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今物議をかもしている「厚生年金制度回顧録」によれば、花澤元厚生省年金課長が、「集めた年金保険料はどんどん使って、後で年金支払いのときに困るようなことになれば、賦課式にすれば良い」と発言していたようです。 と言うことは、年金制度のスタート時は、今の賦課式ではなく、積み立て式だったことになります。 そうであれば、社保庁があれだけ無駄遣いや着服めいたことをやりながらも、まだ200兆円もの年金原資が残っていることも納得がいきます。 でも、一体いつ誰によって、年金が積み立て式から賦課式にすり替えられたのでしょうか? 年金に詳しい方で、ご存知の方が居れば教えてください。

A 回答 (2件)

 こんにちは。

以下、個人的な見解ですので、あくまでご参考まで。現時点でも、日本の年金制度は賦課式の側面と積立式の側面を両方持っていると思います。

 払った分が戻ってくるとは限らない(世代間扶助)という点においては積立式とは遠いし、かといって払わなければもらえないという点では積立式です。なんだか国の都合がいいところを組み合わせたかのようですね。

 あえていえば、今でも年金は特別会計において正式に積立金勘定を持っているのですから(国民年金特別会計)、むしろ建前上は積立式であって、少なくとも純粋な賦課式ではありません。

 この制度は全体像としては昔からこのままであり、どこかで誰かがすり変えたようなものではないはずです。むしろ、ごく最初のうち国民年金は無拠出型といって税金から払い出しをしていましたので、今よりずっと賦課式的だったです。

 私の理解では、純粋な賦課式というのは積立に頼らず、毎年なり短期的な一定期間なりにおいて保険料と年金給付の収支を合わせてゆく方法であり、現在、民主党が宣伝している消費税による財源の確保がこれの典型例です。

 もっとも現時点でさえ、年金給付の3分の1は税金(一般会計)から払われていますので、実態上はかなり賦課式が入りこんでいます。このような制度設計は「有限均衡方式」と呼ぶのだそうです。
 
 この理解が正しければ、ご質問で引用されている発言は決して昔だけに通用するものではなくて、今だって同じことを考えている人がいるのではという気もします。

 厚生労働省や社会保険庁は年金財政の安定の必要性を論拠として、一貫して賦課式に反対してきたそうですが、近年の積立金の乱暴な使い方をみると、本当の理由は別のところにあったのでは、と感じざるを得ないですね。

参考URL:http://www.mhlw.go.jp/topics/nenkin/zaisei/zaise …
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この回答へのお礼

詳しいご説明有難うございます。 年金制度の仕組みを知れば知るほど、国の名前で国民から金を徴収し、それを厚労省とそれに寄生する族議員たちで、食い物にしようと言う趣旨で創設された国家ぐるみの大詐欺事件としか思えなくなります。 そのつけを背負わせられるのが、これからの日本を担う今のティーンーエージャーズたちから若い人たちになるわけで、日本の将来を考えると暗澹たる気持ちにさせられます。 

お礼日時:2007/06/19 22:01

元々、年金の成立当初は 積み立て方式でした。



しかし、高度経済成長(インフレ)により 支給額が目減りしたので
73年の年金改正で 賦課方式中心になりました。
しかし、少子化/低成長で 原本割に近い状況になっていますね。
(40以下の場合、支払った額より 受給額が下回ると言われています)
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この回答へのお礼

回答有難う御座います。 「1973年 年金改革」で検索した結果、「企業年金研究所」のサイトで、1973年の年金改革で、「将来見通しに基づく段階保険料方式」と呼ばれるようになったとの記載がありました。 この「段階保険料方式」と言うのが、かなり賦課方式の傾向が強い賦課方式と積み立て方式のハイブリッドのようです。 ところがその後、年金制度の改正が現状の変化に追いつかず、1980年代には社保庁というか政府が、「将来なるようになれ」と年金制度をぶん投げてしまったみたいです。 その結果が今の大混乱を招いていると言うというのがなんとなく分かってきました。

お礼日時:2007/06/21 09:28

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