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現在、JR北海道では旭川-新千歳空港間で785系電車がL特急スーパーホワイトアロー
(札幌-新千歳空港間は快速エアポート)として運転されています。

この785系は均衡速度が170km/hを超える高性能な車両ですが、
このスーパーホワイトアローとエアポートで車両最高速度が130km/hなのは、
当然、ブレーキが対応していないため(いわゆる600m条項)ということになるでしょう。

しかし、以前どこかで、本当はブレーキは140km/hまで対応していると聞いたことがあります。
これは果たして本当なのでしょうか。それとも、それは真っ赤なうそで、
130km/hまでにしか対応していないというのが本当なのでしょうか。

あまり記憶がはっきりしていませんが、JR北海道は本当は140km/h運転をする予定だったが、
何らかの理由でそれは実現しなかったともどこかで聞いた覚えがあり、
もしそれが本当なら、それとも関係あるのではと思い、気になります。

何とぞ博識な方の知識をお貸し下さい。

A 回答 (7件)

電車の速度が速くなれば、線路も痛みますしエネルギーも必要となります。


札幌~新千歳空港の営業キロは46.6キロです。
今、この距離を時速130キロで駆け抜けると21.5分かかります。
同じ距離を時速140キロで駆け抜けると20.0分かかります。
これは全速で駆け抜けた場合の計算です。
当然、途中のカーブなどで減速しますから、時間差はもっと縮まります。
旭川~札幌の営業キロの136.8キロで計算すると、
ノンストップ全速で駆け抜けて4分30秒の差が付きます。
しかし、実際は途中いくつもの駅に停まります。

高速化を検討する際には、所要時間の短縮で見込まれる増収と、その運転のために必要な設備や日常の経費などを勘案します。
この結果、130→140にあげても収支でプラスにならない、すなわち安定経営を実現して完全民営化という目標に貢献しないと言うことです。
一般的にはこのような時速100キロを超えるレベルでの10キロアップというのは、かなりの長距離運転か、線路容量の問題で増発枠がない場合などでしか効果を現せません。

なお、ブレーキ力について、130km/h対応のブレーキは、その速度が性能ギリギリと言うことではありませんので、実力として140km/h程度の力があることは十分考えられます。「本当は」の「本当」が何を指しているかにも興味がありますが、聞いたことがあるというお話ですので、深入りしない方が良さそうですね。
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この回答へのお礼

言われてみれば札幌-旭川間程度の短距離では10km/h程度アップしたところで
たいした時間短縮にはなりませんね。
さらに、高速化による増収と経費との勘案という見方は
今までしたことがありませんでした。
大変参考になりました。ありがとうございます。

ちなみに、文末の「本当は」の件ですが、おっしゃるとおり深入りは御遠慮いただければ幸いです。
私の記憶も定かではありませんし。

お礼日時:2007/05/12 08:35

在来線で一般的な路線でも


首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)なども路盤は強化されていて
踏切も無いので(高架と地下だらけ、上下移動の地上部分も新幹線並みにシールドされていて人が侵入しにくい)140km/hぐらいはできそうですが
車両が歯車比が高いので息切れするぐらいですね
電力も増えますし
ただお客としてはあまり増えないのではなく「鉄道オタクが喜んで乗りに行く」ので電力が増えても鉄オタが乗りに行ってトントンになるだけですから
マスコミにスピードアップで危険と叩かれてしまうリスクなどを考えると躊躇してしまうものです(新幹線ならJR東日本のFASTECH360、JR東海・JR西日本のN700系などでは叩かれてはいませんけど)
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この回答へのお礼

再度の回答ありがとうございました。
私は北海道外の鉄道に関してはほとんど知らないのですが、
やはり高い速度での運転にはそこまでの安全対策がされているのですね。
余談ながら、道外の鉄道は知らないと申し上げましたが、
FASTECH360は知っています。FASTECH360SがE954形、
360ZがE955形、いわゆるネコミミですね。

