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胴丸はどの程度の防御力があったのでしょうか?
矢=軽傷
刀=重症
槍=死亡
のような気がします。特に槍は深く刺さって致命傷になるのでは?
刀は切りつけられただけでは致死的ダメージにならないのでは?
矢に至っては、落ち武者のイメージから軽傷~重症で済むような?
そもそもどれぐらいの厚みがあるのかも分かりません。
(南蛮胴具足は除外して回答いただけると嬉しいです)

A 回答 (3件)

ご質問が、


「歴々の武士が着用した、革製の小札を綴り合せて作った具足の防御力」
を問うているという前提で回答します。

http://www.kawagoe-rekishi.com/exhibit/bugu.html
に出ているようなものですね。

このような具足は、刀や薙刀のような「斬る武器」に一番強かった筈です。大名の護衛兵の相撲取りのような体格の武士が、斬馬刀のような重くて長い刀で斬りつけない限り、全く傷を負わなかったと思います。

なお、戦国時代の剣術は、具足で守られている部分を斬っても刀が傷むだけですので、「具足の盲点になる部分」を狙って斬る、突くことを主眼としたものであったようです。そういう部分はどうしても出ますので。

矢や槍に対しては、矢は射距離や被弾(被矢?)の状況、槍は相手の力量によるでしょう。小札を綴り合せる構造上、「突く武器」に対してはどうしても弱くなってしまいます。例えば、「城壁の上から強い弓で放たれた矢を受けた」場合、重力と矢の重みで加速度がつきますから、入念に作られた具足であっても貫通されることはあったでしょう。槍についても、鋭利な槍を力の強い相手が使えば、同様に貫通されることがあったでしょう。

そのため、戦国時代に実戦で使われて現在に伝来する具足のほとんどは、「突く武器」に対する安全性、何より鉄砲の弾に対するある程度の防御性を考えて、小札を綴り合せて作ったものではなく、数枚の「鉄板」によって構成された、例えば「金小札浅葱威二枚胴具足(直江兼続所用、上杉神社蔵)」になっているようです。こうしたものは「当世具足」と呼ばれているのは質問者様もご存じでしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%93%E4%B8%96% …

ただ、質問者様が聞かれたような「小札を綴り合せて作った具足」は、実戦仕様の鉄製の当世具足より軽く作ることが出来、着るのが楽です。ですので、実戦を考慮しない儀式用の甲冑としては、江戸時代以降も製造されたようです。
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この回答へのお礼

まずは最初のURLの「みはたたてなしごしょうらんあれ」なのです。
(buchi-dog様やNo1様の回答にも見られる「斬馬刀」なるものの現物写真がとても気になるところでありますが、「野太刀」のことでしょうか。まあ質問と外れるので横において置きます)

何故に今回の質問となったかは「胴田抜き」を調べていて、その威力、罪人の胴とそれを敷いていた田ごと切り裂いたとの記述からです。
それなりの名刀であるということでしたが、同じ武器で鉄の矢尻、槍先、刀の違いはあれども刃物にあることには変わりがないと思ったからです。(結構単純なのです)それに対抗しての防御武具の発達に興味がありました。当然その効果のほども。

矢は弦の反動を推進力にしたことで強力な殺傷力を得ています。私の想像を超える回答が矢に因る死亡(致死傷)です。
刀は他の回答者様と同じく、殺傷には至らない(場所を選ぶ)ということですね。槍はこのタイプの胴具足については殺傷可能ということですね。厚みがどれぐらいだったのか気になるところでありますが。
当世具足はさらに改良されて槍を受け付けにくくなっています。その代償として重さと小具足の多様化による着用の遅さが指摘されていますね。

端午の節句のような鎧兜が飾りの時代に生まれて良かったです。
回答ありがとうございました。

お礼日時:2007/10/23 21:01

戦国時代に足軽に支給された具足というのは


紙製や木製、皮製のものも少なくなくて
格好だけそろえたというのが多いです。
そういうものの防御力は、服と大差ありません。

次に侍大将以上がつけるようなまともな当世具足の
場合ですが、鎧には急所があって、
防備できている部分と、無防備の部分があります。
簡単に言えば、間接部分、可動部分には
ほとんど防備はないといいうことです。
また手足、首、顔などの防備も十分ではありません。

