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最も速い宇宙船の航海速度はヘリオスの252,800 km/hだと聞きました。

宇宙はほとんど真空で抵抗はないと思うのですが、やはり相対論が示す影響が大きいのでしょうか。
宇宙船の加速を遮るものとしてほかに何かあれば教えてください。
あと、ロケットエンジン以外の夢のような推力装置があれば教えてください。

よろしくお願いします。

A 回答 (7件)

 たんなる夢なら、こんなのもあります。

その名も「無慣性航行装置!」。
 物体の慣性質量を消去するというアイデアで(重力質量は変わらないので、物体が消滅する事はありません)、F=maであろうと、その相対論的力学版であろうと、m=0なのでa=∞で、とにかくどんな速度にも、一瞬で到達できます。速度の上限は、宇宙空間に浮遊する原子との摩擦力が推力と釣り合うところです。
 その原理について嘘でもいいから書かれたものは、さすがにSFの中にも見当たりません。アイデアのみです。
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>最も速い宇宙船の航海速度はヘリオスの252,800 km/hだと聞きました。



宇宙に行ってから推進機やスイングバイで加速することが行われますが,
そもそも打上ロケットでめちゃめちゃ加速する方法もあります.
その場合,打上ロケットにはブースターをいっぱいつけます.
いま冥王星に向けて飛んでいる「ニューホライズンズ」も力業で,
地上から16.2km/sの最速で打ち上げられ,9時間で月を通過,78日で火星を通過,13ヶ月で木星に到達,現在も飛行中です.

>ロケットエンジン以外の夢のような推力装置があれば教えてください。

今のところ人類は,次の2種類の推進装置しか知りません.
1.物体を放出又は受け止めて,その反作用で推力を得る.
2.場(地磁場など)との干渉を利用して推力を得る.

目下,夢の推進機関としては,「核融合推進」ですね.
これは「比推力」が何万秒と言うものです.
(通常のロケットは数100秒,
 イオンエンジンなどの「電気推進」では数1000~1万秒.)

また,一時期,「VASIMR(ヴァシミール)」と言う推進機関が話題となりました.
これは電磁力を利用した推進機関で,電気推進の一種ですが,大きな装置で木星有人探査など,
学会で幾つも発表があったと記憶しています.

因みに,「比推力」が高いことと「推力」が大きいこととは相反しますので,
上記の核融合推進でも,加速はとても微小なものです,が,時間を掛けて,
最終的に極めて高速に加速することが出来ます.

推進剤の噴射速度は,上記のgとIspとを掛けたものに大体等しいとお考え下さい.
Isp=300秒ならば,噴射速度は大体3km/sです.
実際には「ノズル」があり,この値から更に1.5~1.7倍くらいに加速しています.

一方,ではどこまで宇宙機は加速出来るのか?について,
上記1については,宇宙機ではどうしても,推進機自身と宇宙機自体の構造の質量はありますので,
頭打ちになります.因みにいくら増速可能かを求めるには,「ロケット方程式(又は「ツォルコフスキーの式」)を用います.

ΔV=g×Isp×ln(mi/mf)
g:重力加速度
Isp:比推力
mi:宇宙船の初期質量
mf:宇宙船の終端質量(miから推進剤の質量を引いたもの)

「太陽ヨット(ソーラーセイル)」や「磁気セイル」もあります.
こちらは,例えばソーラーセイルは太陽光の「輻射圧(放射圧)」により
推力を得ますが,遠方に行くほど太陽光密度は減りますので力は小さくなります,
しかし持続的に加速が行えるので,場合によってはかなり高速まで加速することが出来ます.

上記2には「テザー(EDT)」などがありますが,これは地球周回軌道の
軌道遷移に使うことを意図して研究されています.

他の方が書かれているもので,「反物質」や「光子ロケット」もまた,
夢の推進機関ですが,
更に言えば「反重力推進」や「ワープ」なども,まともにまじめに研究している方もいらっしゃいます.
(学会では名物講演として有名です.)

「レーザー推進」は,「ライトクラフト」と呼ばれるとても軽いものの飛翔には成功しています,
もし大出力レーザーを非常に高精度で宇宙機に追尾させることが出来れば,
これも持続的に加速を与えることが出来るので有望ですが,いかんせん大出力と追尾は,
非常に高度な技術を要します.小規模でしたら,日本でも幾つかの大学などで研究されています.

私の後輩も,反重力推進をやるんだ!と言って,アメリカに旅立って行ったのがいます.