お礼日時:2007/05/13 23:18

ANo.4のPAPです。

お礼を書いていただきありがとうございました。
ブレーキの件で補足いたします。

ANo.1さんへの補足で600mの件について書かれています。
鉄道は安全に運行するためにいろいろと設備がありますね。
車両については従前の仕様(規則)に基づいて600m以内に停止できるように作られています。従って、線路側などの信号・保安設備もそれを前提に設計・配置されていますから、規則が変更になったからと言ってこの距離を伸ばすことは安全性の面から不可能なわけです。
従って、規則に関係なく、600mという距離は今後とも非常に重要な数値として意味を持ち続けることになります。
新幹線は、とてもじゃないですが最高速から600mで止まれません。これは、別規則による物ですが、その根底には安全性を確保した従来の鉄道とは異なるシステムを採用することで安全を担保していることがあります。現在の技術進歩から見て、従来のように一律600mの停止距離を課すのではなく、線路・保安設備の配慮によって安全が担保できるのであれば、この距離にこだわらないと言うことなんですね。逆に考えると、従来のままの設備では安全を担保できないから、この距離を伸ばすのは好ましくないと言うことになります。なお、従来のままというのは、車両を含む設備や運用に全く手を加えないという意味です。

近年、福知山線の事故を契機に再度安全性について強い関心が持たれています。列車の安全は乗客と線路の周囲といった全般に保たれなくてはなりません。600mの停止距離が妥当かどうかと言う議論もありますが、鉄道システムとして長く取り入れられてきていますので、1つの指針となっていることは明らかです。ただし、技術として200km/hからでもこの距離で停止することは十分に可能ですが、その場合には乗客を死傷させる危険が出ますね。
このように、鉄道としての安全とコストを考えた時に、車両のブレーキ力・制動距離といったものは非常に重要なファクターですが、鉄道設備・車両全体をシステムと捉えて、広く検討しなくてはなりません。

車両構造上、ブレーキの問題で速度向上ができない場合はどうしようもありませんが、ブレーキは対応できるとなると、速度向上に付随した安全対策の必要性を考えてコスト計算することになります。そこには、線路や電化区間では架線にかかる負担なども含まれます。

もしかするとJR北海道の内部的には、ここで回答したこと以外のことが実施をしなかった原因である可能性がある点は、言っておかなくてはなりません。

最後に私見ですが、国土交通省の通達類など官庁の通達・規制などは、他の公共交通機関とのかねあいなど、鉄道以外から広く見て、政治・利権的な面も存在しうる点を頭の隅において考えるといいと思っています。

この回答への補足

下記お礼に誤字がありました。
6行目「課される“と”いうことでしょう」は
「課されるでしょう」の誤りです。
おわびして訂正いたします。

補足日時:2007/05/12 21:12
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この回答へのお礼

再度の回答ありがとうございます。新幹線の制動距離に関しては別の法規があることは
もちろん知っておりますし、また、600m条項が撤廃されたからといって
決してそれ以上の制動距離が許されるようになったというわけではなく、
指針として重要な意味を持ち続けるということに疑う余地はありません。
たとえば、各鉄道事業者の自主規制などといった形で、今後も600m、
あるいはそれ以下の制約が課されるということでしょう。

ポスターにしても、別に法規に従って600mと記載したわけではなく、
JR北海道が現在運転する車両のほとんど全てが600m条項廃止前に製造されたものであり、
その他の設備についてもおっしゃる通り600m条項に基づいて設計されたものでしょうから、
「現実問題として」600mの制動距離となるんだということを言いたかっただけなのかもしれません。

お礼日時:2007/05/12 21:11

ほかの方もおっしゃっているかと思いますが、


130km/hが限界のようです。
運転士が目視で安全に緊急ブレーキをかけるためにはその速度が限界のようです。
#1さんが運動エネルギーについて説明していましたが、
自家用車が、40km/hで急ブレーキをかけるために最低でも40m必要としています。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~Jusl/Keisanki/JTSL/T …
これを鉄道に考えると、ボブスレーと同じで、これにエンジンやブレーキ機能がついていると考えてください。

