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エントロピーについていまいち理解できません。
いろいろな質問を見たのですがどうしても解決できないので教えてください。

得た熱を絶対温度でわったら、エントロピー変化になる(ΔS=ΔQ/T)と書いてあったのですが、
断熱自由膨張では、熱は0で温度で割っても0で、エントロピー変化が0になってしまうのですが、どうやって解釈すればいいのでしょうか?
また内部エネルギー変化も0(∵Tが一定)になるのですが、でしたらエントロピー変化は何に由来するのですか?

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A 回答 (4件)

こんにちは。



すでに答えは出ているのですが、もう少し易しめに説明してみますね。

> 得た熱を絶対温度でわったら、エントロピー変化になる(ΔS=ΔQ/T)と書いてあった

その前には、「微小可逆過程で」ということが書かれていなかったでしょうか。
この等式は、ANo.1にあるように、可逆過程でのみ成立ちます。
まず、そのことを説明しましょう。

熱力学では、もともとエントロピーは次のように定義されています。
適当な基準状態Oを設定し、状態AのエントロピーS(A)は、

S(A) = ∫_O^A dQ/T … (1)

と定義されます。ただし、ここで積分の経路は、基準状態Oから、状態Aまで、可逆過程をとるものとします。

このように定義する理由は、熱力学では、任意の可逆サイクルで、

∫dQ/T = 0 … (2)

を示すことができるからです。ここで積分経路は可逆サイクルを一周して元に戻る経路をとり、普通は∫の記号に○印をつけて表現します。

(2)より、S(A) はその経路が可逆でありさえすれば、基準状態Oから状態Aにいたる道筋に依らない量になります。

なぜなら、O→A の二つの可逆な道筋C1とC2を考えたとき、

∫_C1 dQ/T - ∫_C2 dQ/T = ∫_C dQ/T = 0

を示すことができるからです。ここで、経路Cは、O→Aと経路C1に沿って進み、次にA→Oと経路C2を逆向きに進んでOに戻る閉じた経路です。
最後の = 0 は、(2) によります。

これにより、

∫_C1 dQ/T = ∫_C2 dQ/T

を示すことができ、S(A) は、可逆でありさえすれば、どんな経路に沿った積分で定義しても、同じ値になることになります。

これは、S(A)を終点の状態Aのみによって決まる関数(状態量)とみなすことができるということを意味していて重要です。

また、

S(B) - S(A) = ∫_O^B dQ/T - ∫_O^A dQ/T = ∫_A^B dQ/T …(3)

が成立つことも言えます。ただしエントロピーの定義より、AからBにいたる経路が可逆でなければなりません。

変化が微小で可逆なら、

ΔS=ΔQ/T …(4)

というご質問文にある式が成立ちます。

ところで、熱力学の第二法則から、不可逆過程も含む任意のサイクル C' では、

∫_{C'} dQ/T ≦ 0 …(5)

を示すことができます。

今、状態A→状態Bと可逆過程C1(A→B)で動き、状態B→状態Aと不可逆(かもしれない)過程C2(B→A)で戻るサイクルを考え、それをC'とすると、(5)より、

0 ≧ ∫_{C'} dQ/T = ∫_C1(A→B) dQ/T + ∫_{C2(B→A)} dQ/T
         = ∫_C1(A→B) dQ/T - ∫_{C2(A→B)} dQ/T

が成立つので、

∫_C1(A→B) dQ/T ≧ ∫_{C2(A→B)} dQ/T

すなわち、(3)より、

S(B)-S(A) ≧ ∫_{C2(A→B)} dQ/T

がいえます。この右辺は、(3)とは異なり不可逆過程をとっても良いわけです。

A→Bを微小な変化とすると、

ΔS ≧ ΔQ/T …(6)

と書くことができ、これがANo.1のご回答の不等式です。
等号は、A→Bを可逆変化でたどった場合に成立ちます。
(4)と等号不等号が違うのは、ΔQが可逆過程と不可逆過程で異なるからです。

他のご回答でも書かれているように、断熱自由膨張は、不可逆過程です。なぜなら、膨張する過程で、気体の中に流れが起こり、通過する状態はもはや平衡状態ではないからです。可逆過程は平衡状態から無限小しか異なっていない状態だけを通って最終状態に到達しなければなりません。

断熱ΔQ=0 で不可逆ですから、(6)より、

ΔS>ΔQ/T = 0

となり、ΔS=0にはならず、エントロピーは増加します。

> エントロピー変化は何に由来するのですか?

エントロピーはボルツマンの原理により、k_Bをボルツマン定数として、

S = k_B ln W

と書くことができます。Wは統計重率と呼ばれるもので、平たく言うと微視的状態の数です。「微視的状態の数」とは平たくいうと、ミクロなことまで考えたときに異なるとみなせる状態の数を数えたものです。

今、同じ温度で、体積が広がっているわけですから、気体の分子は狭いところに閉じ込められているときよりも、とれる微視的状態の数が多くなるわけなので、エントロピーSも大きくなります。

これがエントロピー変化が由来するものです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
よく分かりました。