上記「・・・」の語句は,検索されますと,より詳しい説明や,
いろいろな研究室などのウェブが見付かると思います.
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宇宙船の速度ですが、現在のロケット噴射速度は3km/sくらい。


これを一気に使うか、少しずつづ使うかに関係なく、
最終的な宇宙船の速度は、質量比(最初の質量÷加速終了後の質量)と噴射速度の2つで決まってしまいます。
噴射速度3km/sとして、
質量比2.7のとき宇宙船は3km/s、
   28  〃     10km/s
22000 〃    30km/s
300兆 〃    100km/s
(多段式ロケットは、こんなには質量がいらない。また、相対性理論は考慮していない。
 また、噴射速度が2倍なら、宇宙船の速度も2倍。)
http://homepage3.nifty.com/iromono/kougi/ningen/ …
よって、今のロケット(噴射速度3km/s)で100km/sは無理です。

結局、噴射速度を増やすか、質量比をベラボーに大きくするか、の2つしか方法が無いのです。
(ワープのようなものは反則として。)
たとえば、噴射速度を増やす場合、理論的な値は
・核融合:噴射速度30000km/s(光の速度の10%)
・反物質(光子ロケット):噴射速度300000km/s(光の速度そのもの)
質量比をベラボーに大きくする場合、
・レーザー推進:基地のレーザーを宇宙船に当て、その反動で加速する。
 基地のレーザーが届く範囲なら加速できる。
・恒星間ラムジェット:宇宙空間にも微量に水素があるから、それを集めて核融合させ、エネルギー源とする。
 (理論上は質量比無限大の宇宙船となるから、核融合にもかかわらず準光速まで加速できる。)
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良く読んでいらっしゃる。

^_^

質量は、
「1kgと定義」されてしまっています。

定義は最も重要です。

逆に言えば、この条件下で
>1kgの推進剤を1m/sの速度で70222秒噴射
させる必要があります

すなわち、
計、7022kgの推進剤を、この定義内で出さねばならないのです。^○^

>夢のような推力装置の結論はいかに?

間違っても、
それ故、高性能なエンジンが不可欠だと言う
講釈をする人間ではありません。
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>燃料の量を増やせばまだ加速は可能ということですね。

納得しました。

あまり簡単に納得しないでください(笑

燃料を増やせば宇宙船の質量が増えますので簡単には加速できません。
多段ロケットが高速を出せるのは余分な重量物を捨てるからなのですから段数を増やせば期待が持てます。

相対性理論による加速の限界はまだまだ先の話ですね。
Mv=M0/√1-(V/C)^2
この式でVが光速に比較して遥かに小さいのでMv≒M0なのでまだまだ加速できます。
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推進機関としては (パルス) 核融合炉もあったような. どうなったんだろ?


イオンエンジンの実験は「はやぶさ」でされています. とりあえず, 初期の目標は達成できたのかな?
で本題に入ると, 「時間のおくれ」(= 単位時間に加えられる運動量が減る) と「質量の増加」(= 同じだけ運動量を加えても速度の増加量が減る) という 2つの相対論的効果で, 加速は鈍っていきます.
あと, 確かに最終速度は腹に持つ燃料の量で制限されるんだけど, (腹に持つ燃料の分も加速しなきゃならないので) 燃料を増やした分だけ加速できるわけじゃないですね. できるなら, 途中で調達する方が有利.
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この回答へのお礼

地上にしても宇宙にしても長時間の加速は大変なんですね。
ありがとうございます。

お礼日時:2007/10/29 18:18

真空の場合、F=maがそのまま適用されます。



>ヘリオスの252,800 km/h
ヘリオスの質量を1kgと定義すると、70222m/s
1kgの推進剤を1m/sの速度で70222秒噴射する必要があります。(連続1170分)

腹の中に入れられる燃料の量の限界だと思います。
空気抵抗が無いので理想の物理理論で飛びます。

>宇宙船の加速を遮るものとしてほかに何かあれば教えてください。
質量と重力です。
>相対論が示す影響が大きいのでしょうか。
これは計算なさってみて下さい。光速に近くなって顕著に現れます。

>夢のような推力装置
縮退炉から、ニュートリノエンジンと言う、現在の科学力では不可能な物から、イオンエンジンと言う、現実的な物まで幅広いです。
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この回答へのお礼

edw-19さん。重ね重ねありがとうございます。

>腹の中に入れられる燃料の量の限界だと思います。
燃料の量を増やせばまだ加速は可能ということですね。納得しました。

お礼日時:2007/10/29 01:26

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