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印刷工程について、教えてください。

「版下」「青焼き」という言葉をよく聞くのですが、どのような意味でどのような印刷工程の流れに介在するのですか?

宜しくお願い致します。

A 回答 (4件)

昔は,文章部分と図版部分がばらばらに製作されて


それを印画紙に出力して,
専用の台(アニメのセルを重ねるような下が光って
重ね合わせが容易に確認できる机)の上で
専用の糊で貼り付けて,
本の一ページを制作してました.
#文章部分・図版部分の作成方法にも時代によっていろいろなのですが
#ここではそれには触れません.
これはかなり熟練を要する作業で,かつ重要なもので
「フィニッシュ」と呼ばれています.
誤解が多いようですが,今でも現役の工程です.
印刷屋は古い本の改訂をすることがあり,
印画紙しか保管されてなく,その中の特定の
1ページの数文字のみ直すようなときは
「ばら打ち」といって該当文字のみ出力して
それを印画紙の上に「貼り付けて」修正することがあります.
見たことがないですか?古い本だと
その貼り付けたあとが少しずれて斜めになってるのが
まれにあります.
また,新しい本でも,表紙に目次がついているような
学術論文雑誌なんかではデザイン的な部分は固定で
変動する部分だけ「フィニッシュ」で
はりかえて作っているものもあります.

なにはともかく,こうやってできた最終的なページを
「版下」といい,これをもとに製版して本になります.
#フィニッシュしなくても製版のもとになる紙の出力が版下です
これから転じて,印画紙を使わなくても
最終データの(校正・検版用)出力もまれに「版下」といいます.

さて,この版下が出来たら「製版」となります.
いわゆる写真製版では,これをいわば写真にとって
フィルムを作ります.ネガかポジにするかは,その時々によって
ちがいますが,経験上ではポジが多いです.
このフィルムを16もしくは8ページ(本のサイズなどに依存)ごとに
組み合わせて(「面付け」という)
A2やA1相当の大きなものを作ります.
#ここはちょっと曖昧に.
#フィルムを実際に出力して面付けするよりも
#データの段階で面つけてからとか,
#版下の印画紙そのものを面付けしてからフィルムを作るとか
#いろいろな手法があって最適な方法がとられます.
#既存のフィルムの特定のページのみ「取り換える」こともあります.
基本的には「面付け」して「フィルムを出す」作業を
「製版」といいます.
#データから直接フィルムを作ることの方が多いし,
#CTPの場合はRIP+面付けだけでフィルムはでない
このフィルムから「校正用」にさらに紙にだして
(このときは16もしくは8ページ分が1枚の紙にでている),
実際の本の形に「折った」ものを一般に
「青焼き」といいます.
#印字が青いので青焼き
これが出版社が最終的に確認するものです.
場合によってはこの青焼きで修正が入り,フィルムの一部を
取り替えることになります.

このフィルムをもとに今度は「刷板」というのを作ります.
これはアルミの大きな板で,フィルムの内容を転写したものです.
#写真でいうなら,まあ「現像した写真」に相当します.
この転写した刷板を印刷機にセットして
これで実際に印刷するわけです.
印刷された紙は「製本」の工程にまわされ,
折られて,裁断されて表紙がついて,帯がついて
本ができあがるわけです.

現在では,印画紙・フィルム・CTPという三種類の手法が主流で,
かなりの本がCTPです.
#CTP = Computer To Plate,Plateとは「刷板」のこと
CTPはフィルムを焼かずにデータを処理して「面付け」を行い,
そのデータを直接「刷板」に印刷します.
そのため劣化が少ないのとスピードが速いのです
(何かに出力してそれを転写するという工程が少ないから).
青焼きに相当するものは面付け処理されたデータから
青焼き同様に出力して作成されます.
青焼きよりも綺麗で見やすいです.
青くないので「白焼」とかいわれることもあります.

現在,新刊のかなりの本がCTPなのですが,
フィルムの本もそこそこあります.印画紙は滅多にありません.
#具体的な社名は避けますが,だれでも知ってるレベルの
#超有名コンピュータ書籍出版社はフィルム+青焼きです
フィルムの場合はフィルムという「もの」があり,
それさえ厳重に保管してればどこでも確実に印刷できて
安心感が違うのです.
普通は印刷屋が保管するのですが,
その印刷屋がつぶれたり,取引停止になったりすると
出版社が「フィルム引き上げ」をします(^^;;;
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この回答へのお礼

御回答、有難うございます。
懇切丁寧な御説明、感謝いたします。

お礼日時:2007/10/16 23:58

昔はフィルム(版)を出力するのに原版と使用する紙に出力したものを、「版下」と呼んでいました。


現在では、電子データから直接フィルム出力を行う手法が主ですが、昔の流れで最終の印刷入校用データのことを「版下」と呼びます。

「青焼き」はフィルムを出力後、フィルムを使って出力した青色校正紙のことを指します。一色印刷などの場合は色は関係ないので、「青焼き」を最終確認用の出力として使用していました。フィルム自体に間違いがないかどうか確認するための出力紙になります。
通常の色高出力よりも割安で、フィルムをすべて青色で出力することから、「青焼き」と呼ばれます。最近は滅多に使いませんね。
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青焼き↓


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E7%84%BC
今はあまり使われてませんが、10年くらい前までは図面といえばこれでした。
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版下は、文字や罫線など印刷するすべてのもの(写真のコピーや写植文字)を原寸で貼り込んだり書き込んである白い厚紙です(極薄い青で方眼が入っています)。

設計図と原版を兼ねるものです。複雑な内容の場合は、複数枚になることもあります。
製版作業としては最上流に位置する工程で、この版下が完成しないと作業が何も出来ません。この版下を製版カメラで撮影しネガフィルムを作ることで製版作業がスタートします。
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