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モノレールに乗ってて思ったのですが、モノレールの利点って普通の線路を走る鉄道に比べてどのようなところがあるのでしょうか?
なんとなく設置面積が少なくてすむ気はしますが、地上を走らせるには不利な形なので高架橋にするための建設コストがかかったり、鉄道(新幹線など)のように極端にスピードを出すことができなさそうな感じはしています。

また、宙吊り式のモノレール(千葉都市モノレールなど)と一本橋の上に乗った形のモノレール(東京モノレールなど)での違いとはどんなところがあるのでしょうか?

何か知っている方がいましたら教えてください。

A 回答 (5件)

父親がモノレールの会社に在籍したので、いろいろと教わった記憶と自分の技術分野からの知識を合わせて回答します。



(1)モノレールの利点について
一般に2本のレールの上を走る通常の鉄道ではなくモノレールを敷設する理由は建設時のコストです。モノレールはその形態上、急曲線に対応できますので通過する土地が通常の鉄道に比べて少なくできます。道路の上に作る等する場合、交差点の上で一気にカーブを切れるかそれとも道路外の民有地にはみ出すかということだけでかなりの用地面積の違いが出るようです。
 高架橋にするためにコストが掛かる件については、現行の法律では通常の鉄道を新設する場合でも原則として道路との平面交差(踏切)は行ってはいけないことになっているそうですので、新たに路線を引く場合においては高架、立体交差になることは避けようが無いようです。
 逆に高架橋の上部構造物が軽量に出来ることから、橋脚やその下の基礎も通常の鉄道より耐力が低くて済みます。高架の柱や地面に打ち込む杭が細くて済むということですね。

 それと、モノレールのスピードは遅いものと考えられがちですが上記の建設コストを下げるという観点から急カーブ、急勾配が多くなるためにスピードを押さえられているのであって、実際には100km/h程度のスピードは出せるそうです。

 維持管理のコストという面で見た場合にはモノレールは通常の鉄道に比べて
あまり有利ではありません。通常の鉄道だったら、量産されている汎用の保線機械が使えますし、保線作業は線路の上を歩いてでもできますが、モノレールではそれぞれの路線の規格に合わせた専用の保守機械が必要ですし、人間が直接レールを目視するためには地上から足場を組むかそれこそ一本橋を延々と歩く羽目になります。


(2)懸垂式と跨座式のちがい
宙吊り式のモノレールを懸垂式(けんすいしき)、一本橋の上に乗った形のモノレールを跨座式(こざしき)というんだそうです。
 懸垂式の方がレールと車体とのかみ合わせ、カーブでの車両の誘導装置の構造をシンプルに出来るんだそうです。機器類を屋根に全て集めることが出来るので整備、車体構造の面でも楽だそうです。ロープウエー等と同様にカーブなどでは車体が外側に振られるので乗り心地は若干不利でしょうか。
 跨座式はレールを跨ぐ関係上、車体の方に走行輪、案内輪の逃げを作ってやらねばなりません。東京モノレールなどでは車両の前後両端が一段高くなって荷物置き場になっていますが、あの下に走行用の車輪と駆動用のモーターが入っています。また、モーター、ブレーキなどを制御する機器などもレールを挟んで左右に分配して配置しなければならないため、レイアウトには苦労しそうですね。
乗る人から見た気分的な安心感は跨座式の方がありますね。
私は跨座式の方が気分的に好きです。

参考URLはギネスブックに載っている大阪モノレールです。

参考URL:http://www.osaka-monorail.co.jp/
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この回答へのお礼

とっても詳しい回答、ありがとうございます。
いろいろな点で納得することができました。
普段何気なく見ていた(乗っていた)モノレールでしたが、やはりモノレールの良さをとり入れて敷設されているものだと感じました。