お礼日時:2007/08/19 18:19

すでにNo1さんやNo2さんのお答えの通り不可逆性に由来しております。

エントロピー生成の由来をお考えになるのでしたら、連続の方程式から入ることになります。ご存知でしょうが物理量について、
∂ρ/∂t+div(ρv)=0
となります。一項目が系内での増減で二項目が系から外界への流れ出し量です。そしてエネルギーだの電荷だのでは保存則がありますから、系内の量の変化は、外界からの流れ込みあるいは外界への流れ出しとつりあいます。
しかしエントロピーは系内での湧き出し(σ)があります。これがエントロピー生成で必ず正の値をとります。形式としては
∂ρ/∂t+div(ρv)=σ
です。エントロピーについての連続の方程式の説明は私の手にあまりますが、概略以下の通りです。
Tds=de+pdv-ΣμdN (Σは化学成分についての和)
この両辺に密度をかけ、流体力学的微分
d/dt=∂/∂t+Σvi∂/∂xi (Σは空間座標x, y, zについての和)と(湧き出しなしの)連続の方程式を組み合わせた
ρdφ/dt=ρ∂φ/∂t+Σρvi(∂φ/∂xi)=∂(ρφ)/∂t+Σ∂(ρviφ)/∂xi
を適用します。すると
T∂(ρs)/∂t+Tdiv(ρsv)=∂(ρe)/∂t+div(ρev)+p div(v)-Σμ[∂ρ/∂t+div(ρv)]
のような形を得ます。右辺三項目はρでなくp(圧力)です。さらに内部エネルギー釣合い、質量の釣合いなどをいれて、纏めることができます。(長い式になります。)エントロピーの流れは外界からの熱や物質の流れ込み(流れ出し)などが入ってきます。
エントロピー湧き出し(生成)は、系内での熱の移動、物質の移動、化学反応から生じます。(系の流体に粘性があるとそれの寄与もあります。)上記の計算で得られるとおりの形を使わず、二つの部分(1と2)からなり、全体で一つの系を構成する孤立系を例にして説明します。
系内の熱の流れ;(1/T1 - 1/T2)dΦ/dt (それぞれの部分の温度の逆数に熱流をかける)
系内の物質の流れ;-Σ(μ1/T1-μ2/T2)dn1/dt (Σは化学成分についての和。それぞれの部分の化学ポテンシャルを温度で割った値の差に物質の流れをかける。一方(1)から出たものが他方(2)の入りになる。)
系内の化学反応;A1v1/T1 + A2v2/T2 (親和力A=-Σνμを温度で割ったものに反応速度vをかける。νは化学反応式の係数、Σは化学成分全体の和。因みに平衡でA=0)
しかし熱力学は便利で、平衡になるまでにどれだけのEntropyが変化したかを計算するには標準Entropyを知ればできます。たとえば化学反応で原系成分の化学ポテンシャルを知っていれば、その時点での親和力は分かりますが、反応速度は分かりません。しかし、最終的に平衡になったときのEntropyと原系のEntropyの差は簡単にわかります。
理想気体ならば、単位モル体積、温度TでのモルエントロピーをS°とすれば、
S=S°+ R ln v (vは容積)
ですし、単位圧力、温度TでのモルエントロピーをS*とすれば、
S=S* - R ln p (pは圧力)
です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
理解できたように思います。

お礼日時:2007/08/19 18:20

prop さんの書かれているとおりですが,もうちょっとつけ加えます.


状態A => (断熱自由膨張) => 状態B
でエントロピー変化を計算するためには
状態A => (可逆過程) => 状態B
というAとBと可逆過程で結ぶようなものを探して,
その過程に沿って ΔS = ΔQ/T を加え合わせる
(実際には dS=d'Q/T を積分)しないといけません.

もうひとつ,
> また内部エネルギー変化も0(∵Tが一定)になるのですが
は理想気体の時のみですね.
それから,論理が逆です.
断熱自由膨張ですから d'W=0, d'Q = 0 と熱力学第一法則より
dU=0 で内部エネルギーが変化しません(理想気体でもそうでなくても).
一般には内部エネルギー U は温度 T と体積 V の関数ですが,
理想気体では体積依存性がありません.
つまり U(T) です.
したがって,U 一定 ==> T 一定,というわけです.
理想気体でなければ断熱自由膨張でも温度は変化します.
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この回答へのお礼

詳しくありがとうがざいました。

お礼日時:2007/08/19 18:21

ΔS=ΔQ/Tの式が違います。


ΔS=>ΔQ/Tです。(=は可逆変化、>は自発変化)
つまり、断熱自由膨張であればΔQ=0となり、自発変化であるためΔS>0となってしまいます。
つまり断熱自由膨張するとエントロピー変化は0にはなりません。エントロピー自体は増大します。
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この回答へのお礼

ありがとうがざいます。
助かりました。

お礼日時:2007/08/19 18:22

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Qエントロピー変化の計算

完全気体の圧力がPiからPfまで等温変化するときのエントロピー変化を計算せよ、という問題があります。しかしどのように計算すれば良いのか分かりません。この答えはΔS=nR*ln(Pi/Pf)だそうです。

以下は自分の考えです。
dS=dq/T と表されるのでΔS=∫(dq/T)=q/T (積分範囲はi→f)となり、熱を求めようと思いました。
等温変化なのでΔU(内部エネルギー変化)=q+w=0 (q:熱 w:仕事)が成り立ち、q=-wとなり、仕事を求めばいいと思うのですがどのようにwを求めていいのか分かりません。圧力一定で、体積が変化する場合なら求められるのですが・・・。

