よく知られていますように、微分方程式と漸化式は似ています。
微分方程式
(dy/dx)+ay=Q(x)
の一般解は、
y=e^(-ax) {∫e^(ax)Q(x)dx+C}
となるようです。
http://www12.plala.or.jp/ksp/mathInPhys/constOne …
を参照しました。
では、漸化式
a[n+1]+p*a[n]=Q(n)
の一般解はどのように表されるのでしょうか?
Q(n)が0や定数や一次関数のときは、高校数学でよく扱われる漸化式ですが、一般の関数(多項式とも限らない)のときはどのように表されるのでしょうか?
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
Zを導入する
Z・a[n]=a[n+1]と定義する
すると
Z-p=p^(n+1)・(Z-1)・p^(-n)
であることは明らか(証明を補足に回答せよ)
漸化式
a[n+2]+3・a[n+1]+2・a[n]=b[n]
は上式を使えば
(-2)^(n+1)・(Z-1)・(-2)^(-n)・(-1)^(n+1)・(Z-1)・(-1)^(-n)・a[n]=b[n]
この式は簡単に解けることは分かるね
ヘビサイドの演算子法の漸化式版だが簡単な理論だが世に既にあるかどうかは知らない
この回答への補足
Zはずらし演算子とも呼ばれますね。
Z-p=p^(n+1)・(Z-1)・p^(-n)の証明。
(Z-p)a[n]=a[n+1]-p*a[n]。
{p^(n+1)・(Z-1)・p^(-n)}a[n]
={p^(n+1)・(Z-1)}a[n]p^(-n)
={p^(n+1)}{a[n+1]p^(-n-1)-a[n]p^(-n)}
=a[n+1]-p*a[n]。
だから成立。
a[n+2]+3・a[n+1]+2・a[n]=b[n]
⇔
(Z^2+3Z+2)a[n]=b[n]
⇔
(Z+2)(Z+1)a[n]=b[n]
⇔
(-2)^(n+1)・(Z-1)・(-2)^(-n)・(-1)^(n+1)・(Z-1)・(-1)^(-n)・a[n]=b[n]
⇔a[n]=(-1)^nΣ{(-2^n)Σb[n]*(-2)^(-n-1)}
という感じでしょうか。
なるほど、2項間漸化式を拡張しても、解を表現できそうですね。
漸化式というのは、微分方程式の役立ちと比べると陰が薄いですね。
ヘビサイドの演算子法の漸化式版も、無用の長物かもしれないですね。
ヘビサイドの演算子法を詳しくは知らないのですが、次の形式的な解法もありえるかもしれません。
漸化式
a[n+2]+3・a[n+1]+2・a[n]=b[n]
解法
一般解=基本解の線形結合+特殊解。
a[n+2]+3・a[n+1]+2・a[n]=0
の一次独立な2個の基本解は、a[n]=(-1)^n,(-2)^n
ところで、ずらし演算子Eを導入する。
E・a[n]=a[n+1]と定義する。
また、差分(階差)Δを導入する。
Δ・a[n]=a[n+1]-a[n]と定義する。
ここで、Δ=E-1。また、E=Δ+1。
与式は、
(E^2+3E+2)a[n]=b[n]
(E+1)(E+2)a[n]=b[n]
(Δ+2)(Δ+3)a[n]=b[n]
a[n]={1/(Δ+2)(Δ+3)}b[n]
a[n]={1/(Δ+2)-1/(Δ+3)}b[n]
a[n]={(1/2)(1-Δ/2+Δ^2/4-…)+(1/3)(1-Δ/3+Δ^2/9-…)}b[n]
これで特殊解を求める。とくにb[n]が多項式だったらこれですぐに求まる。
No.6
- 回答日時:
宿題の補足
漸化式より
a[2],a[-2]を求めその値が求めた式においてn=±2を代入したものが一致するかどうかを調べ過程を補足せよ
この回答への補足
宿題の補足
a[n+3]+a[n+2]-a[n+1]-a[n]=n
にn=-1を代入すると、
a[2]+a[1]-a[0]-a[-1]=-1
a[-1]=-1,a[0]=0,a[1]=1より、a[2]=-3
また、No.5の補足の、
a[n]={(-11/2)n+17/8}(-1)^n+(1/8)*n^2-(3/8)n-17/8
にn=2を代入すると、
a[2]=-11+17/8+4/8-6/8-17/8=-11-1/4
となり一致しませんでした。
すみません。前回計算間違いしたようです。
一般解は、
a[n]=a*1^n+b(-1)^n+cn(-1)^n+(1/8)*n^2-(3/8)n
=(b+cn)(-1)^n+(1/8)*n^2-(3/8)n+a
は正しいと思います。初期条件を代入して、係数を求めると、
a[n]={(-11/8)n+1/16}(-1)^n+(1/8)*n^2-(3/8)n-1/16
これにn=2を代入すると、
a[2]=-11/4+1/16+1/2-3/4-1/16=-3
n=1を代入すると、
a[1]=11/8-1/16+1/8-3/8-1/16=1
n=0を代入すると、
a[0]=1/16-1/16=0
n=-1を代入すると、
a[-1]=-11/8-1/16+1/8+3/8-1/16=-1
これで初期条件を満たすことを検算できた。
No.5
- 回答日時:
Zにより以下の解放が見いだされました(便宜上変数zを使うがこのzはz変換とは無関係)
問題