お礼日時:2002/07/22 09:05

他の方の回答もかなり詳しいので3点だけ補足をします。


(1)跨座式の場合、室内の居住空間がでこぼこしていて制約を受けるので、北九州、大阪や多摩のモノレールは、床を完全にフラットにするために、走行装置を大きく下に下げています。そのため、車両の上下寸法が東京モノレールに比べて大きくなっています。
(2)懸垂式の場合、どうしても振り子のように左右に振られる動きが大きくなるので車両の裾が絞られるため、室内幅に制約を受けます。千葉の車両は狭苦しいですよね。
(3)今走っているモノレールはゴムタイヤで走行しますが、鉄の車輪に比べて走行抵抗が大きいため、鉄道車両の特色である惰性走行が苦手で、常に力行状態です。故に、消費電力の観点からは必ずしも有利とはいえないです。逆に粘着係数がタイヤの方が大きいため、急勾配やカーブには強いです。
 そういえば、先ごろ廃止になった小田急のモノレールは確かロッキード式という鉄の車輪で走る方式だったと記憶しています(間違っていたらごめんなさい)。
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この回答へのお礼

車内空間については鉄道に比べて狭くは感じますね。
でも、こじんまりしている感じはモノレールに乗ってるという気がするので個人的には良いかと思います。
各車両ごとに色々な工夫がされているのですね。

最初にモノレールに乗ったとき、ゴムタイヤなので鉄道に比べて静かで振動が少ないのかなと思ってたのですが、モーター音はやはり消すことができないですし、振動も直線がずっとあるわけではないので、極端にモノレールに乗ってるという感覚が出てこなかったように感じるのを思い出しています。
鉄車輪のモノレールもあれば乗ってみたい気がしました。

お礼日時:2002/07/22 09:25

湘南モノレールに乗って、次に千葉モノレールに乗ってみると、


使われるモノレールと使われないモノレールの差は
ものすごくわかりやすいです。

使われるモノレールは
早い。(湘南はバスより早い。千葉は直線でも50km程度しか出さない)
駅が低い。(上まで登るのは大変です)
ダイヤがシンプル(暗記しやすい)
接続駅の構造が良い(乗り換えが遠いのは論外)
これですね。

車両は小さいので、バスでは輸送力が足りず(または距離が長すぎ)
鉄道では輸送力過多&自由度が不足 というところに
モノレールは適しているようです。

なお、懸垂式と跨座式の違いは下の方が書かれていますが、
実はもう一つあります。
それは、懸垂式の方がポイントが作りやすいんです。
湘南モノレールは単線でありながら、7分間隔で運転されています。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
言われている通り、湘南モノレールは地域住民の足になっている気がしますが、千葉都市モノレールは果たしてそこまでなっているのか・・・。
なんとなく千葉の場合モノレールの本数も少ない気がするしスピードが遅い、また料金に割高感があるのでバスの利用を考えてしまいます。
比較した回答でわかりやすかったです。

お礼日時:2002/07/22 09:17

建設費が安いことだと思います。


この時の比較対照となるのは、地下鉄。
既に都市化が進んでいる地域で、公共交通を新設する場合、地下を掘るより、道路の上にモノレールを作る方が安い。
地下は、色んなものが埋まっているし、将来、地下鉄の
上には大規模な建物は建てられない。
ただし、輸送量は地下鉄に比べると、少ないので
大都市で向かない。
東京近郊の都市、地方都市でモノレールや新交通が多い。
また、騒音が少なく、公害防止にもなる。
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この回答へのお礼

さっそくの回答ありがとうございます。
地下鉄と比べると建設費は安く抑えられそうですよね。
それから、騒音面も鉄道より静かな気がしました。

お礼日時:2002/07/22 08:59

参考URLご覧下さい。


その他、都市空間に設置しやすい、鉄道に比べて脱線の危険が少ないなど・・・
車窓からの眺めは、懸垂式のモノレールが一番良いのではと、個人的に思います。(高所恐怖症の人にとっては気持ち悪いでしょうが)

参考URL:http://www.wdic.org/?word=%A5%E2%A5%CE%A5%EC%A1% …
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この回答へのお礼

さっそくの回答、ありがとうございました。
懸垂式のモノレールは確かに眺めが良い気がしますが、床下に何もないというのもちょっと不安だったりして・・・。

お礼日時:2002/07/22 08:55

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