どなたかお分かりになる方、教えていただければ幸いです。

Aベストアンサー

なんだか、質問も回答もいまひとつ混乱しているようなので強いて補足させてもらうと、
まず熱力学第一法則というのはdQ=dU+pdV
これは、系(気体)に加えられた微小熱量dQが、
系の内部エネルギーの微小変化量dUと、系が行った
微小仕事pdVの和になるということです。

それで、今は等温変化だから、理想気体ではdU=0
よって、dQ=pdV
そして、可逆過程ではdS=dQ/T
よって、系のエントロピー変化の"総量"は
∫dS=∫pdV/T=∫p/TdV また、pV=nRTより両辺の微分を取ると
d(pV)=d(nRT)⇔pdV+Vdp=nRdT(nもRも定数だからです)
そして今dT=0より、結局pdV=-Vdp 状態方程式でVをpであらわし
よって、∫dS=∫pdV/T=∫-Vdp/T=∫-(nR/p)dp
=-nR[logp](p=pi~pf)
=nRlog(pi/pf)

余談ですけど、なぜ可逆過程なのにエントロピー変化があるのかというと、ひとつは、断熱系と混同しがちだからです。dS≧dQ/Tというのが、一番基本的なものなのです。断熱系dQ=0の場合のみdS≧0となりエントロピー増大則になります。また
等温変化の可逆過程では、dS=dQ/Tと、=になりましたけど、
これを高熱源や低熱源を含めた全体の系に適用すると、全てを含めた全体は断熱系になっているから、
dQ=0より、エントロピー変化はありません。
質問の場合なら、一見エントロピーはΔS=nR*ln(Pi/Pf)
と増加しているようですが(膨張を過程),それは気体のエントロピーのみ考えているからであり、
完全気体が高熱源から準静的に熱量Qをもらっている
はずで、逆に言うと高熱源は熱量Qを失っています。
だから、高熱源はエントロピーQ/Tだけ失っているから
完全気体と高熱源をあわせた系のエントロピー変化は
-Q/T+nR*ln(Pi/Pf)=0となって、結局全体で考えれば
エントロピー変化はありません。カルノーサイクル
の例も一応挙げとくと、
高熱源のエントロピー変化量:-Q/T1
低熱源〃:(Q-W)/T2
ですけど、カルノーサイクルの効率は1-(T2/T1)より
W=Q(1-T2/T1)∴低熱源:Q/T1となって、高熱源と低熱源
をあわせた系全体のエントロピーの変化はありません。

なんだか、質問も回答もいまひとつ混乱しているようなので強いて補足させてもらうと、
まず熱力学第一法則というのはdQ=dU+pdV
これは、系(気体)に加えられた微小熱量dQが、
系の内部エネルギーの微小変化量dUと、系が行った
微小仕事pdVの和になるということです。

それで、今は等温変化だから、理想気体ではdU=0
よって、dQ=pdV
そして、可逆過程ではdS=dQ/T
よって、系のエントロピー変化の"総量"は
∫dS=∫pdV/T=∫p/TdV また、pV=nRTより両辺の微分を取ると
d(pV)=d(nRT)⇔pdV+Vdp=nRdT(nもRも定数...続きを読む

Q断熱膨張におけるエントロピー変化について

断熱膨張で、
可逆的の場合、
ΔS(系・外界ともに)=0でΔStot=0(Δq=0より)
不可逆の場合、
ΔS(系)=nCv,mln(t1/t2)+nRln(V1/V2)
ΔS(外界)=0 ΔStot>0より自発的に起こる。
という理解をしているのですが、なぜ不可逆の場合、ΔS(系)はΔS=Δq/Tの式に反して正の値を取るのでしょうか?

Aベストアンサー

もし理想気体を考えておられるのでしたら不可逆的断熱膨張として質問者さんが計算しておられるものに問題があります。たとえば初期にV1だった理想気体を、連結した真空側の容器に広げて合計体積をV2(=V1+V1')にしたとします。エントロピーは状態量ですから初めと終わりが決まれば差は決まります。但し、変化量の計算は準静的ルートに沿って行います。断熱可逆膨張したとすれば(表記T1, T2, V1, V2が質問者さんと逆になりますが)
ΔS=∫(Cv/T)dT+∫(P/T)dV=Cv∫(1/T)dT+R∫(1/V)dV
=Cvln(T2/T1)+Rln(V2/V1)...(1)
となります。そして断熱可逆膨張については
T2={(V1/V2)^(γ-1)}T1...(2)
が成り立ちます。(この式の導出に準静的過程の要請が含まれています。)ここでγ=Cp/Cvであり、理想気体ならばCp-Cv=Rですからγ-1=R/Cvです。さて(1)を計算すると
ΔS=Cvln{(V1/V2)^(γ-1)}+Rln(V2/V1)
=Cv{(γ-1)ln(V1/V2)+(R/Cv)ln(V2/V1)}
=Cv{(γ-1)ln(V1/V2)+(γ-1)ln(V2/V1)}
=Rln{(V1/V2)(V2/V1)}
=0
となります。理想気体の断熱膨張ではエントロピーは増えません。等温過程ならばエントロピーが増大してその量はΔS=Rln(V2/V1)です。これは熱源からとった熱量をTで割ったものです。

