を組み込んで、それを細胞に導入して発現させるのが一般的だとは思います。
ただし、expression vectorに組み込まないと発現しません。(その際にどんな細胞株で発現させたいか(哺乳動物かなど)考える必要があります。)
>そのタンパク質の配列の意味を調べるために、あるアミノ酸に変異を入れるとしたら、どうすれば良いのでしょうか?
その蛋白を構成するアミノ酸の配列の意味を調べるために遺伝子に変異を入れるということでしょうか?
遺伝子にアミノ酸が変化するように変異を入れればアミノ酸が変わり、蛋白の性質が変わります。
しかし、当たり前ですが変異をいれるのはどのアミノ酸でもいいというわけにはいきません。その蛋白にとって(しかも、その蛋白の機能の中で質問者様が知りたい機能にとって)重要なアミノ酸を変異させないと意味がありません。これは蛋白の構造と機能をよく理解していないと無理です。
>単純に変異を入れた遺伝子を組み入れたら、改変前のオリジナルの配列と持った遺伝子と混ざってしまうような気がするのですが、完全に入れ換えるには何か手があるのでしょうか?
混ざりますね。
したがって、通常過剰発現させる場合、元々その遺伝子を発現していない細胞株を使うことが多いと思います(その遺伝子をRNAiで落としてもいいんでしょうけど、そうするとRNAiの影響も加わってくるので)
どういった実験なのかわかりませんが、どの手法を使うかなどを実験指導者とじっくり話し合った方がいいと思います。私も同じような実験をしていますが(蛋白ではなく遺伝子がメインですが)、初心者の状態で自分で決めるのは無理です。
本のご紹介、誠にありがとうございました。
実は今まで少し畑違いのところで仕事をしていたのですが、諸般の事情で業務が大幅に変わってしまいまして、ちょっとしたパニック状態です。
本来、実験指導者とじっくり話し合いをしたい所なのですが、信じられない事に、何を隠そうその実験指導者の立場の人も、それをやった事がないという何とも呆れた状態に置かれています。
そこで直接相談出来る人を探しているのですが、一応考えを整理したいという事もあって、こちらで質問させて頂いた次第です。
アドバイス、ありがとうございました。
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