a[n+2]+3・a[n+1]+2・a[n]=1,a[1]=1,a[2]=2
において整数nについてa[n]をnで表せ
解答
a[n+2]+3・a[n+1]+2・a[n]=0
にz^nを代入して特性方程式を求める
z^2+3・z+2=0
これを解くと
z=-1,-2
よって
a[n+2]+3・a[n+1]+2・a[n]=0
の一般解は
a[n]=a・(-1)^n+b・(-2)^n
一方与式の特別解は
a[n]=1/6
よって与式の一般解は
a[n]=1/6+a・(-1)^n+b・(-2)^n
初期条件を満たすようにa,bを求めたら解は求まる
宿題
a[n+3]+a[n+2]-a[n+1]-a[n]=n
a[-1]=-1,a[0]=0,a[1]=1
を解いて解いた式を元の式に代入して検算しその過程全てを補足に書け
この回答への補足
宿題
a[n+3]+a[n+2]-a[n+1]-a[n]=n
a[-1]=-1,a[0]=0,a[1]=1
解答
一般解=基本解の線形結合+特殊解。
基本解は、
a[n+3]+a[n+2]-a[n+1]-a[n]=0
において、a[n]=z^nとして、
z^3+z^2-z-1=0
(z^2-1)(z+1)=0
z=1,-1(2重解)
よって、a[n]=1^n,(-1)^n,n(-1)^n
は一次独立な基本解。
特殊解は、
a[n]=p*n^2+qn+r
として与式に代入し、係数比較すると、
p=1/8,q=-3/8,rは任意
よって、特殊解は
a[n]=(1/8)*n^2-(3/8)n
よって一般解は、
a[n]=a*1^n+b(-1)^n+cn(-1)^n+(1/8)*n^2-(3/8)n
=(b+cn)(-1)^n+(1/8)*n^2-(3/8)n+a
代入して検算しました。
初期条件を代入して、係数を求めると、
a[n]={(-11/2)n+17/8}(-1)^n+(1/8)*n^2-(3/8)n-17/8
No.4
- 回答日時:
ヘビサイドの演算子法の漸化式版も、無用の長物かもしれないですね:
これは完全に間違いです
ヘビサイド演算子Dは両側ラプラス変換sに分化していきましたが
Dはsよりも普遍的です
sは始まりがある系でだけ有効だからです
Dの子分sはアナログ制御系で重要です
Zは両側z変換に分化して聞きましたが
Zはzよりも普遍的です
zは始まりがある系でだけ有効だからです
Zの子分zはディジタル制御系で重要です
ということでディジタルの時代にはZは重宝されます
子分であるzがディジタル回路で使われているからです
No.2
- 回答日時:
前にもちょっとありましたけど、行列風にやるのも面白いかなと思い
ます。
常に値が1の数列bnを導入します。
すると、
a(n+1)=-p・an+Q(n)bn
b(n+1)=0・an+1・bn
となって、行列風に書くと、
(a(n+1),b(n+1))=A(an,bn)
( , )は縦ベクトルの意味
ここに、Aは
-p Q(n)
0 1
のような上三角行列。
A^nを計算すると、1行1列は(-1)^n・p、1行2列はちゃんと計算してませ
んがpとQ(n)の何か積和で予測可能でしょう、2行1列は0、2行2列は1
になる。
こうして、A^nの計算からanが求まる。
ポイントはA^nの1行2列のところ。
ありがとうございます。
行列A[n]=
-p Q(n)
0 1
において、A[n]^n
ではなく、
A[n]A[n-1]…A[1]
と思いますが、そういえば、
実数のメービス変換と連分数展開
http://members.ld.infoseek.co.jp/aozora_m/suuron …
やらと似てそうです。
No.1
- 回答日時:
微分方程式のときと同様にやればよいのです。
すなわち両辺を(-p)^{n+1}で割ると、b_n:=a_n/(-p)^nに関する階差型数列に変形できますから、b_n:=b_1+Σ(b_{k+1}-b_k)の形で表すことができます。和分(Σのこと)が初等関数で表されるかどうかは、微分方程式のときと同様で、不定積分が初等関数で表されるかというのとまったく同じ問題で、一般には不可能です。
定数係数の2項間漸化式でよく使うもうひとつのテクニックは、特殊解R_{n+1}+pR_n=Q_nを見つけて、元の漸化式から片々引き算する、という方法もあります。よく知られている漸化式の解法では、Qが定数なら、Rも定数、Qがn次多項式ならRもn次多項式にできるというものです。指数関数なら指数関数に取れます。ただQが得体の知れない関数の場合、特殊解を想定するのは難しく、この場合はやはり前者の階差型に帰着させる方法の方が見やすいと思います。
この回答への補足
すみません。
a[n+1]+p*a[n]=Q(n)
の一般解は、
a[n]=(-p)^n {ΣQ(n)/(-p)^(n+1)+C}
が正しそうです。
ありがとうございます。
(dy/dx)+ay=Q(x)
の一般解は、
y=e^(-ax) {∫e^(ax)Q(x)dx+C}
a[n+1]+p*a[n]=Q(n)
の一般解は、
a[n]=(-p)^n {Σ(-p)^(n-1)*Q(x)+C}
たしかに似ていますね。
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