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日本語教育の文法の本を読んでて、

動詞の活用形:辞書形「普通形の非過去の肯定形」とありました。

動詞「読む」を例にとってありましたが、それでは
「非過去の否定形」
「過去の肯定形」
「過去の否定形」
はどのように変化するのでしょう。

「~の~の~形」は非常にわかりにくく、
ご存知の方、ご教示ください。

A 回答 (3件)

 


どういう意味なのか少し分かりにくいのですが、考えるに、これは、日本語の辞書において、動詞の「見だし語形」はどういう性質なのかという説明が、「普通形の非過去の肯定形」だと思えます。

日本語の動詞は活用しますが、活用のなかで、その形だけで完結している形は、二つしか基本的にないはずです。具体的に言えば:

未然:読ま-(ない)/読も-(う)
連用:読み-(ます)/読ん-(だ)
終止:読む|/読む-(らしい)
連体:読む-(時)
仮定:読め-(ば)
命令:読め|

「読む」という動詞の活用はこれだけしかなく、後に助動詞が付いて、使役とか、受動とか、完了とか、推量、意志、様相などが表現されます。

動詞単独で示す場合、終止形の「読む|」と、命令形の「読め|」しか、それ単独で意味を構成している活用形はないのです。未然形の「読ま」とかを、辞書の見出しにはしないのです。また、連用形の「読み」も見だしにしません。

すると、見だしに出きるのは、単独で意味を持つ、「終止形」と「命令形」だけになるのですが、「命令形」は見だしにしないという意味で、「普通形」は「命令形」に対する動詞のモードとして指定されて、終止形の「読む」を、見だしにすると述べています。

ところで、「読む」は、「読ま」や「読み」とは別に、動詞それ自体で、意味を構成しており、助動詞などで、時制や様相や規定しなくとも、それだけで時制や様相が決まっているとも言えます。

「読む」というのは、「完了」に対立して、「現在」や「未来」の時制を表現しています。「いま本を読む」「明日,本を読む」というのは、現在と未来です。しかし、過去にするのは、「昨日、本を読む」ではおかしいわけで、「昨日、本を読んだ」という連用形になるのです。これが、「非過去」という指定の意味でしょう。

「読む」というのは、時制から見ると、現在・未来で、非過去に相当するのです。

また、「肯定形」というのは、「読む」というのが、それだけだと、否定の意味を含まないからです。否定は普通、「-ない」という助動詞を、未然形に付けて造ります。「読む」という終止形は、肯定か否定かというと、その単独では、「肯定形」なのです。

そこで、「普通形の非過去の肯定形」を見だしにするという持って回った表現になっているのでしょう。

>「非過去の否定形」
>「過去の肯定形」
>「過去の否定形」

これらに対応する表現は、「読まない」「読んだ」「読まなかった」ですが、動詞部分だけだと、すべて「読ま-」という未然形であって、上の三つの形は、動詞の活用だけでは表現できないのが日本語です。

つまり、動詞の活用の終止形単独だと、どういう意味を持つかが、「普通形」「非過去」「肯定形」であって、「過去形」や「否定形」にしようとすると、助動詞を使わなければならなくなるので、上で述べておられるような、活用形は、日本語の動詞には、ないのです。未然形の「読ま-」だけでは、「読ませる」という使役である可能性もあり、否定とは限らないのですし、完了だということも言えません。

後にどういう助動詞が付くかで、否定とか、過去とかが出きるので、動詞の活用だけでは、そういう意味の活用はないということです。

西欧語の場合、動詞の見だしは、「不定形」にするか、または「直説法能動相現在一人称単数形」で表示します。印欧語の動詞の屈折形は、それ単独で、動詞としての意味を持って使用できるのですが、屈折に似た日本語の「活用」は、似て非なるもので、単独で意味を持ち独立できるのは、「終止形」と「命令形」しかないのです。