>なぜ不可逆の場合、ΔS(系)はΔS=Δq/Tの式に反して正の値を取
>るのでしょうか?
もし、理想気体の膨張の話ではなくて、断熱過程でエントロピーの増大が起こったとしたら、それは熱の流入によるものではなく内部でのエントロピー生成です。
dS=dQ/T
は可逆過程のみでなりたちます。不可逆過程ならば
dS>dQ/T
となります。Clausiusのいう非補正熱をdQ'とかけば
dS=dQ/T+dQ'/T
となります。このdQ'/Tに対応するものです。

もし理想気体を考えておられるのでしたら不可逆的断熱膨張として質問者さんが計算しておられるものに問題があります。たとえば初期にV1だった理想気体を、連結した真空側の容器に広げて合計体積をV2(=V1+V1')にしたとします。エントロピーは状態量ですから初めと終わりが決まれば差は決まります。但し、変化量の計算は準静的ルートに沿って行います。断熱可逆膨張したとすれば(表記T1, T2, V1, V2が質問者さんと逆になりますが)
ΔS=∫(Cv/T)dT+∫(P/T)dV=Cv∫(1/T)dT+R∫(1/V)dV
=Cvln(T2/T1)+Rln(V2/V1)...(1)
...続きを読む

Q自由膨張について

自由膨張と等温可逆膨張の違いがわかりません。
体積がV1からV2に変化する時、等温可逆膨張でのエントロピー変化と自由膨張でのエントロピー変化は一緒なのですか?

Aベストアンサー

宇宙空間でビニール袋を気体で膨らませるのが自由膨張。
袋の外側は真空なので袋は外側に仕事をすることなく膨らむ。かつ断熱。
これはどうやっても不可逆。

地球上でビニール袋を気体で膨らませるのが等温膨張。
袋の外側には大気圧がかかっておりそれに逆らって膨らませるので、その分外に仕事をする。
等温であるために、外にした仕事分、まわりから熱をもらう。
無限の時間をかけてゆっくりやれば(理屈の上では)可逆にすることができる。


エントロピーは状態量なので、途中の過程によらず状態が同じなら等しい。

熱力学第二法則の教えるところは、等温変化では熱の出入りQとエントロピー変化ΔSの間に

ΔS≧Q/T  (等号は可逆過程)

が成り立つ。

自由膨張は熱の出入りがない(Q=0)のにもかかわらずエントロピーが増大し、

ΔS>0

等温可逆膨張では受け取った熱Qの分だけエントロピーが増大し

ΔS=Q/T

しかし、最初と最後の状態が同じならΔSはどちらも同じ。

Qこの場合のギブスエネルギーの変化量を教えてください

大学二年生の化学熱力学の教科を学んでいるのですが。。。
全くわからない問題があります!
室温298K、0.022molの理想気体が圧力が17.0MPaから100KPaに変化した。
この過程でのギブスエネルギーの変化量はいくらか。
という問題です。
物質量はどこで使うのですか?
計算過程もお願いします。
また、こういう問題は何を考えれば解けるのかアドバイスお願いします。

Aベストアンサー

ギブス自由エネルギー(G)の定義は
G = H - TS
H: エンタルピー (J)
S: エントロピー (J/K)
T: 環境温度 (K)

ギブス自由エネルギー変化量(ΔG)は
ΔG = ΔH - TΔS

エンタルピー,エントロピーは対象とする系の
1)温度
2)圧力
3)物質の相の数
4)各相での各成分量
が決まると計算できます。

言いかえると、上記1)2)3)4)のどれかが変化するとエンタルピー,エントロピー、そしてギブス自由エネルギーも変化します。

問題を上記1)2)3)4)に照らし合わせると、
1)温度は変化したと記述していないので一定
2)圧力は17MPaから100KPaに変化
3)相(気相、液相、固相)の数は理想気体が凝縮して液体になった、と記述していないので一定
4)各相での各成分量、この場合、気相の理想気体の種類が増えた減った、0.022molが増えた減ったと記述していないので一定

3)4)はちょっと強引なところありますが、幅広く題意を捉えるための説明です。

まずエンタルピー変化ΔHを計算します。
結論から言うとΔH = 0です。
理想気体1mol当たりのエンタルピーは温度変化した場合にのみ変化し、圧力により変化しません。
これは理想気体の状態式(PV=RT)とエンタルピー計算式(微分形で与えられます)から導出されます。
圧力は変化していますが温度が変化していないのでΔH = 0。

次にエントロピー変化ΔSを計算します。
理想気体1mol当たりのエントロピーは温度変化、圧力変化で変化します。
温度変化は無いので温度変化相当のΔSは0。
圧力変化相当のΔSは理想気体の状態式(PV=RT)とエントロピー計算式(これも微分形)から導出され
-nR*ln(P1/P0)・・・微分形を圧力P0からP1まで積分した結果
となります。

n 理想気体mol数: 0.022 (mol)
R 理想気体定数: 8.31 (J/mol.K)
P0 変化前の圧力: 17MPa = 17000KPa
P1 変化後の圧力: 100KPa

圧力変化相当のΔS = - 0.022 x 8.31 x ln(100/17000) = 0.934 (J/K)

まとめますと

ΔG = ΔH - TΔS
ΔH = 0
T 環境温度: 298 (K)
ΔS = 0.934 (J/K)
ΔG = 0 - 298 x 0.934 = - 278.3 (J)

