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昨年、NHK教育・芸術劇場情報コーナーでピリオド奏法をテーマに、ゲストの金聖響さんと司会アナウンサーの森田美由紀さんで、触れていました。が、聴くだけで譜面の読めない私には、解った様うに思えても、知識として整理された状態での確信が持てずにいます。ロジャー・ノリントン/アーノンクール/ダニエル・ハーディング/ファビオ・ルイージ/サイモン・ラトル/スダーン/金聖響など番組で名前の出た指揮者の演奏はその積りで聴きますが、他にも取り組んでいる指揮者やアーティストが居ると思います。解る気のするのもも有れば、解らないものも有り、どうもすっきりしません。「一般的奏法・古楽器奏法・ピリオド奏法」の其々の違いを解り易い解説と鑑賞時に、どの奏法か確信を持てるポイントを教えて下さい。

A 回答 (2件)

古楽器奏法とピリオド奏法は同じ意味だと思います。



ピリオド奏法とは、特にバロックから、ロマン派初期にいたる作品を演奏する際に、実際にその当時の演奏様式にならって演奏することを言います。

当時と現在とは楽器の仕組みも、音色も違います。
ちょうど20年ほど前に、「演奏は作曲者の意図した音を出すべきだ」という考え方が流行しました。この考え方から、当時の楽器を復元して演奏する楽団や指揮者が現れました。それらの楽器は「古楽器」と呼ばれ、簡単に説明するとどの楽器も今と比べて、原始的で粗野な響きがします。
弦楽器の弦は「ガット弦」と呼ばれる単純なもの。特に金管楽器や打楽器は造りも単純で、今のように、複雑な表現ができませんでした。(だから、ベートーヴェンまでの音楽の金管楽器などのパートは単純な音だけでできているのです)

そのような楽器を操った指揮者として代表格が、上に挙げてあるロジャー・ノリントンやアーノンクールと言った人達です。

そして「オリジナル奏法」というのはその古楽器による演奏を今の楽器に応用した演奏法です。
つまり、今の楽器で古楽器の粗野な響きを表現するのです。
たとえば弦楽器はビブラートをかけずに、直線的な音を出し、打楽器は軽く叩くなどです。
上に挙げた指揮者は、その奏法を部分的、または全体的に取り入れて実践している指揮者達です。

それでは「一般的奏法」とは何かといえば、
現代の楽器を使って、

今でこそ、「演奏は作曲者の意図した音を表現するべき」という考え方が主流ですが、19世紀に「演奏するときは、作曲者の書いた音符を、その時の編成や、楽器などによって変えてもよい」という考え方が主流だったので、楽器の発達と共に、演奏はビブラートが多用され、太鼓をぶちかましたり、金管楽器が大きな音を出したり、と、合わせて発達していきました。この考え方は「もし、ベートーヴェンが今生きていたら、今ある楽器でこういう音を出したかったはずだ」という推測から成り立っています。

演奏の歴史は、この考え方の方が長らく主役でした。
ピリオド奏法はここ10数年でやっと現れた考え方です。

聞き分け方ですが、ベートーヴェンぐらいまでの音楽を聴くときに、
やはり「弦楽器にビブラートがない」とか「トランペットの音が軽い」とか「小編成」であるとか「テンポが速い」ものがピリオド奏法だと思います。
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補足です。


一般的奏法は何かという説明が不足していました。

我々が、普通、オーケストラの音としてイメージするのは一般的な奏法だと思います。
厚みのある、大編成のゴージャスな音。我々が「オーケストラの醍醐味だ」と思う音はだいたい一般的奏法です。

これらの演奏に親しんでる人がいきなりピリオド奏法に触れると違和感を覚えると思います。
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この回答へのお礼

整理した解り易いご説明、痛み入ります。
長らくSP・LPレコードの大巨編時代に慣れ親しんで来た私には、
違和感を感じる演奏が確かにあります。
ところが、最近になって、前述した指揮者のものでも、
私の中では、判然としないまま終曲したものに時々出会うのです。
曲全てに徹底している演奏!
要ると思った場所には掛ける!
この違いだけでも、響きは違ってくるのでしょうね。
大変、参考になりました、真に有難う御座いました。

お礼日時:2007/03/18 23:42

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