そこで、見だしは、「終止形」と言えばよいはずなのですが、「命令形」でないという意味から「普通形」と言い、また、動詞の終止形が、助動詞の接続なしで、「非過去・肯定」の意味を持っているので、印欧語文法のように、時制の特徴まで付け加えているのでしょう。
 
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この回答へのお礼

う~ん、なるほど。
なんだか「普通の過去の肯定」なんてもったいぶってて難しいですね
(^^;)
どうも文法が苦手でこういう言い回しをされると途端にこんがらがってしまうのですが・・
どうもありがとうございました(^^)

お礼日時:2002/08/07 18:14

すでにご覧になっているかも知れませんが、


日本語教育における動詞の活用表です。

吉川武時「日本語文法入門」をもとに作成しました。
各活用形が実際どんな形になるかは、下に簡単な例文を挙げておきましたので、
ご覧になってください。「読」を含むひとまとまりが、記号で示した活用形です。
罫線がなくて見にくいと思いますが、参考にしてくだされば幸いです。

独学は大変でしょうが、がんばって下さい。
なお、日本語教育界の文法用語と、国文法・学校文法での文法用語はずいぶん違いますので、その区別に注意してください。



          普  通  形    丁  寧  形
          肯定形 否定形    肯定形 否定形

 叙  現在形    ア   イ      ウ   エ
 述
 形  過去形    オ   カ      キ   ク

 連  現在形    ケ   コ      サ   シ
 体
 形  過去形    ス   セ      ソ   タ

 意志形       チ   ×      ツ   ×
 命令形       テ   ト      ×   ×
 中止形       ナ   ニ      ×   ×
 テ(の)形     ヌ   ネ      ノ   ハ
 ナガラ(の)形   ヒ   ×      ×   ×
 バ(の)形     フ   ヘ      ×   ×


ア、本を 読む。
イ、本を 読まない。
ウ、本を 読みます。
エ、本を 読みません。
オ、本を 読んだ。
カ、本を 読まなかった。
キ、本を 読みました。
ク、本を 読みませんでした。
ケ、本を 読む 人。
コ、本を 読まない 人。
サ、本を 読みます 人。
シ、本を 読みません 人。
ス、本を 読んだ 人。
セ、本を 読まなかった 人。
ソ、本を 読みました 人。
タ、本を 読みませんでした 人。
チ、本を 読もう。
ツ、本を 読みましょう。
テ、本を 読め。
ト、本を 読むな。
ナ、本を 読み、菓子を 食う。
ニ、本も 読まず、菓子も 食わない。
ヌ、本を 読んで、賢くなる。
ネ、本も 読まないで、寝てしまう。 本も 読まなくて、ごめんなさい。
ノ、本を 読みまして、賢くなりました。
ハ、本も 読みませんで、寝てしまいました。
ヒ、本を 読みながら、眠る。
フ、本を 読めば、賢くなる。
ヘ、本を 読まなければ、ばかになる。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました。
お礼が遅れてしまって申し訳ございません、
詳しく説明してくださってありがとうございました。
独学でしたが、もしかすると講座をとるかもしれません(^^)
本の名前も提示してくださって本当に助かりました。

お礼日時:2002/08/16 23:39

「非過去の否定形」 読まない


「過去の肯定形」  読んだ
「過去の否定形」  読まなかった

ではないでしょうか。
非過去というのは、いわゆる現在形と考えればいいと思います。
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この回答へのお礼

なるほど、非過去は現在形と考えればいいのですね。
そういわれてみればそうですね(^^)

そこでもう一つ疑問が浮かんできたのですが、
非過去ということは未来形も含むのでしょうか。
その場合、未来肯定、未来否定という形は存在するのでしょうか。

「読む-だろう」
「読まない-だろう」

になるのでしょうか。なんか変な感じもしますけど(^^;)
もしご存知でしたら、ご教示ください。

お礼日時:2002/08/03 18:23

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