まどろっこしい説明になりましたが理想気体の圧力変化に伴うギブス自由エネルギー変化量(ΔG)は
ΔG = nRT*ln(P1/P0)
でさっと計算できます。

ギブス自由エネルギー(G)の定義は
G = H - TS
H: エンタルピー (J)
S: エントロピー (J/K)
T: 環境温度 (K)

ギブス自由エネルギー変化量(ΔG)は
ΔG = ΔH - TΔS

エンタルピー,エントロピーは対象とする系の
1)温度
2)圧力
3)物質の相の数
4)各相での各成分量
が決まると計算できます。

言いかえると、上記1)2)3)4)のどれかが変化するとエンタルピー,エントロピー、そしてギブス自由エネルギーも変化します。

問題を上記1)2)3)4)に照らし合わせると、
1)温度は変化したと記述していないので一定
2)圧力は17MPaか...続きを読む

Q断熱圧縮は等エントロピー変化で、等エンタルピー変化とならないのはなぜ?

モリエル線図(p-h線図)で冷凍サイクルの勉強をしています。

圧縮機における圧縮はごく短時間で行われ、外部との熱のやり取りがほとんど行われず断熱圧縮とみなせるため、エントロピーの定義式
S=∫dQ/T
においてdQ≒0とし、エントロピー一定の変化を起こすということは分かりました。
http://www.jsrae.or.jp/E-learning/saikuru2/saikuru2.html

ここで疑問なのは、
熱のやり取りがないのに、なぜ、エンタルピーは増加するのでしょうか?
圧縮時に外界から受ける仕事がエンタルピーの増加につながっているとも考えたのですが、熱の授受がないと仮定しているので、仕事のエネルギーがどこに保存されているのか説明がつきません。
圧縮による仕事はどこへ行ってしまったのでしょうか?

また、膨張弁では、仕事もせず熱も出入りしないため、等エンタルピー変化を起こすようですが、これも断熱変化、および、等エントロピー変化と考えられるのでしょうか?

熱力学初心者なので、用語の理解が間違っているかもしれませんのでご指摘お願いします。

モリエル線図(p-h線図)で冷凍サイクルの勉強をしています。

圧縮機における圧縮はごく短時間で行われ、外部との熱のやり取りがほとんど行われず断熱圧縮とみなせるため、エントロピーの定義式
S=∫dQ/T
においてdQ≒0とし、エントロピー一定の変化を起こすということは分かりました。
http://www.jsrae.or.jp/E-learning/saikuru2/saikuru2.html

ここで疑問なのは、
熱のやり取りがないのに、なぜ、エンタルピーは増加するのでしょうか?
圧縮時に外界から受ける仕事がエンタルピーの増加につながって...続きを読む

Aベストアンサー

モリエル線図なんて初めて聞きましたが・・・。

>熱のやり取りがないのに、なぜ、エンタルピーは増加するのでしょうか?
熱のやり取りがなければエンタルピーは変化しない(or減少する)と思っていないとこういう疑問は出てこないと思いますが、何故そう思ったのでしょうか?
とりあえず、可逆過程ならば、dH=TdS+Vdpとなります。エントロピーが一定なら(dS=0)、dH=Vdpより、圧力の増加とともにエンタルピーも増加しますね。

>圧縮による仕事はどこへ行ってしまったのでしょうか?
内部エネルギーです。実際、温度が上昇してるんですよね。

>また、膨張弁では、仕事もせず熱も出入りしないため、等エンタルピー変化を起こすようですが、これも断熱変化、および、等エントロピー変化と考えられるのでしょうか?
膨張弁の構造を知らないのですが、(圧力を保った)低圧の空間に一定の圧力で気体を"押し出す"ような過程であれば、断熱変化ですが、エントロピーは上昇します。(不可逆過程なので)

Q等温不可逆変化における仕事量

こんにちは。
教科書を読んでいるうちに混乱してきたのでよかったら教えてください。
等温不可逆変化、外圧が一定の条件で仕事量を求める場合、
W=-P⊿Vでよろしいのでしょうか?
それとも、モル数も考慮してW=-nP⊿Vとする必要があるのでしょうか?

等温可逆変化の場合はW=-nRTln(V2/V1)というように、nを掛ける公式が教科書に載っていたのですが、等温不可逆変化の式はW=-P⊿Vというようにnを掛けたものは載っていません。
また、練習問題も1モルのものばかりで、確かめようがなく、とても混乱しています・・・

何かアドバイスお願いします。

Aベストアンサー

一番大事なことは、外から受ける仕事Wは外圧Pexと体積Vを用いて
W=-∫PexdV
となるということです。全てはこの式から導く必要があります。

外圧一定の場合上の式から、W=-∫PexdV=-Pex∫dV=-Pex⊿Vとなります。


理想気体の等温変化では
Pin*V=nRT →Pin=nRT/V
の関係が成り立ちます。
等温可逆変化の場合、Pex=Pinの条件下で変化させますから
W=-∫PexdV=-∫PindV=-∫(nRT/V)dV
これを計算するとW=-nRTln(V2/V1)
となります。

基本は
W=-∫PexdV
であり、PexがVに対してどのような関数で表されるか、という点に注意をしておけばよいでしょう。むやみに公式を覚えるよりも必要最小限の定義をしっかりと理解しそれを応用できるようになるほうが混乱せずすみます。