矢でも刀、槍でも、こういう部分に当たれば
当然、致命傷になります。

防御力というと全体を守ってくれそうですが、
実際には盾のある部分とない部分があるというだけなんで、
武器の種類は余り関係なく、問題は
どこにあたったか、どこがねらわれたかです。

弓矢は、実は非常に強力な貫通力があり、
合板材のしなりが加わるので人力よりも強い力が発生します。
それで矢の直射(直射距離とは至近距離のことです)を受けた場合、
たいがいの胴は貫通します。
一般に矢でイメージでは、上空に放たれた矢が
下に落ちてくる図だと思いますが、
ああゆう無照準射撃の場合は、初速から重力の作用に変わっているため
力は著しく減じて、防板のある部分を貫けるほどではないですが
それでも防板のない部分では致命傷を与える力はあるでしょう。

刀では、鎧を切ることは無理です。
そもそも鎧とは刀で切られないための武具であるため
刀を防ぐように設計されています。
漫画のような立ち振る舞いはありえません。
刀で切れる部分は手や首など限られた場所です。
しかし一般に、中世以来の武士の作法としては
太刀打ちで叩き落した後に、小刀で鎧の隙間から突き刺して
相手を殺すのが流儀でした。

槍は、三間槍のような大きなものは、殺傷を目的としてません。
これは相手の隊列を崩すことが目的の集団兵器で
個々の殺傷のための道具ではなく、人間の力では
三間槍で鎧を突き刺すことは不可能でしょう。
こういった武器を持つ槍足軽も、小刀を兼備していました。
彼らの場合も実際に敵兵を殺す場合は小刀のほうでした。
一方、もっと短い槍も、使われましたが、
こういう場合も胴丸を貫けるほどの力がある様な人は稀でしょう。
槍で主にねらう場所は、下腹など胴丸の下だと思われます。
宝蔵院流とか、いまでも流派がありますが、
そういう流派の型を研究すれば、鎧武者にたいする戦術が
理解できると思います。
しかし具体的には知りません。

さて、
どの武器でも、鎧を回避して、身体を貫けば、致命傷です。
逆に鎧、胴丸などの上から身体まで達する力があるのは弓矢だけです。
もちろん至近距離でかつ、優れた胸力の射手であるという条件付ですが。
刀や槍でこういったことができるのは、もっと特殊な人だけでしょう。
兜割りとかいうものありますから、全く不可能とはいいませんが、
ノーマルとはいえんでしょう。
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この回答へのお礼

武器別解説は分かりやすくためになりました。
私の推測とは逆の回答でした。
つまり矢は一番浅手で槍が一番深手を負い、刀によるものは突き刺すことも斬ることも中途半端、と言うものです。
矢はおっしゃるように集団で射る場合、失速するものであり効果は薄い。しかし、至近距離での直射は貫通もありえるとのことですね。
槍はここでは回答の三間槍のことを指しており、本多忠勝の蜻蛉切りのごとく名槍とは別物です。これも貫通するのかと思っておりました。
刀に関しては、鎧通しがありますね。トドメの一撃はこれですから。
刀で突き刺すことは刃が折れそうな感じはします。
喉当て、頬(面)当てなどで補強はしたでしょうが、弱点も多々ありますね。足軽って装備も貧弱ですね。

詳しい回答ありがとうございました。

お礼日時:2007/10/23 20:19

当世具足で足軽が使っていたような貧弱なものではないと云う前提で書きます。



刀で切りつけても致命傷どころか、体まで達しないことが多かったそうです、一回では到底断ち切れなかったそうです。
接近戦では切るより、隙間から刃を差し込んで突き刺すほうが主流だったそうです、または斬馬刀のような重い刀で相手を骨ごと叩きつぶすなど。

矢、槍のピンポイント攻撃には弱いそうです、矢は距離や腕前にも関係しますが、結構突き刺さったようです。
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この回答へのお礼

刀はやはり軽傷にすら成りえなかったということですね。これは想像が当たっていました。鎧通しなどを使ってトドメを刺したということが多かったのでしょうね。斬馬刀って蛮刀のようなものなのでしょうか?想像するに包丁で言えば、出刃みたいなものなのでしょうか?
よく大河ドラマで目にするような、槍で突きまくられて討ち死に、と言うのはフィクションなのでしょうね。まともに胴丸を突き抜いていますもの。あれはピンポイントには入りませんよね。
回答ありがとうございました。

お礼日時:2007/10/23 20:25

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