発見して、急制動するまでに自動車よりも3倍の空走距離が必要になります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/600m%E6%9D%A1%E9%A0 …
技術が進歩すれば、それなりの対応をするようですが、安全を考えると、130km/hが限界のようです。

自動車も、190km/hとか200km/hとかのメーター表示がありますが、一般人の技術やエンジン性能から考えても、そこまで出して走る人なんていないでしょう。
モーターレーサーですら、一般道で運転するときは、安全運転するくらいですので...。
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この回答へのお礼

やはり安全面の問題があるのですね。
そういえば空走距離というものがあるのを忘れていました。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/05/12 08:42

条件がよければ(レールが濡れていないなど)140km/hからでも止まれるでしょう。

確か、冬季にレール表面が凍結しているなどの条件で130km/hから600m以内に停止できるのを確認して、最高速度が決められました。というか、正確には130km/h運転に支障がないかを確認しました。

なお、「600m以内に停止」の条件を外そうとしますと、最大の問題は、衝突などではありません。信号の見通し距離です。3灯式信号の区間では、最高速度からY信号に減速するだけの見通し距離が必要ですから、その確認が必要になります。あるいは北越急行のようにGG信号を設置するかです。

踏切問題はこの次に出てきます。
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この回答へのお礼

最高速度には信号の見通しも関係してくるとは初耳でした。
いいことを聞きました。ありがとうございます。

お礼日時:2007/05/12 08:05

速度を上げるのは楽なのですが、やはり緊急時に止まる事を考えると130キロとせざる得ないみたいです。


サンダーバードも湖西線で160キロ運転するとかしないとか
スーパー白鳥もトンネル内での速度はそれほどでもないです。
やはり何かあったときのためというのもあります。
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この回答へのお礼

サンダーバード等道外のことについてはよくわかりませんが、
確かにスーパー白鳥にしても160km/hとか170km/hとかではなく
140km/h程度にとどめてますね。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/05/12 08:23

ブレーキもそうですが


踏切での車との衝突、鹿や熊など大型動物との衝突など
安全性面で難しいのです。
600m停止条項自体が2000年で撤廃で国土交通省の通達で「概ね130km/h以下」と成っているので140km/hぐらいは届出をすれば認可が下ります。
問題は衝突時の運動エネルギー(破壊力)なのです
中学で習いますが運動エネルギーは速度の2乗に比例ですので
(140/130)^2となって約1.16倍に膨れ上がります
列車の質量を考えればたかが1.16倍ではなくされど1.16倍なのです。
運転室の安全確保などを考えて踏切がある区間では130km/hまでとぎりぎりまで詰めて設計している(運転室を省スペースにして客室確保など)ので10km/hを上げるのも大変なんですよ。
やるなら青函トンネルの中や北越急行のはくたかみたいにトンネルの中や高架などで人(線路横断)や大型動物、自動車等が入ってこれない安全確保すれば可能ですよ。
トンネル内や高架なら160km/hでも170km/hでもできるでしょうね。

この回答への補足

そういえば600m条項は廃止されていましたね。
調べてみたところ、600m条項を定めている「鉄道運転規則」自体が、
「鉄道に関する技術上の基準を定める省令の施行及び
これに伴う国土交通省関係省令の整備等に関する省令」によって
廃止されていますからね
(それ以前に廃止されたとも聞きますが、
いずれにしろ現在廃止されていることには変わりはありませんので、
正確な廃止時期についてここでは深く追究しませんが)。

しかし、600mという規制はまだ残っていると、どこかで見た気がします。
確か国土交通省の通達ではなかったかと思います。
現に、昨日駅のポスターに、非常ブレーキをかけてから列車が止まるまでは
600mを要するというようなことが書いているのを見ました。
そのあたりのことについて何かご存知ないでしょうか?

補足日時:2007/05/12 10:47
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この回答へのお礼

そういえば789系(スーパー白鳥)は青函トンネル内では140km/h、
はくたかは160km/h出してますが、いずれもおっしゃる通り
安全確保されている区間に限られていますね。
さっそくの回答ありがとうございました。

お礼日時:2007/05/12 08:01

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