Qミラー指数:面間隔bを求める公式について

隣接する2つの原子面の面間隔dは、ミラー指数hklと格子定数の関数である。立方晶の対称性をもつ結晶では

d=a/√(h^2 + k^2 + l^2) ・・・(1)

となる。

質問:「(1)式を証明せよ」と言われたのですが、どうすれば言いかわかりません。やり方を教えてもらえませんか_| ̄|○

Aベストアンサー

「格子定数」「ミラー指数」などと出てくると構えてしまいますが、この問題の本質は3次元空間での簡単な幾何であり、高校生の数学の範囲で解くことができます。

固体物理の本では大抵、ミラー指数を「ある面が結晶のx軸、y軸、z軸を切る点の座標を(a/h, b/k, c/l)とし、(h, k, l)の組をミラー指数という(*1)」といった具合に説明しています。なぜわざわざ逆数にするの?という辺りから話がこんがらがることがしばしばです。
大雑把に言えばミラー指数は法線ベクトルのようなものです。特に立方晶であれば法線ベクトルと全く同じになります。すなわち立方晶の(111)面の法線ベクトルは(1,1,1)ですし、(100)面の法線ベクトルは(1,0,0)です。法線ベクトルなら「ミラー指数」よりずっと親しみがあり解けそうな気分になると思います。

さて(hkl)面に相当する平面の方程式を一つ考えてみましょう。一番簡単なものとして
hx + ky + lz=0  (1)
があります。(0,0,0)を通る平面で法線ベクトルは(h,k,l)です。
これに平行な、隣の平面の式はどうでしょうか。
hx + ky + lz = a  (2a)
hx + ky + lz = -a  (2b)
のいずれかです。これがすぐ隣の平面である理由(そのまた間に他の平面が存在しない理由)は脚注*2に補足しておきました。
点と直線の距離の公式を使えば、題意の面間隔dは原点(0,0,0)と平面(2a)の間隔としてすぐに
d=a/√(h^2+k^2+l^2)  (3)
と求められます。

点と直線の距離の公式を使わなくとも、次のようにすれば求められます。
原点Oから法線ベクトル(h,k,l)の方向に進み、平面(2a)とぶつかった点をA(p,q,r)とします。
OAは法線ベクトルに平行ですから、新たなパラメータtを用いて
p=ht, q=kt, r=lt  (4)
の関係があります。
Aは平面(2a)上の点でもありますから、(4)を(2a)に代入すると
t(h^2+k^2+l^2)=a
t=a/(h^2+k^2+l^2)  (5)
を得ます。
ここにOAの長さは√(p^2+q^2+r^2)=|t|√(h^2+k^2+l^2)なので、これを(5)に代入して
|a|/√(h^2+k^2+l^2)  (6)
を得ます。OAの長さは面間隔dにほかならないので、(3)式が得られたことになります。

bokoboko777さん、これでいかがでしょうか。

*1 (h, k, l)の組が共通因数を持つ場合には、共通因数で割り互いに素になるようにします。例えば(111)面とは言いますが(222)面なる表現は使いません。
*2 左辺はhx+ky+lzでよいとして、なぜ右辺がaまたは-aと決まるのか(0.37aや5aにならないのは何故か)は以下のように説明されます。
平面をhx+ky+lz = C (Cはある定数)と置きます。この平面は少なくとも一つの格子点を通過する必要があります。その点を(x0,y0,z0)とします。
h,k,lはミラー指数の定義から整数です。またx0,y0,z0はいずれもaの整数倍である必要があります(∵格子点だから)。すると右辺のCも少なくともaの整数倍でなければなりません。
次に右辺の最小値ですが、最小の正整数は1ですから平面hx + ky + lz = aが格子点を通るかどうかを調べ、これが通るなら隣の平面はhx + ky + lz = aであると言えます。このことは次の命題と等価です。
<命題>p,qが互いに素な整数である場合、pm+qn=1を満たす整数の組(m,n)が少なくとも一つ存在する
<証明>p,qは正かつp>qと仮定して一般性を失わない。
p, 2p, 3p,...,(q-1)pをqで順に割った際の余りを考えてみる。
pをqで割った際の余りをr[1](整数)とする。同様に2pで割った際の余りをr[2]・・・とする。
これらの余りの集合{r[n]}(1≦n≦(q-1))からは、どの二つを選んで差をとってもそれはqの倍数とは成り得ない(もし倍数となるのならpとqが互いに素である条件に反する)。よって{r[n]}の要素はすべて異なる数である。ところで{r[n]}は互いに異なる(q-1)個の要素から成りかつ要素は(q-1)以下の正整数という条件があるので、その中に必ず1が含まれる。よって命題は成り立つ。

これから隣の平面はhx + ky + lz = aであると証明できます。ただここまで詳しく説明する必要はないでしょう。証明抜きで単に「隣の平面はhx + ky + lz = aである」と書くだけでよいと思います。

参考ページ:
ミラー指数を図なしで説明してしまいましたが、図が必要でしたら例えば
http://133.1.207.21/education/materdesign/
をどうぞ。「講義資料」から「テキスト 第3章」をダウンロードして読んでみてください。(pdfファイルです)

