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No.3
- 回答日時:
まず、不完全変態の昆虫が一斉に進化して、完全変態の昆虫が生まれたのではない、という事実に注目してください。
完全変態の昆虫が進化した後も、不完全変態の昆虫にも独自の進化の可能性は残っていたのです(最後の脱皮で一気に翅がのびる、とか、トンボのように幼虫と成虫で呼吸のシステムがすっかり変わるとか)。そういう意味で、この不完全、完全という用語は問題があると思います。「動物園の猿を見ていても、いっこうに人間に進化しない。だから進化論は間違いだ」、というような誤解の元です。どちらも異なった環境で最適な戦略を獲得しているのです。不完全変態をする昆虫の中のある集団にとって、完全変態をするグループが生じたことが有利に働いた、だから完全変態をする動物がその後生き残った、ということです。
では、どういう生態を持つ昆虫にとって完全変態が有利になったのでしょう?
このことを考える上では、現在実際に繁栄している完全変態の昆虫のメリットを見るといいでしょう。
まず、不完全変態の昆虫では発達途中の翅は飛翔に使えないため、親と子供が同じ環境で生きていく場合、子供の方が外敵の攻撃をさけにくい、それに対し、完全変態をする昆虫では幼虫と成虫が異なった環境を利用することで「飛べない」というデメリットを回避できる、ということがあげられます。幼虫はより安全な環境で育ち、飛べるようになってから別の環境に飛び立てばいいのです。
餌の分布がパッチ状であった場合はどうでしょう? おいしいえさはある場所に集中していますが、次の年には別の場所に移るかもしれない。このような環境では、幼虫の間に大きくなるだけ大きくなって、移動能力が高くなった成虫のときに次のえさ場に移動するという戦略が有利になります。少しずつ「親」の体を作るより、ひたすら食べ、育つという幼虫時代を経過する方が有利な戦略になります。
こうして見ると、環境が不均一になったときに完全変態をする昆虫が有利になると考えられます。ずっと同じえさを親子でずっと食べられるのなら、こんな面倒なことをする必要はないのです。逆に言うと、不均一な環境が生じたときに遺伝子の基本設計の突然変異がおき、「未熟児」の内に卵から生まれる進化を遂げ、親子で違う生態を獲得したことが生態的に有利に働いたのではないでしょうか。
No.2
- 回答日時:
三葉虫の復元図を見られたことはあるでしょうか? それぞれの体節の左右に、歩くための、節に分かれた足と、遊泳肢かえらの機能を持ったと考えられる平たい足が、基部が合着する形でついています。
この形が節足動物の足の基本形と考えられるようになってきています。この説に従うと、これらの構造を昆虫は歩行肢と翅に分化する形で進化したのです。そうすると、シミやイシノミといった無翅亜綱の昆虫から翅のある昆虫が進化したのではなく、胸部の三節に足をはやす形に進化した共通の先祖から歩行肢のみを発達させたグループと、翅と足をともに発達させたグループが進化した、と考える方がつじつまが合うのかもしれません。そうなると、完全変態を行う昆虫は、ヘッケル先生の「個体発生は系統発生を繰り返す」という説を正しいとすると、本来は胚の段階で経過すべき形態を幼形成熟させたものと考えられるでしょう。ただ、完全変態の進化の中間段階は考えにくいので、ホックス遺伝子のスイッチ部分に革命的な進化がおこったのでしょうね。
つまり、本来の、自然選択による進化は成虫の形態に対しておこり、幼虫の体は後の設計図の大改変によって後から生じた(ただし、古い設計図を再利用して)、が正解ではないでしょうか? 推測ですけど。
とても一般人のアドバイス とは思えない専門的な意見をありがとうございます。いままで、誰と話しても、不思議だね、で終わってしまっていたので、とても感動しています。
自然選択による進化は成虫の形態に対しておこり、
という点には賛成します。
カブトムシの幼虫を外骨格のない節足動物 としてみると、さなぎの中で急速に外骨格の形成を行うことは、人間が胎児の間にしているような、進化の過程の急速な経験をしているようなものでしょうか(かなり感じは違いますが)。
ただ、成虫の形から発生した(卵からかえる)と考えると、完全変態は無理があるような気がしますので、生物としては、芋虫から成長してその結果・・というほうが考えやすいのではないかと予想しています。でもそうすると、生き物としてはあまりに弱い。その結果地面の下などの安全地帯で隠れすごすか、したのでしょうけれど、そうすると、そのあとの大きな展開をどうしてできたのか、つまり種としての絶滅の危機というような外圧を感知して変身するあるいは成長を加速する というようなことが、意識もないし、将来を展望するような知性もないもの(遺伝子)が、どうしてすることができるのか、ということが、疑問として残るんです。
すみません、三葉虫もじっくりと見たことはありません。
No.1
- 回答日時:
アポトーシスというシステムにより、生物は自分がいったん作った組織を解体して、新しい体の仕組みを作ることが明らかになってきています。
このシステムに注目される様になったのは西暦2000年前後で、まだ新しい知見です。で、蛹を作り完全変態をする昆虫は、蛹の段階で幼虫の体をいったん分解し、新たに成虫の体を構成するのです。しかし、幼虫の体と成虫の体が全く異なる遺伝子に支配されている訳でもないのです。実は動物の基本定期な体勢を整える遺伝子は、海綿動物より高度に進化した動物では驚くほど共通していることがわかってきています。「目を作りなさい」、「足を作りなさい」、「心臓を作りなさい」という遺伝子は、遠い系統間で共通なのです。これらの遺伝子に、どういうタイミングでスイッチを入れるかで、斯くも多様な生物の形が作られているのです。
で、変態する昆虫では、このスイッチが生まれた直後と、蛹の時期に入れられるように進化した訳です。基本的なツールは共通ですが、それをいつ使うかという部分の仕様書が書き換えられたのです。この、今比喩的に用いた「スイッチ」の構造こそが、進化の原動力として注目されているのです。いわゆる「工具類」は、何億年も使われ続けています。「眼」を作る遺伝子は先カンブリア代から「眼」を作るための暗号をコードしてきました。かわったのは「仕様書」。先にパーツを作るプログラムが遺伝子の中にあり、その組み合わせを変えるように進化が進んだ、と考えられています。つまり、ツールが十分そろったところで、組み合わせの可能性が生じ、進化の爆発は起こったのです。それが、カンブリア紀の爆発です。
ありがとうございます。
臓器が2回作られるということは、スイッチが2期的に入るのだ。ということなのですね。ざっくり言うと、昆虫の中には2期的にスイッチを入れる個体が出て、淘汰の結果残った。ということなのでしょうか。
申し訳ありません。僕の文が悪いのですが、疑問はそこではないのです。卵が先か鶏が・・というものに似ているのですが、芋虫個体がいるとします。葉っぱなどを食べて養分を蓄えるのはよいかもしれません。でも無力。で結果絶滅するかもしれません。外骨格を持った昆虫の類が最初からいたのであれば、脱皮をして成長するのかもしれませんが、エネルギー効率が悪くてやはり絶滅したのでしょうか。でも芋虫が、最初に自身の内臓を溶かして外骨格生物に変態することになったときに、将来の形態はどうやって決定されたのでしょうか。ありとあらゆる変態が爆発的に起こった結果、今の形だけが残ったというとなのでしょうか。文学的に言うと、”溶けた後の将来的な展望を、遺伝子はどうして持てたのか”という感じでしょうか。
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