参考URL:http://133.1.207.21/education/materdesign/

「格子定数」「ミラー指数」などと出てくると構えてしまいますが、この問題の本質は3次元空間での簡単な幾何であり、高校生の数学の範囲で解くことができます。

固体物理の本では大抵、ミラー指数を「ある面が結晶のx軸、y軸、z軸を切る点の座標を(a/h, b/k, c/l)とし、(h, k, l)の組をミラー指数という(*1)」といった具合に説明しています。なぜわざわざ逆数にするの?という辺りから話がこんがらがることがしばしばです。
大雑把に言えばミラー指数は法線ベクトルのようなものです。特に立方晶であれば法線ベ...続きを読む

Q標準自由エネルギー変化について教えてください。

お願いします。
基礎中の基礎です。しかし混乱してます
標準自由エネルギー変化ΔG゜と自由エネルギー変化ΔGの違いが分かりません。

まず標準自由エネルギー変化ですが
aA+bB⇔cC+dDと言う反応があると
ΔG゜=各物質の生成ΔGfの合計=[c×ΔGfC]+[d×ΔGfD]-[a×ΔGfA]-[b×ΔGfB]だと思うのですが・・・
質問1:ΔG゜<0ですと反応は右に進まないはず。でもなぜ?
質問2:ΔG゜とはそもそも何を表しているのですか?(僕自身の薄学では生成側にそれだけエネルギーが偏っている?)
質問3:ΔG゜=-AとするとAが大きいほど反応は進みやすのでしょうか?(これ本当に分かりません・・)

自由エネルギー変化ΔGについてです
ΔG=ΔG゜+RTlnK
aA+bB⇔cC+dDと言う反応ではモル分圧平衡定数とするとK=([P_C]^c・[P_D])^d÷([P_A]^a・[P_B]^b)
です。
質問4:そもそもΔGとは何を表現しているのですか?平衡だとΔG=0となる。これはどういうこと?
質問5:ΔG゜=-RTlnKですが、通常ΔGというとみんなこの方法で算出してしまいます。ここで標準自由エネルギー変化ΔG゜と自由エネルギー変化ΔGをごっちゃにするとエライ事になりそうですが・・・
質問6:ΔG=ΔG゜+RTln([P_C]^c・[P_D])^d÷([P_A]^a・[P_B]^b)でよく25℃、1atmの濃度や分圧を入れてΔGを出してますが、これはどう解釈したらよいのでしょうか?その濃度や分圧のときの自由エネルギーということ?でもそれなら25℃、1atmの生成ΔGfから算出したΔG゜とΔGが同じにならないとおかしくありませんか?
質問:そもそも上記の考え方にどこかおかしいから悩んでいるので、指摘していただけたら幸いです。

お願いします。
基礎中の基礎です。しかし混乱してます
標準自由エネルギー変化ΔG゜と自由エネルギー変化ΔGの違いが分かりません。

まず標準自由エネルギー変化ですが
aA+bB⇔cC+dDと言う反応があると
ΔG゜=各物質の生成ΔGfの合計=[c×ΔGfC]+[d×ΔGfD]-[a×ΔGfA]-[b×ΔGfB]だと思うのですが・・・
質問1:ΔG゜<0ですと反応は右に進まないはず。でもなぜ?
質問2:ΔG゜とはそもそも何を表しているのですか?(僕自身の薄学では生成側にそれだけエネルギーが偏っている?)
質問3:ΔG゜=-Aとすると...続きを読む

Aベストアンサー

>平衡になったときのモル分率やモル濃度を入れると、当然RTlnKは
>-ΔG゜と同じになるはずですよね?

ΔG=ΔG゜+RTlnKですよね。平衡状態ではΔG=0なので、
RTlnK=-ΔG゜ または -RTlnK=ΔG゜で間違いないと思います。

>一般的にΔG゜って各物質の生成ΔGfの合計から算出するじゃないですか?

違うと思います。
ΔG゜=ΣΔGf゜(生成物)- ΣΔGf゜(反応物) だと思います。

標準生成自由エネルギーと自由エネルギー変化を混同しては行けません。
自由エネルギーやエンタルピーの絶対値を調べるのは大変なので
変化量を指標に用いていることは同じですが、標準生成自由エネルギーは、すべての元素が標準状態にあるとき自由エネルギーを0として、それらの単体から生成される化合物を上記の式を使って計算した物です。

反応が自発的に進むためにはΔGがマイナスでなければなりません。
ΔGは自由エネルギー変化です。
標準生成自由エネルギーΔG゜とは違います。
-RTlnK=ΔG゜ という関係から ΔG゜が負の時はKが1よりも大きい事を意味し、正の時には、その反応が進まないということではなくKが1よりも小さいことだけを意味します。
ΔG゜が大きな正の値をとるとKは著しく小さくなり、平衡点は原系の方に極端に片寄ることを意味しています。
ΔG゜=0ならばK=1ということです。

>平衡になったときのモル分率やモル濃度を入れると、当然RTlnKは
>-ΔG゜と同じになるはずですよね?

ΔG=ΔG゜+RTlnKですよね。平衡状態ではΔG=0なので、
RTlnK=-ΔG゜ または -RTlnK=ΔG゜で間違いないと思います。

>一般的にΔG゜って各物質の生成ΔGfの合計から算出するじゃないですか?

違うと思います。
ΔG゜=ΣΔGf゜(生成物)- ΣΔGf゜(反応物) だと思います。

標準生成自由エネルギーと自由エネルギー変化を混同しては行けません。
自由エネルギーやエンタルピーの絶対値を調べる...続きを読む

Qクラウジウス-クラペイロンの式について

以前 QNo.125760 水の温度変化の質問の中でクラウジウス-クラペイロンの式について出ていましたが、いまいち理解できません。この式について、詳しく噛み砕いてお教え願えないでしょうか?
よろしくお願いします。

Aベストアンサー

クラウジウス-クラペイロンの式は、蒸気圧曲線の傾きを求める公式です。

クラウジウス-クラペイロンの式を使うと、『蒸気圧曲線が温度の単調増加関数であること』を、簡単に証明することができます。蒸気圧曲線が温度の単調増加関数であるということは、「温度が高くなれば飽和蒸気圧が高くなり、温度が低くなれば飽和蒸気圧が低くなる」ということです。ですから、これと、「飽和蒸気圧が大気圧と等しくなる温度で液体は沸騰する」ということをあわせて考えると、

「大気圧が低ければ沸点は降下し,高ければ沸点は上昇する」

ということができます。つまり、クラウジウス-クラペイロンの式を使うと、大気圧が変わると沸点が変わることを説明できます。

以下は、クラウジウス-クラペイロンの式に関する説明です。

温度 T のときの蒸気圧曲線の傾き dP/dT は、温度 T のときの気化熱(蒸発熱)L、温度 T のときの飽和蒸気の体積 vg、温度 T のときの液体の体積 vl と、式(1)の関係があります。

dP    L
― = ――――     (1)
dT  T(vg-vl)

この式をクラウジウス-クラペイロンの式といいます。ここで、温度 T は摂氏温度ではなく、絶対温度です。また気化熱には、モル当たりの気化熱、体積 vg と vl にはモル当たりの体積を使います(気化熱に1グラム当たりの気化熱を使ってもいいです。このときは体積 vg と vl には1グラム当たりの体積を使います)。

気化熱 L は正の値、絶対温度 T も正の値、飽和蒸気の体積と液体の体積の差 vg-vlも正の値ですので、式(1)の右辺は正の値になります。よって、dP/dT > 0 となり、蒸気圧曲線が温度の単調増加関数であることが証明されました。

式(1)は、「熱力学的に厳密な式」と呼ばれる類の、とても正確な式なのですけど、このままでは少し使いづらいので、近似式が使われることが多いです。

近似1:飽和蒸気の体積 vg は液体の体積 vl よりずっと大きいので、vg-vl=vg と近似する。
近似2:蒸気を理想気体だと考えて、vg=RT/Pと近似する。ここで R は気体定数、Pは飽和蒸気圧。

この二つの近似を使うと、式(1)の近似式は式(2)になります。

dP   L P
― = ―――     (2)
dT  R T^2

この式もクラウジウス-クラペイロンの式といいます。式(1)にあった飽和蒸気の体積 vg と液体の体積 vl が式(2)では消えているので、式(2)の方が、式(1)よりも使いやすい形をしています。

もうひとつ近似を入れると、蒸気圧曲線の傾きだけではなく、『蒸気圧曲線そのもの』を求める公式を得ることができます。

近似3:気化熱 L は、温度に依らない。

この近似は、前の二つの近似と比べると、ちょっと荒い近似なのですけど、ともかくこの近似を使うと、蒸気圧曲線を求める公式が得られます。

ln(P/101325Pa)=(L/R) (1/Tb - 1/T)     (3)

この式もクラウジウス-クラペイロンの式といいます。左辺のlnは、自然対数(eを底とする対数)をとることを意味します。またTb は、圧力が1気圧=760mmHg=101325Pa のときの沸点です。

クラウジウス-クラペイロンの式と呼ばれている式がいくつもあって、ちょっと紛らわしいのですけど、まあどれも似たようなものですし、式の違いが重要なときには、たいてい数式が書いてありますから、混乱することは少ないと思います。QNo.125760 に数式が書いていないのは、高校生向けに書かれたものだからでしょう。

クラウジウス-クラペイロンの式は、蒸気圧曲線の傾きを求める公式です。

クラウジウス-クラペイロンの式を使うと、『蒸気圧曲線が温度の単調増加関数であること』を、簡単に証明することができます。蒸気圧曲線が温度の単調増加関数であるということは、「温度が高くなれば飽和蒸気圧が高くなり、温度が低くなれば飽和蒸気圧が低くなる」ということです。ですから、これと、「飽和蒸気圧が大気圧と等しくなる温度で液体は沸騰する」ということをあわせて考えると、

「大気圧が低ければ沸点は降下し,高けれ...続きを読む

Q標準反応エントロピー

CO2(g)+4H2(g)→CH4(g)+2H2O(l)
この反応の25℃における標準反応エントロピーはどのように求めることができますか?
それぞれのモルエントロピーは以下の通り
O2:213.7J/kmol
H20:69.9 J/kmol
H2:130.7 J/kmol
CH4:186.26 J/kmol
考え方を教えてください

Aベストアンサー

高校で習った熱化学方程式と同じようなものと考え、標準反応エントロピーは生成物の標準エンタルピーの合計から反応物の標準エンタルピーの合計を引いたものになります。
したがって標準反応エントロピーΔS={Sm(CH4.g)+2×Sm(H2O,l)}-{Sm(CO2,g)+4×Sm(H2,g)}で表され、あとは計算するだけです。
ΔS=(186.26+2×69.9)-(213.7+4×130.7)=


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